働き方 コラム

テレワーク(在宅勤務)の見える化・可視化で業務管理を効率的にする方法

投稿日:2021年8月12日 更新日:

働き方

テレワーク勤務時の社員は、上司や同僚の目の前で仕事をしているわけではないため、オフィス出社時より就労状況の把握が難しくなります。新型コロナウィルス感染症予防により、社員一人ひとりの役割を明確にするための時間や、社員の自宅に仕事をする環境を準備する時間が満足にない状態で、テレワークを導入した企業が多かったのではないでしょうか。人事制度や自宅での仕事環境がテレワーク仕様になっていない状況では、社員には意図せずとも、会社にはサボっているように見えてしまう状態が発生します。

今回は、テレワーク時の業務遂行状況をチェックする方法と併せて、業務効率を向上させる方法を解説します。

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1.在宅勤務には自主的な働き方が求められる

在宅勤務(テレワーク)において社員は、目の前に上司や同僚がいる従来の働き方と異なるスタイルで勤務します。上司や同僚の目が届かない場所にいる時の働き方は、仕事をしている当人にゆだねられます。

社員は自宅が勤務場所となるため、オンとオフの切り替えが難しく、仕事に集中して取り組むことができず、また仕事の区切りをつけずに長時間労働となってしまうケースも想定されます。上司としても部下の仕事への取り組み状況が見えないため、「本当に真面目に働いているかと、疑心暗鬼になってしまう」という声も聞かれます。

在宅勤務は、社員が自ら動かなければ新しい作業を任されにくい働き方です。任された仕事を終えたことを自主的に報告し、新しい作業をもらえるように働きかけることのできない社員は、時間を持て余す可能性があります。
また、育児や介護などの個人事情による中抜けも増え、上司や同僚が連絡を取りたいときに取れないという状況も発生します。

2.業務遂行状況をチェックする方法は?

テレワーク中の業務遂行状況をチェックする方法として最も簡単なものは、PCのログ収集による管理体制を作ることです。また、業務支援ツールを活用して社員のスケジュールや業務の進捗状況を確認できる体制を整えることも有用です。

ここからは、テレワーク中の業務遂行状況をチェックする2つの方法をそれぞれ詳しく解説します。

2-1.PCのログ管理ツールの導入

PCのログとは、社員がPCの電源を入れてから切るまでに発生するPC操作の履歴のことです。PCのログを会社が取得し、管理することによって、社員の稼働状況を正確に把握できます。PCのログ管理は、専用ツールを導入して実施する方法が一般的です。専用ツールを導入するとログの取得や保存を自動化できます。

また、ログ管理ツールの導入は、下記のようなメリットも期待される方法です。

  • 過剰な残業を抑制できる
  • テレワーク中の情報漏洩を防止できる

社員の中には、テレワーク中に成果を出すことを重視するあまり、過剰な残業を行ってしまう人もいます。ログ管理によって正確に就労状況を把握すれば、過剰な残業を抑制し、ワークライフバランスを重視した働き方への改善を指示することが可能です。

ワークライフバランスについては、下記の記事もご覧ください。
ワークライフバランスとは?今だから知りたい意義と取り組み

また、ログ管理ツールには、業務用のPCから記憶メディアなどに、データを移行した履歴を残せるものもあります。ログ管理の事実を社員に周知徹底することで、情報漏洩を防ぐことが可能です。

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2-2.業務支援ツールの導入

業務支援ツールとは、会社を運営する上で発生するさまざまな業務を効率的に進めることができるサポートツールです。テレワーク中の業務効率を向上させるためには、下記のようなツールの導入が検討されます。

スケジュール管理ツール 一日のスケジュールや仕事の進捗状況を報告、管理するためのツール
タスク管理ツール タスクの担当者や完了予定日を管理するためのツール
コミュニケーションツール オンラインでメンバー、チームが1つの場所に集まり、業務上必要な情報共有や、関係者と通話するためのツール

適切な業務支援ツールを導入することで、社員の動きを「見える化」できます。各ツールの情報を考慮して社員の働きぶりを評価することが可能です。

業務の見える化や業務効率については下記記事も参考にしてください。
仕事の見える化で業務効率が向上する?見える化のメリットと進め方も

【MITERAS仕事可視化 事例集】 サービス残業/過剰労働の抑止

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3.どのようにテレワーク時の業務効率を向上させる?

