勤怠管理の基礎知識|管理の重要性から方法・注意点までを徹底解説!

勤怠管理は企業にとって大切な業務の一つです。
最近では過労死やブラック企業などが問題視され、企業の勤怠管理への意識の低さが浮き彫りになっています。

勤怠管理は従業員の生産性の向上を図る重要な業務で、適正な管理は企業にとって大きなメリットをもたらします。

この記事では勤怠管理の重要性や具体的な管理方法、注意点を解説してきます。

1.勤怠管理とは?

勤怠管理とは、企業が所属する従業員の就業状況を把握し、管理することを指します。
従業員が何時に出勤し、1日にどれくらい働いたか、出勤、遅刻の状況など管理すべき項目は多岐にわたります。

勤怠管理は労働基準法によって定められており、企業の使用者に課された義務です。
勤怠管理をすることは、企業にとって重要であることから、改めて意味や目的を確認し、適切に取り組んでいくことが必要です。

1-1.勤怠管理の重要性

●従業員の就業状況を適正に把握できる
従業員が1日に何時間働き、何時間残業をしているかを把握することで、過重労働を未然に防ぐことができます。
残業や休日出勤が多いなどの問題のある労働については、企業側が早期に対策することができ、健康被害や訴訟などのトラブルも避けることができます。
長時間労働を減らし従業員の健康を維持することは、生産性の向上にも繋がります。

●正確な給与計算ができる
勤怠管理ができていれば、正しい労働時間が分かり、給与計算がしやすくなります。
また、残業代は保険料や税金に関わってくることからも正確に把握する必要があります。
残業代は2年分をさかのぼって支払うこともできますが、従業員との信頼のためにも適切に勤怠管理を行うことが必要です。

●コンプライアンスの遵守につながる
コンプライアンスとは、企業が法律を適切に守ることを意味します。
最近では残業時間を少なく見積もったり、残業代を出さないようなブラック企業が増えているという問題もあります。
また勤怠管理を行うことによって、コンプライアンスを遵守し健全な経営をしていることをアピールすることができます。

1-2.管理する項目

勤怠管理で実際に管理すべき項目をあげていきます。
管理項目は厚生労働省のガイドラインに記載されているので、しっかりと確認しておきましょう。

●始業・終業・就業・休憩時間の管理
従業員が何時から何時まで働いたのかを管理する必要があります。
時間を1分単位で算定し、適切に給与換算を行います。
また、従業員に休憩を取らせるのは企業の義務ですので、1日にどれくらいの休憩時間を取っているかについても把握することがもとめられます。

●時間外・深夜・休日の労働時間
就業時間以外に、何時間の時間外労働があったかについても管理が必要です。
法定外残業や、深夜・休日に勤務した場合は通常の給料よりも高くなります。

●出勤・欠勤・休日の日数管理
勤務時間だけでなく、従業員が何日働いて、何日休んだかも管理しましょう。
週に何日休んでいるかは、従業員の健康管理と生産性につながるので、適正な休日を設けられているか確認する必要があります。

●有給取得と残日数
2019年4月施行の働き方改革関連法案により、企業は最低でも5日の有給休暇を従業員に与えることが義務化されました。
違反した場合は罰金が科されますので、従業員の有給取得状況は以前よりもしっかりと把握する必要があります。
また企業の有給取得率は、就職の際の判断基準にもつながりますので、企業側からも積極的に有給取得を促しましょう。

2.勤怠管理の方法とそのメリット・デメリット

勤怠管理にはさまざまな方法があります。
今回は以下の3つについて説明していきます。

  • タイムカード
  • エクセル
  • クラウド

それぞれのメリットとデメリットについて詳しく説明します。
あなたの企業にあった勤怠管理方法を考えてみてください。

2-1.タイムカード管理

タイムカードによる勤怠管理は多くの企業で導入されている方法です。
打刻用のシートをレコーダーに差し込んで、出社時間、退社時間を記録していきます。

  • メリット
  • コストが安く済む
  • 打刻操作が簡単

シートとレコーダーを用意すればいいだけなので、容易に勤怠記録として導入することができます。
また、シートを入れるだけなので従業員が手軽にできるのも魅力です。

  • デメリット
  • 休日や残業時間など細かい管理ができない
  • 勤務時間の集計をする必要があり転記ミスが起こる可能性がある

レコーダーに始業、終業時刻しか打刻できないものが多く、休日や残業時間の管理ができません。
また、1か月に一度、勤務時間の集計をする必要があり、転記ミスが起きる可能性があります。
従業員が増えれば増えるほど、ミスの確率が上がりますので、大規模な企業には不向きな勤怠管理方法です。

