B-AEMS Cloud:2.メソッドのシステム化

今回のシリーズでは、IBS独自のセールス/マーケティングメソッドである「B-AEMS」の運用実績管理をクラウド上のシステムで実現した「B-AEMS Cloud」についてご紹介させていただきます。
前回、2013年12月17日の記事「B-AEMS Cloud:1.B-AEMSの概要と管理ツール」では、現状のセールス/マーケティングが抱える問題の解決策として、独自メソッドの「B-AEMS」のご紹介をさせて頂きました。
今回は「B-AEMS」をシステム化した「B-AEMS Cloud」の構成・実装機能及び、活用メリットについてご紹介させて頂きます。
B-AEMS Cloudの構成について
前回ご紹介させて頂きましたが、「B-AEMS」とは、13年間約130以上のセールスプロジェクトで培ってきた実績・ノウハウを蓄積した独自のセールス/マーケティングメソッドの総称です。
パーソルビジネスプロセスデザイン独自のセールス/マーケティングメソッドをITシステムとともにサービス化し、ご提供させて頂いております。
B-AEMSのシステムは、セールスフォース・ドットコム社が提供するクラウドサービス(Salesforce.com)のうち、SFA・CRMに特化したSales Cloudをベースに営業戦略策定から運用までの機能を追加実装した独自システムです。
B-AEMS Cloudは主な機能として、以下を備えています。
▶︎戦略策定プロセス管理
▶︎セグメント分析・指標管理
▶︎KPI定義・PDCA定義分析
▶︎既存顧客管理
▶︎案件化管理
▶︎各種レポート出力
(※一部開発中の機能あり)
営業のPDCAを更に明確に
営業チームが組織的に活動するには、日々の地道なオペレーションを徹底するだけでなく、マーケティング活動から実際の営業活動、週次・月次・期次における一連の流れを策定する必要があります。また、各プロセスに求められる業務の流れを可視化することによって、チーム全体が共通認識のもと業務を遂行できる状態になります。
しかし、Excel管理では、過去に作成したデータと、現在動いているデータの比較が非常に難しい場合があります。
なぜなら、日々、Excelで管理される営業データは、管理者が分析をするのに、一手間加えなければならないことがほとんどだからです。
また、日々の営業データもマイナーチェンジが加えられ、一年後には全く違う形で管理されている場合もあります。
このような状態のデータになってしまった場合、データを組み換え、整形し、各時期のチェック・分析に使うには労力がかかります。
逆に、柔軟に変更のできるシステムの中に入っていれば、過去データとの比較は非常に容易になります。
初期段階での計画を記録し、各ステップを見える化、計画と実行の差異をフェーズごとに捉えられるため、正しいアクションを次の一手として打つことができます。
考え方は非常にシンプルですが、他社のSFAのみでは実現できない内容です。
図1.セールス活動フローの策定
導入のメリット Salesforce.comはSFAが標準機能
この課題を解決する最適なシステムがSalesforce.comでした。
なぜなら、Salesforce.comにはカスタマイズ可能な標準のSFA(SalesCloud)が存在します。
これにより、アプリケーション層(実行フェーズ)における実際の業務を柔軟かつクイックに導入、立ち上げることが可能です。
そして実行フェーズのSFAに加えて、OS層(戦略策定フェーズ)を弊社独自ノウハウに合わせて載せることで、本来あるべき「戦略策定から計画実行」までの一気通貫のSFAが実現できます。
図2.B-AEMS Cloudのプロセス管理イメージ
同一プラットフォームに実装
もう一つの利点は、Salesforce.comのシステム上に、OS層とアプリケーション層の機能が実装できることです。
既にSalesforce.comを利用しているお客様であれば、新しいシステム(プラットフォーム)を購入する必要はありません。
今あるSalesforce.comに追加拡張するだけで、B-AEMS Cloudの機能が利用が可能です。
B-AEMSを熟知した営業コンサルタントと一緒に検討を行うことで、具体的かつ可視性の高い業務運営をすることが可能です。
このような形でセールス/マーケティングメソッドB-AEMSをクラウド上で実現することで、品質標準の高いセールOSプロジェクトを横展開することができます。
次回は、事例に沿って、問題に対する具体的な解決方法をご紹介いたします。