企業で行われる会議は、物事の方向性を決めたりアイデア出しをしたりと、業務を進める上で重要な役割を果たしています。
しかし「会議」と呼ばれるものの中には、参加した後に「今回の会議はあまり意味がなかった」、「無駄な時間だった」と感じるものも少なくありません。どのようにすれば、「無駄な会議」から無駄を排除できるのでしょうか。
今回は、無駄な会議の特徴と無駄の解消方法を説明します。無駄な業務を減らして、生産性・業務効率アップを実現しましょう。
目次
1.無駄な会議の特徴5選
会議は企業にとって重要な時間であり、活発な議論からアイデアを得たり、方針を決定したりする大切な機会です。しかし、会議は準備も含めて多くの社員の時間を消費します。無駄な会議は、本来別の業務に充てられた時間を浪費してしまうことになります。無駄な会議への参加が多いと、ストレスも蓄積ししていきます。
ここでは、無駄な会議の特徴について解説します。自社の無駄な会議を発見し、改善するためにも、無駄な会議の特徴を理解しましょう。
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1-1.目的がない
無駄な会議の特徴のひとつとして、会議を開催する目的が不明確であることが挙げられます。そもそも会議は、業務に関係する社員が集まって意見交換や議論を行い、アイデア出しや方針決定などを行う機会です。会議の目的が明確に定められていなければ、「集まって話しただけ」の会議となってしまいます。
会議を開く際には、目的を明確にすることが何よりも重要です。会議の目的は、開催前に参加メンバーに周知し、また会議開始時に参加者に改めて伝える必要があります。また、定例会議での連絡・情報共有は文書で済ませ、課題や相談事項のみを話し合う場とし、また報告会議は開催を取りやめ、メールなどで簡潔に済ませることも検討しましょう。
1-2.意思決定をしない
会議の目的が明確に設定されている場合でも、その会議でまとめるべき結論や意思決定・方針決定ができない、しないケースもあります。議論が過熱してしまい、どうしても結論を出したり意思決定ができなかったりする場合もありますが、会議で結論が得られるよう事前に大まかな進行をプランニングをしておきましょう。
一方で、会議のゴールがあるにもかかわらず会議を開催した場合でも、無駄な会議となってしまう場合もあります。「未解決の課題に関して、会議の場で一定の結論・意思決定を行う」ことを意識して会議を開催・進行することが重要です。
1-3.不要なメンバーが参加している
会議の議題の関係者だけでなく、その議題に直接的に関係のない社員を情報共有目的で参加させている会議は、無駄な会議です。主催者が準備すべきことも増える上に、議題に直接関係のない方にとっては、「業務に関係のない無駄な会議だった」という印象しか残りません。
また、議題に直接関係のない社員を参加させることは、その人が本来の業務に集中できたであろう時間を参加不要な会議で浪費することにもなります。会議の目的に必要な社員だけを招集し、参加人数を不必要に増やさないようにしましょう。
1-4.定められた時間を守らない
事前に定めた会議の時間を守らないことも、多くの無駄な会議にあてはまる特徴のひとつです。議論が白熱すると会議が長引く場合もありますが、会議後の業務時間を圧迫してしまうため、時間管理を適切に行いながら会議を進めるようにしましょう。
一方で、「本来の目的から議論が逸れてしまった」、「雑談が始まって会議の時間が延びてしまった」などといった理由から事前に決めた終了時刻を過ぎてしまうこともあります。会議中には論点や話題が逸れないよう、議論の方向性を調整することが重要です。
1-5.資料が多すぎる
会議によっては、資料の準備にかかる時間が膨大になることもあります。特に会議資料を紙で用意する場合、参加する人数分の部数を印刷して、ホッチキスで綴じるなどの時間や手間がかかります。
さらに、資料が多すぎると、参加者が会議中に多くの資料から該当箇所を探すことに時間を要するシーンが多くなるため、会議中に無駄な時間が生まれやすくなります。資料を用いる会議の場合は、会議の目的を考慮して要点をまとめた配布資料を作成したり、紙媒体ではなくデータで提供したりといった工夫が必要となるでしょう。
