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勤務態度はどう評価する?ポイントとテレワーク中の評価について

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勤務態度は、従業員の働きぶりの評価として欠かせない項目です。しかし、具体的にどのような態度のことなのか、それをどう評価するべきなのか、迷う人も多いのではないでしょうか。さらに、テレワークが普及したことで勤務態度が見えにくくなり、評価方法について悩んでいる人もいるかもしれません。
そこで今回は、勤務評価の具体的な評価項目や、評価する際のポイントなどについてご紹介します。

1.勤務態度とは仕事の行動・姿勢のこと

勤務態度とは、仕事に対する積極性や責任感、周囲との協調性など、実績や能力とは違った働く上での行動や姿勢全般を指します。

どんなに成果を上げていても、企業のルールを守らなかったり自分勝手な行動が多かったりすれば、勤務態度はマイナス評価となります。ただし、勤務態度には特に決まった基準がないので、企業の文化に合わせて評価基準を設定する必要があるでしょう。

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1-1.なぜ勤務態度の評価が必要?

「能力があって実績がともなっていれば、あえて勤務態度を評価する必要がないのでは?」と考える人もいるかもしれません。
しかし、勤務態度が悪い従業員がいれば、周囲のモチベーションを下げ、生産性に影響する可能性があります。一人の勤務態度の悪さを許容することで、組織全体に影響する可能性もありえます。放置することでモンスター社員を生む可能性もあり、企業として不利益を被らないためにも勤務態度を評価することは必要です。

また、勤務態度を評価するために、その従業員がどのような人物なのかを把握する必要があるでしょう。どのような人物か見極めることで、適材適所の人材配置につなげられる可能性もあります。

モンスター社員については、下記の記事もご覧ください。
モンスター社員を放置するリスクと企業がとるべき対処とは

2.勤務態度の評価項目

勤務態度とは、仕事の成果以外での業務中の行動すべてが評価対象といっても過言ではありません。しかし、「業務中の行動」という漠然としたものでは評価は難しいでしょう。そのため、複数の項目を用意し、総合的に判断する例をご紹介します。勤務態度の評価でよく使われる項目は、下記のとおりです。

<勤務態度の評価項目の例>

協調性
協調性は「しかるべきときにホウレンソウ(報告・連絡・相談)ができるか」「周囲とコミュニケーションをとりながら業務を進めているか」などを見る項目です。「ほかの従業員のフォローや新人教育などに積極的に関わるか」なども協調性の評価項目に入れていいでしょう。

規律性
規律性は「言葉使いや身だしなみは適切か」「遅刻や無断欠勤はないか」など、社内のルールを守れているかを見る項目です。「指示された内容に沿って働けているか」など、マネージャーの指示に従っているかどうかなども、規律性に含まれるでしょう。

積極性
積極性は「前向きに業務に取り組んでいるか」「会議などで積極的に発言するか」などを見る項目です。「スキルアップなど自己啓発に取り組んでいるか」なども、積極性の評価基準のひとつです。

責任性
責任性は「与えられた仕事に責任を持って遂行できるか」「途中で仕事を投げ出すことはないか」などを見る項目です。「社内外を問わず、期日や約束を守れるか」なども責任性の範囲になるでしょう。

安全意識
安全意識は「事故やトラブルがないように気を配れているか」「服装は業務にふさわしいか」などを見る項目です。高所作業など危険をともなう業種で取り入れられることの多い項目ですが、自身の健康管理や整理整頓ができているかなどを、安全意識の評価基準とする場合もあります。

経営意識
経営意識は「企業の中長期計画に沿って業務を進めているか」などを見るもので、主にマネジメント層の評価で設定される項目です。「経営理念に則って業務を行えているか」なども含めて、メンバー層の評価項目に取り入れる場合もあります。

