PCログ コラム 残業削減

PCログで隠れ残業を防ぐ!労働時間の実態把握の必要性と確認の方法

PCログ残業削減

昨今、労務管理で問題となっていることに、「隠れ残業」があります。隠れ残業はステルス残業などとも呼ばれ、定時後に家に仕事を持ち帰ったり、勤務の記録をせずに仕事を行ったりすることを指します。

隠れ残業は企業側が従業員の正しい労働時間を把握できず、いつの間にか従業員が長時間労働になってしまう可能性があるでしょう。さらに、タイムカードやICカードなどで記録された勤務時間に業務量が比例しないことで、業務の適正な振り分けができなかったり正しく評価できなかったりといった問題も考えられます。


隠れ残業を防ぐためには、PCログでの管理が重要です。ここでは、PCログが隠れ残業の発見や防止に有効な理由や、労働時間を把握する必要性のほか、実際にPCログを取得する方法などについてご紹介します。

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1.隠れ残業の問題点

2019年から働き方改革関連法によって、企業には時間外労働の上限規制が適用されました。一部の業種では猶予期間が設けられましたが、それも2024年4月からすべて適用となります。残業の上限規制は労働者を守るために設定されたものですが、規制を逃れるために「隠れ残業」をする人もいるようです。

隠れ残業は、タイムカードや勤怠システムを通さずに行われる残業を指します。企業が把握していなくても、実際に労働が行われていた場合は時間外手当を支給しなければならず、支払わなければ法令違反になる可能性があります。
また、企業が従業員の実際の労働時間を把握できないと、いつの間にか長時間労働が行われていたということになりかねません。長時間労働は従業員のモチベーション低下を招く原因となりますし、心身への健康に悪影響を与える可能性もあります。さらに、記録としての勤務時間と実労働時間が異なることで、人事評価が正確に行えない可能性もあるでしょう。

特に、テレワークが普及した現在は、従業員の姿が見えないことで、労働時間の把握が難しくなっています。仕事とプライベートのメリハリをつけられずに仕事を終えるタイミングがわからず、長時間労働になってしまう従業員もいるようです。

テレワークについては、下記の記事もご覧ください。
テレワークのメリットとデメリットは?課題を解決する方法を解説

2.隠れ残業の防止にPCログ管理がなぜ必要?

隠れ残業が行われると、企業は法令違反になる可能性がありますし、何より従業員の負担が大きいです。従業員を守るためにも、正確に労働時間を把握することが求められるでしょう。

正確に従業員の労働時間を把握するためには、PCログでの管理が重要です。タイムカードや勤怠システムで労働時間の管理を行っていても、実労働時間と記録としての労働時間の乖離は起こることがあります。また、Excelなどで従業員に勤怠時間を申告させている場合、正確とは言い切れないでしょう。意図しない誤りの場合もありますが、不正や隠れ残業を行うための場合もあるかもしれません。

PCログは、PCの電源をオンにしてからオフにするまでの行動を記録するものです。昨今は業務のほとんどがPCで行われることが多いため、PCログを確認することで、実際に労働した時間を把握できます。

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3.労働時間把握の必要性

隠れ残業の発見や防止以外でも、労働時間の把握は必要です。2019年、働き方改革関連で労働安全衛生法が改正され、労働時間の把握が義務化されました。

厚生労働省は「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」を発表しており、「始業・終業時間の記録」「自己申告制への処置」などについて行うべきことを解説しています。

労働時間については、使用者が、自ら現認することにより確認し、記録することまたはタイムカード、ICカード等の客観的な記録を基礎として確認し、記録することとされています。企業規模によっては、従業員の始業や終業をその場で確認するのは難しいため、客観的な記録が必要となるでしょう。

前述のように、タイムカードや勤怠システムを通さずに仕事をすることは可能です。隠れ残業のために故意で行う場合も、誤りの場合もあるでしょうが、より正確な記録としてPCログが役立てられます。

労働時間管理については、下記の記事もご覧ください。

労働時間管理は正しくできている?勤怠の正確な把握のポイントとは

4.PCログを確認する方法

労働時間の客観的な把握に役立つPCログ。確認する方法は大きく、下記の2つがあります。

4-1.各PCから取得する

PCログは、従業員それぞれのPCから取得することができます。使用しているOSによっても異なりますが、PCのログインやログオフ、ソフトウェアの動作、OSの動作といった記録が確認できます。

コストを掛けずに行える方法ですが、PCそれぞれから取得するため、手間と時間はかかるでしょう。また、取得したPCログと、タイムカードや勤怠システムなどで記録した勤務時間を突き合わせることにも手間がかかります。取得できるログは限られること、一定時間で消えてしまうこと、使用者が削除可能であることにも注意が必要です。

PCログの取得方法については、下記の記事もご覧ください。
PCログの取得方法とモニタリング(監視)や管理で注意すること

4-2.PCログ管理ツールで取得する

PCログ管理ツールは、業務用のPCや社内システム、サーバなどのログを取得するツールです。従業員のPC上の動きを効率的に取得でき、労働時間の把握のために利用されています。

PCログ管理ツールを利用した場合、PCログはレポートの形で出力されるため、確認作業の手間がなく、改ざんのリスクが少ないというメリットがあるでしょう。長時間労働が発生しているときや、勤怠システムと連動した実労働時間と乖離が起きている場合に、アラートを出す機能を備えているツールもあります。ただし、利用には費用がかかるため、導入前に初期費用やランニングコストを考えておくことが重要です。

PCログ管理ツールには、セキュリティ対策やIT資産管理を目的としたものもあります。そういったツールでも労働時間の把握は可能ですが、主目的が異なるため、ログの提出には多少の手間がかかります。労働時間の把握や勤務状況の管理のためにPCログ管理ツールを利用するのであれば、それに特化したタイプを選ぶといいでしょう。

PCログでの勤怠管理は、下記の記事もご覧ください。
PCログで勤怠管理!テレワーク(在宅勤務)でも運用できる?

PCログを利用して隠れ残業を防止しよう

従業員の労働時間の把握は、法令遵守のために行われるべきであり、従業員の隠れ残業を発見・防止するためにも重要です。しかし、タイムカードやICカード、勤怠システムだけでは従業員の実労働時間との乖離が生じることがあり、正確な把握のためにはPCログの活用が役立つでしょう。

「MITERAS仕事可視化」は、PCログを利用して従業員の稼働状況を視覚的に把握できるツールであり、隠れ残業の防止や実労働時間の把握に役立ちます。労働時間管理にお悩みの場合は、ぜひお問い合わせください。

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