2-2.エクセル管理

エクセル上で打刻から管理までを行う方法です。
始業時間、終業時間、残業時間などを打ち込むことで、全てを一括で管理することができます。

  • メリット
  • 低コスト
  • 数式設定をすれば、自動で労働時間の計算が可能B

エクセルの勤怠管理フォーマットは、インターネット上に無料テンプレートがあることから、簡単に導入することができます。
また数式設定をしておくことで、労働時間や残業時間の管理がしやすくなります。

  • デメリット
  • 入力ミスによる計算エラーが起こる可能性がある
  • 法改正のたびに数式の確認を要する

一方で、エクセル入力は全て従業員の自己申告制になるので、入力ミスや不正申告の可能性もあります。
また、エクセルにエラーが生じることもあることから、使い方が難しいです。
さらに、法改正のたびにエクセルに設定してある数式を見直す必要もあります。

2-3.クラウド管理

近年はクラウドで勤怠管理をする方法を導入している企業が増えています。
パソコンやスマートフォンと連携させることで、簡単に管理ができるようになります。

  • メリット
  • リアルタイムで打刻の管理が可能
  • 給与計算ミスを防げる
  • アラート機能で過重労働の防止
  • 法改正後自動的に更新される

リアルタイムでの打刻ができ、労働時間、残業時間を正確に把握することができます。
これと連動し、給料も正確に算出できるようになります。
また、アラート機能を設定することで従業員の過重労働を未然に防ぐことができます。
勤怠管理システムは専門の会社が制作しているので、法改正があっても自動更新されるため、あなたが何かをする手間はかかりません。
自動でアップデートしてくれるので、長期にわたって簡単に勤怠管理ができるようになります。

  • デメリット
  • 他の方法と比べてコストがかかる

一方で、管理費用を払う必要があるので、タイムカードやエクセル管理と比べると、コストがかかります。
従業員数が非常に多く、タイムカードやエクセルによって管理できなくなってきたときに、クラウド管理の導入を考えてみるべきでしょう。

3.勤怠管理を行う上での注意点

勤務形態や雇用条件によって勤怠管理の内容が変わるのでしっかり確認しておきましょう。
勤怠管理を行う上で、下記の対象者は、特に厳密な管理が必要です。

  • パート・アルバイト従業員
  • 扶養控除内で働くことを希望している従業員

パートやアルバイトの従業員に関しては特に、勤務日と勤務時間を正確に把握しましょう。
シフト制であるため勤務日や、勤務時間も日によって異なります。
また、パートとアルバイトで時給も変わるので、給与計算も変わります。
勤務希望を事前に聞き、シフトを作成し、勤怠管理を行いましょう。

同様に、扶養控除内希望の従業員にも注意してください。
配偶者の扶養に入っている場合、年収や州の労働時間が法律によって定められています。
所得税が発生する「103万円の壁」や、配偶者の社会保険扶養から外れる「130万円の壁」などがあります。
扶養控除の規定時間を超えると扶養から外れてしまうため、正確な勤怠管理をする必要があります。

まとめ

勤怠管理は企業において非常に重要な業務です。
従業員の勤怠を適切に管理することは、過重労働防止、正確な給与計算、コンプライアンス遵守などさまざまな点でメリットがあります。
また、勤怠管理の方法としてタイムカードやエクセル、クラウド管理など様々な方法があります。
あなたの企業に応じて、適切な管理方法を選定してください。

しっかりと勤怠管理をして、より良い企業を目指しましょう。

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