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いますぐダウンロードする ➤➤2.生産性の向上にもつながる「無駄な会議」の解消方法
会議のあり方、進め方を見直すことで、会社全体の生産性が向上します。意思決定が必要なときに、適した人が判断を下すことで事業スピードが加速します。また、参加不要な会議に出席させられていた社員は、その時間を業務に充てられるようになります。
次に、無駄な会議の解消方法を4つ、確認しましょう。
2-1.あらかじめ参加者に会議の目的と議題を共有する
会議を開催する場合は、会議の目的や議題を明確に設定することが大切です。会議の開始時刻・終了時刻も併せて会議の参加者に事前に連絡し、会議の目的や議題を共有しておきましょう。
会議の目的や議題・時間が参加者に共有されていると、参加者は会議の前に目的や議題を考える時間ができます。情報の整理や自分の意見をまとめることもでき、会議がスタートしたらすぐに議論・意見交換に入れるため、会議の時間を効率良く使えるでしょう。
なお、目的や議題を明確化することで、参加する必要があるメンバーは選定できます。
2-2.ファシリテーターと書記を置く
会議におけるファシリテーターとは、会議を円滑に進めるために必要な役割であり、主に次のようなことを行います。
ファシリテーターの主な役割 |
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●会議全体の流れを決めて進行の舵取りをする ●意見を整理して議論を活発化させるような問いかけを行う ●タイムキーパーとして時間を管理する |
ファシリテーターを設けることで、時間を有効に活用しながら議題から逸れることなく活発な議論を行えるようになります。最初からファシリテーターを十分に務められる人材は少ないため、会議を重ねながらファシリテーションスキルを伸ばしていきましょう。
また、議論の骨子や決定・決議事項、今後取り組んでいくことなどを明確にするためにも、書記も必要な役割です。
2-3.会議の終了後は議事録をまとめて共有する
会議の終了後には議事録を作成し、参加者を中心に共有することも大切です。議事録の作成・共有によって、参加者が出した意見や導き出した結論がデータなどに記録され残ることとなります。自分の意見に責任を持ち、自分から結論を考えたり意思決定を出したりすることにもつながるでしょう。
議事録作成の手間を省くためにも、会議中にホワイトボードなどを議事録代わりに活用して、会議の目的や議題、出された意見などをまとめておきましょう。会議後にホワイトボードを撮影し、メールなどで共有すれば完了です。
2-4.ITシステムを活用する
無駄な会議を減らすためには、ITシステムを積極的に活用することも重要です。例えば、会議に使う資料が多い場合、グループウェアやクラウドストレージなどを利用すれば、会議前に資料を共有することで紙媒体の資料を作成する手間や時間を削減できます。
また、ITシステムを活用して日常的に活発な情報共有ができる環境であれば、定例会議や報告会議のような意見交換や議論が不要な会議を廃止することもできます。本当に必要な会議のみを開催し、目的に沿った会議運営を行うことで、会議以外の時間を何かを生み出す生産時間に充てることできるようになります。
まとめ
会議は意見交換や方針決定に必要な重要な機会ですが、社員が無駄だと感じる会議も少なくありません。「目的が明確ではない」、「結論がその場で出ない」「資料の準備が多すぎる」などの特徴にあてはまる会議は無駄な会議である可能性が高いため、早期に見直しすることが重要です。
無駄な会議を解消することで、意思決定の速度を早め、生産時間の確保が可能になります。会議の目的や議題の事前共有やITシステムを活用し、企業の生産性向上を図りましょう。
監修:MITERAS部
「ホワイトなはたらき方を実現」する労務管理ツール【MITERAS仕事可視化】の担当者によるコラムです。MITERAS仕事可視化は、社員のPC利用の有無、アプリ使用状況などを可視化。勤怠データとPC稼働ログの突合で、法令遵守・はたらき方の見直しを推進できます。当コラムでは、理想の働き方改革実現のポイントから、日常業務の効率化のご提案まで、人事労務のためのお役立ち情報をご紹介します。
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