これからはじめるDX~人材編~
前回の記事ではDXの導入に必要な組織や人材、システムなど意識することをご紹介し、DX導入の理解が深まっていただけたかと思います。
しかし、DX導入に人材が欠かせないのは理解できたけど、
「DX人材をどうやって確保するのか?」
「社内で育成するにはどうすれば良いか分からない」
と疑問・悩みを抱えている方はいると思います。
この記事ではそのような方へ向けてDX時代に求められるIT人材をどう確保し、どう育てるかについてご紹介いたします。
DX推進を検討している方にぜひご一読いただきたいと思います。
「DXとは何か」「DX導入のポイント」を知りたい方は下記の記事をご覧ください。
DXとは何かを知りたい方は「これからはじめるDX~基本編~」をご覧ください。
DX導入のポイントを知りたい方は「これからはじめるDX~導入編~」をご覧ください。
目次
1.DX人材とは?
DX導入に必要な人材(DX人材)とはどのような人を指すのでしょうか?
DX人材とはデータとデジタル技術を駆使し、ビジネスモデルを優位に変革できる人
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは簡単に言うと「RPAやAIなどのIT技術やデータを活用して、ビジネスのさまざまなことを改善・改革すること」です。そして、このようなことを率先して行える人がDX人材と定義されます。
具体的には下記の人材が必要とされています。
・プロデューサー
・ビジネスデザイナー
・アーキテクト
・データサイエンティスト
・UXデザイナー
・エンジニア/プログラマ
各人材の役割はこちらです。
DXの導入フェーズごとで必要とされている人材
また、フェーズごとでは下記の人材が必要とされています。ロードマップを参考にして、自社の組織にどのような人材が必要かを確認してみてください。
重宝されるDX人材のマインド
DX導入は既存の業務プロセスの変更や新規事業の立案など多くの人と協力しながら解決する必要があります。そのため、下記のようなマインドを持った人材が重宝されます。
2.DX人材が不足している背景
ここまで紹介したDX人材は慢性的に不足しています。
ITパスポート試験などを運営している独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の調査によると、多くの企業がいずれの人材も「大いに不足」していると回答しています。
なぜ、ここまでDX人材が不足しているのでしょうか?この章ではDX人材、DX導入に精通しているIT人材が不足している原因を紹介します。
システム・インフラなどの基盤構築を担う人材を育成する環境が整っていないため
多くの企業ではサービスをできる限り早く市場に投入するため、システム開発や運用を外部のIT企業に委託(アウトソーシング)するケースが多いです。そのため、社内にIT分野に詳しい技術者・開発者がいなかったり、開発ナレッジが蓄積されていなかったりします。
その問題を解決するためクラウドサービスの普及やDXに対応できるようにするためDevOpsという体制/手法が取られています。DevOpsとは「Development(デベロップメント、開発)」と「Operations(オペレーション、運用)」という単語が掛け合わされた用語で、開発担当と運用担当の距離を近くして連携をスムーズにすることを目的としています。
これによって多くの企業が自社に開発者を獲得しようとする傾向が強くなっています。IT人材の需要が高まっていますが、専門的なスキルを有する人は少ないため、需要と供給が一致せずIT人材不足に拍車が掛かっています。
3.DX人材不足を解消する解決策
先述したように各社DXを推進する人材不足に悩んでいます。
そんなDX人材不足を解消する方法は下記の3つです。
①社内で育成
②採用
③外部リソースの活用
①DX人材を社内で育成する
社内で人材育成することで自社の事業に精通した人材を獲得できるメリットがあります。しかし、同時に社内にてナレッジを蓄積させるスキームを整える必要もあります。
メリット:自社の事業に精通した人材を獲得できる
社内でDX人材を育成することで、現場の運用に添ったシステム構築をできるとされています。
DXの推進は経営戦略から現場業務まで幅広いことを行うことが一般的です。そのようなことを進めるにあたって、実際に既存システムを活用し、改善箇所を把握する自社の人材が企画の立案などの上流工程から開発などの下流工程まで関わることがDXの推進を成功させる上で重要です。
デメリット:社内にナレッジが蓄積されていないと難しい
社内にDX人材を育成する際、ナレッジが蓄積される仕組みがないと育成は難しいです。
DXを推進するために必要な人材はデータ分析やシステムの保守・運用など専門的なスキルが必要です。それらの知見が社内に蓄積されていないと育成は難しく、もし行ったとしても想定以上に工数が掛かったり、育成の方向性がずれてしまったりする可能性があります。
また、育成にはスキルの属人化もつきものです。特定の人に知見を貯めるとその方が辞めた際、組織が回らなくなる可能性があります。そのため、教育は継続的に行う必要があります。
社内でのDX人材を育成方法
社内でDX人材を育成するには下記の2つの方法が効果的とされています。
OJT(On-The-Job Training)
社内でDX人材を育成できる環境がある場合はOJT(実際の仕事現場での業務を通じて行う教育方法)での育成をおすすめします。即戦力となる人材を育成するには書籍やオンライン学習などの机上の知識だけでなく、現場で実践的な経験を積ませることが重要です。