サボりはそれ自体が個人やチームの生産性に悪影響を与えることはもちろん、サボる社員を放置すると真面目に働いている人が不満を抱き、組織のマネジメントに支障をきたすリスクがあります。では、就労状況を把握した結果としてサボりが発覚した場合、どのような対処をとれば良いでしょうか。

次は、サボりが発覚した場合に会社として検討できる対処法を、3つ紹介します。

3-1.オンライン会議などを行い仕事内容の進捗管理をする

オンライン会議などで、仕事内容の進捗管理を行うことが重要です。オンライン会議によって、定期的に社員・上司が顔を会わせる機会を設けると、空間を共有しているかのような気持ちになり、社員の不安や孤独感が解消され、またモチベーションが高まる可能性があります。また、「進捗状況を報告しなければならない」という義務感を持たせることで、緊張感を持たせることができます。

3-2.仕事の評価方法を変える

テレワークに適した評価方法を導入することも有効です。仕事の評価方法には、定量評価・定性評価の二種類があります。テレワークに適した評価方法は「定量評価」です。

定量評価 数値化できる指標によって成果を測る評価方法
定性評価 仕事に対する取り組み姿勢なども加味し、成果を測る評価方法

定性評価から定量評価に切り替え、客観的な成果の質・量を測ることで、周囲に上司・同僚がいる・いないに関係なく、きちんと働く社員を増やすことができます。

3-3.社員間のコミュニケーションをとりやすくなるよう環境を整える

ビジネスチャットやオンライン会議ツールなどを導入し、簡単にコミュニケーションできる環境を整えることも大切です。コミュニケーションの機会を増やすことは、業務効率やエンゲージメントを高めることに貢献します。

  • 情報共有が円滑に進み、業務効率化につながる
  • 業務効率化によって、勤務時間を短縮できる
  • 他の社員の意見を聞くことで、クリエイティブな発想が生まれやすくなる

ビジネスチャットやオンライン会議ツールと合わせてファイル共有ツールを導入することも、情報共有を円滑化するための適切な手段です。コミュニケーションの機会を増やすためには何が必要かを考えて、快適なテレワーク環境を提供しましょう。

4.制度の改革も検討する

テレワーク勤務において、社員を過度に監視することは、社員にストレスを感じさせ、かえって生産性を低下させてしまいます。そもそもテレワークは、時間や場所を有効に活用できることを強みとする働き方です。ログ管理ツールや業務支援ツールによって、社員を監視することのみに注力すると、テレワーク本来の強みが損なわれます。

そこでおすすめなのが、過剰な監視をやめて、テレワークに合う評価制度や賃金制度を導入する方法です。評価制度に関しては、上で紹介した定性評価から定量評価に切り替えが検討できます。売上高や顧客訪問件数など定量評価で使用する指標は、あらかじめ社員に提示しましょう。そして、上司との頻繁なコミュニケーションにより、進捗状況を把握します。

テレワークに合う評価制度や賃金制度を導入した場合、仕事を進める過程よりも、目標未達が問題になります。テレワーク勤務する社員の働きぶりをチェックする方法を検討する前に、そもそもチェックが必要かを考えて、会社にとって望ましい対策をとってください。

まとめ

テレワーク中の業務遂行状況のチェックは、ログ管理ツールや業務支援ツールの活用が選択肢の1つです。オンライン会議の開催や、社員間のコミュニケーションを活性化できる環境を整える方法が有効です。

しかし、過剰にチェックすることのみで、問題が解消されるとは限りません。必要に応じて評価制度や賃金制度の改定も検討し、働きやすい環境を整えましょう。

また、業務可視化ツールを活用して仕事の見える化を行うこともおすすめです。業務可視化ツールを活用すれば、労務管理の適正化、業務遂行状況の見える化も実現可能です。業務可視化ツールなら、ぜひ「MITERAS仕事可視化」をご利用ください。

監修:MITERAS部

「ホワイトなはたらき方を実現」する労務管理ツール【MITERAS仕事可視化】の担当者によるコラムです。MITERAS仕事可視化は、社員のPC利用の有無、アプリ使用状況などを可視化。勤怠データとPC稼働ログの突合で、法令遵守・はたらき方の見直しを推進できます。当コラムでは、理想の働き方改革実現のポイントから、日常業務の効率化のご提案まで、人事労務のためのお役立ち情報をご紹介します。


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