業務可視化ツールとは、従業員のPCのログを取得したり、業務プロセスを見える化したりすることで、勤務中の従業員の動きを可視化し、傾向を分析するツールです。業務可視化ツールは以前から存在していましたが、従業員の業務の実態を把握しにくいテレワークが浸透したことで、より注目を集めました。 本記事では、業務可視化ツールを導入する際の注意点や、選び方をご紹介します。併せて、代表的な業務可視化ツールもいくつか見ていきましょう。
目次
MITERAS(ミテラス)仕事可視化は、中抜け状況や隠れ残業などを見える化。
労務の適正化を実現します。
1. 業務可視化ツールとは
冒頭でも触れたように、業務可視化ツールは勤務中の従業員の動きを可視化して傾向を分析するものです。パソコンの操作ログを取得したり、業務フローを図やグラフ化したりすることで、業務ごとの作業時間を明確にし、分析します。実際の作業時間を定量的・定性的に把握できれば、業務の課題になっているポイントや効率的な進め方が見えてくるでしょう。
近年は法改正によって労働時間管理が必須となり、労働時間の適正な管理や適正化が求められるようになりました。労働時間管理業務担当者の負担が増える中で、それをサポートする業務可視化ツールは多くの企業から注目を集めています。
労働時間管理については、こちらの記事もご覧ください。
労働時間管理は正しくできている?勤怠の正確な把握のポイントとは
2. 業務可視化ツール導入のメリット
業務可視化ツールを導入することで、具体的にどのような効果が得られるのでしょうか。ここでは、4つのメリットを紹介します。
2‐1. 業務効率化・業務改善につながる
業務改善とは?進め方や役立つフレームワークを解説
2-2. 適切な人事評価に役立つ
業務可視化ツールでは従業員一人ひとりのパフォーマンスに関する客観的なデータを集計できるため、正しい人事評価が可能になります。わかりやすい活躍をしている人、長時間勤務をしている人が目立ちがちですが、短時間で効率的に業務を行っている人を公平に評価することにつながるでしょう。
2-3. 人的・物的資源の効率的な配分ができる
従業員一人ひとりの業務を見える化することで、必要な場所に必要なだけの人的・物的資源を配分しやすくなります。
部署や部門の垣根を越えた連携が必要な業務においても、業務可視化ツールを使って適切な人的・物的資源の配置ができれば、連携力を高めながら効率的に業務を進められるでしょう。
業務の見える化については下記記事も参考にしてください。
仕事の見える化で業務効率が向上する?見える化のメリットと進め方も
2-4. テレワークでの勤務状況管理に活用できる
業務可視化ツールはPCにインストールして従業員の勤務状況を測定するものです。そのため、従業員一人ひとりの勤務状況の実態を把握しにくいテレワークやハイブリッドワークを導入している場合も、勤務状況や生産性を適切に管理しやすくなります。
3. 業務可視化ツールを利用する際の注意点
業務可視化ツールの利用にはさまざまなメリットがありますが、注意しておきたいこともあります。業務可視化ツールを利用する際の2つの注意点を紹介します。
3‐1. 組織内全体に導入目的を周知する
業務可視化ツールを導入するにあたり、従業員が「管理や監視されている」と感じれば、ストレスを感じたり組織に対して拒否反応を起こしたりするかもしれません。
従業員の業務負担を軽減する、生産性を上げて組織全体の活性化を図るなど、導入の目的を事前に周知し、納得してもらうことが大切です。また、事前に導入の目的を明確にしておくことで、測定すべき効果もわかりやすくなります。
3-2. 定期的に効果を共有する
定期的に業務可視化ツールの活用状況を共有することも重要です。ツールで取得・分析したデータを使って具体的にどのような業務改善や効率化につながり効果を得られたのかを共有できれば、従業員の協力を得やすくなるでしょう。従業員が「監視されている」とストレスを感じないためにも、どのように活用できているかを報告すべきです。
テレワークで大きな課題となる「業務の見える化」
そこで注目されるようになったのが「PC監視ツール」です。ツール導入メリット・注意点のほか、おすすめ商材についてご紹介します。
4. 業務可視化ツールを選ぶポイント
近年はさまざまな機能や特徴を持つ業務可視化ツールが登場しており、自社の状況や解決したい課題に合わせて適切なツールを選ぶ必要があります。ここでは、業務可視化ツールを選ぶ際に着目すべきポイントを紹介します。
4-1. 取得・分析したい業務データに対応しているか
業務可視化ツールはツールによってPCのログを取得できる範囲が異なります。まずは、取得・分析したい業務データに対応しているツールかどうかを確認してください。
ログの取得範囲が広すぎると、従業員に「PC操作をすべて監視されている」というストレスを与える可能性もあります。必要な範囲のみ、データを取得できることが望ましいです。