実際に勤務態度の評価を行う場合は、これらの項目から企業文化や風土に合わせて3~5項目をピックアップします。その上で評価軸を決め、1~5点で点数をつけ、総合的に評価します。
例えば規律性なら、「一度も遅刻や無断欠勤がない」なら5点、「1回あった」なら4点など、明確に決めておくと評価が属人化しにくく、第三者が見ても納得しやすくなります。

3.勤務態度を評価する際のポイント

勤務態度は数字で現れるものではありませんから、点数付けするといっても難しいと感じる人も多いのではないでしょうか。続いては、勤務態度を評価する際のポイントをご紹介します。

3-1.個人的な感情を持ち込まない

勤務態度は定量的な評価が難しく、個人的な好き嫌いに影響されてしまいがちです。評価するときは、決められた評価軸に沿って冷静に判断することが重要です。
勤務態度の評価はキャリアや配置に影響するものですから、一度だけの出来事や、事実でない噂などに影響されないように注意しましょう。

3-2.多角的に評価する

冷静に判断しようと努めていても、個人の好き嫌いに評価が影響されてしまうことは考えられます。そうならないためにも、評価は複数人の意見を取り入れるといいでしょう。
直属のマネージャーだけでなく、複数人が勤務態度を評価して平均をとる方法もあります。

3-3.具体的に表す

従業員本人に評価を伝える際には、数字だけでなく評価に至った理由がわかるように、具体的に表すことが大切です。できれば、それについて本人と話し合うことで評価に納得しやすく、次回の評価までに改善すべきことも明確になるでしょう。

3-4.評価期間を明確にする

3ヵ月、半年など、いつからいつまでの勤務態度を評価しているのか、期間を明確にしましょう。また、評価する際には直近の行動だけを見ず、評価期間全体で考えることが重要です。

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4.テレワーク中の勤務態度の評価はどうする?

勤務態度の評価をする際、実際に働く姿が見えないテレワーク中はどうするかという課題があります。従業員側としても、「見えていないのに評価されるなんて」と反発するかもしれません。
ここでは、テレワーク中の勤務態度を評価する際に有効な評価方法をご紹介します。

4-1.目標管理制度を導入する

目標管理制度は、従業員個人が組織目標に応じた個人の目標を立て、その進捗や達成の度合いで評価する制度です。進捗状況を適宜1on1ミーティングなどで確認する必要があり、必然的に業務への積極性や責任性などが確認できるでしょう。
コミュニケーションが不足しがちなテレワーク下で、従業員の悩みや不安を把握できる機会にもなります。

目標管理については、下記の記事もご覧ください。
MBO(目標管理)とは?目的とメリット・デメリットをわかりやすく解説

4-2.評価項目を明確にして共有する

勤務態度としてどのようなことを評価するのかを明確にして、従業員と共有しておきましょう。基準が明確にあることで、評価する側も見るべき項目がはっきりしますし、評価された側も納得感を得やすくなります。

4-3.360度評価を取り入れる

360度評価は、一人の従業員に対し複数の関係者が多角的に評価を行う方法です。マネージャーや人事担当者だけでなく、部下やチームメンバー、プロジェクトメンバーなど、さまざまな関係者が評価します。
現場でどのように活躍しているか、チームでどのように関係を築いているかなどが見えやすく、複数で評価することで公平性や客観性があります。

目に見えにくい勤務態度を適切に評価しよう

勤務態度は、直接売上などに影響するものではありませんが、組織やチームの雰囲気、モチベーションなど、間接的には大きな影響があります。勤務態度が良くない従業員がいれば適切に指導し、良い従業員には成績やスキルとは別に評価し、モチベーションアップにつなげましょう。

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監修:MITERAS部

「ホワイトなはたらき方を実現」する労務管理ツール【MITERAS仕事可視化】の担当者によるコラムです。MITERAS仕事可視化は、社員のPC利用の有無、アプリ使用状況などを可視化。勤怠データとPC稼働ログの突合で、法令遵守・はたらき方の見直しを推進できます。当コラムでは、理想の働き方改革実現のポイントから、日常業務の効率化のご提案まで、人事労務のためのお役立ち情報をご紹介します。

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