OJTを通して仕事にすぐ繋がる知見を得たり、自信がついたりします。また、新しい社員が入ると新しい意見が出て、イノベーションが生まれやすくなるという副次的効果もあります。
外部の研修を活用する
DX人材を育成すると一口に言っても多種多様な専門的スキルを持った人材を育成することは難しいです。といっても、外部ベンダーに任せっきりにするのは社内にナレッジが蓄積されにくいためおすすめできません。その間に位置するのが外部の研修の活用です。研修内容を社内に報告することでナレッジを蓄積することができます。
②DX人材を採用する
2つ目は人材の採用です。新卒社員でDXに精通している人材は一握りです。そのため、中途採用でDX人材を確保することが一般的です。
メリット:コストを削減して、即戦略を獲得できる可能性がある
採用することで新しい知見を持った人材を獲得することができます。
もし前職でDX推進に携わっていた場合、育成コストを削減して仕事に取り組んでもらえます。
デメリット:採用すべき人の定義が難しく、倍率も高い
採用では募集人材の定義が難しかったり、もし決まってもなかなか採用できなかったりします。
DX人材と言っても自社が抱えている課題や改善したいことなどによって、必要な人材のスキル要件が異なります。そのため、採用に携わる人事の方や採用の意思決定を行う役職の方がDX人材の定義を理解していないと自社に必要な人材を獲得できない可能性があります。
また、DX人材の需要が高まっており、彼らは事業内容や待遇が魅力的な企業に流れてしまいます。
③外部リソースを活用する
3つ目は外部リソースを活用することです。近年多くの企業がIT・Web周りの問題をアウトソーシングで解決しています。
メリット:コスト抑え、外部のナレッジを活用できる
DX人材を外注したり、外部のナレッジを活用したりすることでDX推進を大きく進めることができるとされています。
育成は指導する人の人件費や教材費、採用は求人掲載料や面接、意思決定する人の人件費などコストが多岐に渡ります。
また、育成や採用してからDX推進に取り組むまでに時間が掛かります。
しかし、アウトソーシングされた人材はその道のプロです。他社での取り組み事例やトレンドなど知見が豊富にあるためDX推進を大きく進めることができます。
デメリット:運用が不透明になる可能性がある
アウトソーシングをする際、注意しないと運用が不透明になる可能性があります。
多くの企業ではシステム開発を外部に一任しています。その場合、システムが誕生したけど「全貌が分からない」、「本当にしたいことができない」などの悩みを抱えることがあります。そうなると、システムが宝の持ち腐れになってしまいます。
上記のことを防ぐため以下の点に気を付けてベンダー選定を行いましょう。
①客観的に評価されている指標(パートナー制度や資格など)はあるか
②広告やWebサイト制作などの単一施策のみの視点ではなく、幅広いテーマに対応できるか
③ナレッジを還元してくれるスキームが整っているか
④人材は豊富にいるか(発注企業の要望に柔軟に対応できるか?)
4.外部リソースでDXを推進するならパーソルビジネスプロセスデザイン
外部リソースでDXの推進を検討している場合はパーソルビジネスプロセスデザインがおすすめです。理由は下記の3点です。
・トレジャーデータから認定パートナーとして認定されているから
・マーケティングからセールスまで一気通貫したサービスを提供できるから
・社内に足りないリソースをスポットで補填することが可能だから
それでは詳細を見ていきましょう。
トレジャーデータから認定パートナーとして認定されているから
弊社はトレジャーデータ社の認定パートナーとして認定されています。トレジャーデータ製品を扱うための認定プログラムを受けた専門人材がご支援しています。そのため、QCDを担保したカスタマーデータプラットフォーム(CDP)の構築が可能です。
マーケティングからセールスまで一気通貫したサービスを提供できるから
弊社ではデータ基盤の構築やウェブ広告、マーケティングオートメーションの導入・運用などの幅広いマーケティング領域と営業コンサルティングやカスタマーサクセスなどの様々なセールス領域のご支援を行っています。
そのため、データ活用からリードジェネレーション、ナーチャリング、営業、カスタマーサクセスに至るまでの一連の流れをお客様の課題に合わせて解決いたします。
社内に足りないリソースをスポットで補填することが可能だから
パーソルビジネスプロセスデザインではセールス・マーケティングの一連の流れだけでなく、スポットで不足しているリソースを埋めることも可能です。冒頭で紹介したロードマップの施策内容の多くをパーソルビジネスプロセスデザインではご支援することができます。
パーソルビジネスプロセスデザインのサービスの詳細を知りたい方はこちらからご覧ください!
クライアントの悩みや要望に柔軟に対応できることもパーソルビジネスプロセスデザインのおすすめの理由です。
5.まとめ
今回はDXの導入する際に意識することをご紹介しました。まとめると、下記の様です。
①DX導入に欠かせない人材
・プロデューサー(リーダー)
・ビジネスデザイナー(企画職)
・アーキテクト
・データサイエンティスト/AIエンジニア
・UXデザイナー
・エンジニア/プログラマ
②DX導入に欠かせない人材の獲得方法
・DX人材の採用倍率は高いため、育成・外部リソースの活用が現実的
・外部リソースの活用がDX推進に一番効果的だが、もし予算の限度があるなど問題がある場合は社外の研修を活用するのも一つの手
本記事をもとにDX導入に欠かせない人材への理解が深まっていただけたら幸いです。
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