PCログについては、こちらの記事もご覧ください。
PCログの取得方法とモニタリング(監視)や管理で注意すること
4‐2. 分析項目の自由度
業務可視化ツールで取得したデータの分析項目の種類や表示方法、カスタマイズの自由度などは、製品ごとに異なります。分析項目を役職別やチーム別に分別できるなどの設定の柔軟性も異なるため、自社に必要な設定や分析結果をもとに選ぶことがポイントです。
4-3. スモールスタートできるか
業務可視化ツールは、実際に使ってみなければ使いやすさや従業員の感じ方はわかりません。そのため、無料プランや無料トライアルが用意されているツールを選び、実際の使用感をチェックすることも大切です。
試用期間を経て従業員からのフィードバックを確認し、自社に合っているかどうか判断した上で有料プランへの移行を検討するといいでしょう。
4-4. サポートが充実しているか
業務可視化ツールのベンダーのサポートが充実しているかどうかも確認しましょう。導入後にシステムトラブルが起きたり、ツールでわからないことがあったりした場合に、サポートを受けられるかどうかは重要です。
ベンダーによっては、ツールの導入相談や設定支援に対応しているところもあります。自社の環境に必要なサポートやサービスを用意しているベンダーを選んでください。
5. 業務可視化ツールの例
業務可視化ツールにはさまざまな種類があり、どれを選ぶべきか迷ってしまうかもしれません。ここでは代表的な業務可視化ツールと、機能や特徴をご紹介します。
5-1. Confluence
Confluenceは、チームのナレッジやノウハウを一元管理できる情報共有ツールです。社内wikiとして活用してチーム内の情報管理をしたり、マニュアルや議事録をドキュメント形式で作成したりすることができます。さまざまな外部ツールとの連携が可能という点も特徴です。
画像出展元:https://www.atlassian.com/ja/software/confluence
※ConfluenceはAtlassian Pty Ltd.の米国およびその他の国における商標または登録商標です。
5-2. Backlog
Backlogは、メンバーの作業を1ヶ所に集約した上で担当者や期限を設定し、優先順位を決めて作業を進めることができるプロジェクト管理ツールです。ガントチャートでタスクを可視化できるため、進捗を把握したり、作業遅延を早期フォローしたりすることも可能です。
画像出展元:https://backlog.com/ja/
※Backlogは株式会社ヌーラボの商標または登録商標です。
5-4. SKYSEA Client View
IT資産管理ツール SKYSEA Client Viewは、ブラウザ上のファイル作成や書き込み、アップロードログなど、Webやアプリケーション経由での各種操作ログを取得できます。取得したデータは一覧表示・グラフ化して分析も可能。さまざまな外部ツールと連携すれば、セキュリティ対策やIT資産管理、システム運用、勤怠管理なども可能です。
画像出展元:https://www.skyseaclientview.net/
※SKYSEA Client ViewはSky株式会社の登録商標または商標です。
5-5. MITERAS仕事可視化
MITERAS 仕事可視化は従業員一人ひとりの勤怠状況を管理し、申告された勤務時間と記録されている勤務時間に隔たりがないかを確認するタイムレポート機能や、従業員がどのように業務を行ったかを記録するジョブレポート機能などを搭載しています。
1分ごとにPCログを取得できるほか、アプリに対してのキーボード打鍵回数なども可視化できるため、タスク過多やサービス残業の検知にも効果を発揮します。
自社に合った業務可視化ツールで業務改善に役立てよう
業務可視化ツールは従業員一人ひとりのパフォーマンスを可視化したり、部署間の連携を強化したりする際に大きく効果を発揮するだけでなく、取得し分析したデータを基に人事評価の妥当性を向上させることも可能となります。労働時間管理や業務改善に関わる業務の課題や改善点を基に、自社に合うツールを選びましょう。
「MITERAS業務可視化」は業務可視化に役立つさまざまな機能を搭載しており、担当者の負担を軽減できます。プランは用途や必要な機能に合わせて3つのタイプから選択でき、1ヶ月間のトライアルも用意しているため、ぜひお試しください。
監修:MITERAS部
「ホワイトなはたらき方を実現」する労務管理ツール【MITERAS仕事可視化】の担当者によるコラムです。MITERAS仕事可視化は、社員のPC利用の有無、アプリ使用状況などを可視化。勤怠データとPC稼働ログの突合で、法令遵守・はたらき方の見直しを推進できます。当コラムでは、理想の働き方改革実現のポイントから、日常業務の効率化のご提案まで、人事労務のためのお役立ち情報をご紹介します。
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