リードジェネレーションとは?意味や代表的な手法6つ・実施ポイントを紹介
新規の見込み客を獲得するマーケティング施策である、リードジェネレーション。
新規の見込み客を十分に確保できなければ、その後に育成する顧客数も少なくなることから、BtoB・BtoCのどちらにおいても重要な役割を担っています。しかし、「リードジェネレーションをおこないたいものの、やり方がわからない」と悩んでいる方も多いでしょう。
そこで、本記事ではリードジェネレーションの意味や代表的な手法を紹介します。後半では成功させるポイントを説明しているため、リードジェネレーションを実施して、最終的には売上を向上させたいという方はぜひ参考にしてください。
目次
- 1. リードジェネレーションとは
- 1-1. リードナーチャリングとは
- 1-2. リードクオリフィケーションとは
- 2. オンラインでおこなうリードジェネレーションの手法
- 2-1. オンラインセミナー
- 2-2. Web広告
- 2-3. コンテンツマーケティング
- 3. オフラインでおこなうリードジェネレーションの手法
- 3-1. 展示会
- 3-2. テレアポ
- 3-3. DM(ダイレクトメール)
- 4. リードジェネレーションを成功させるポイント
- 4-1. MA(マーケティングオートメーション)ツールを活用する
- 4-2. 適切にターゲットを絞り込む
- 4-3. KPIを設定して計測する
- 5. リードジェネレーションの成功事例
- 6. まとめ
1.リードジェネレーションとは
リードジェネレーションとは、新規の見込み客を確保するマーケティング施策です。マーケティング部門が見込み客を創出・育成して営業部門へ引き渡すまでの流れを「デマンドジェネレーション」と呼び、リードジェネレーションはその第1段階です。
【デマンドジェネレーション】
1.リードジェネレーション
2.リードナーチャリング
3.リードクオリフィケーション
リードジェネレーションで十分な数の見込み客を獲得できなければ、その後のリードナーチャリングやリードクオリフィケーションで実施する、見込み客の育成や選別の精度は低くなります。受注確度の低いまま見込み客を営業部門へ引き渡すこととなるため、営業活動の効率も下がってしまいます。
1-1.リードナーチャリングとは
リードナーチャリングとは、獲得した見込み客の受注確度を中長期的に高めるマーケティング施策です。デマンドジェネレーションでは、リードジェネレーションの次である第2段階にあたります。
インターネットが普及したことで、顧客は自分自身で情報を収集して、競合サービスと比較検討できるようになりました。以前のように電話などでアプローチしたときには、サービスの選定が完了していることが多くなったのです。そのため、受注確度の低い段階から継続的にアプローチすることで、信頼関係を構築して、サービスを検討する際の選択肢に含めてもらう必要があります。
ちなみに、リードナーチャリングで育成する対象は、リードジェネレーションで獲得した新規の見込み客だけではありません。過去にサービスを購入したものの、現在はやり取りのない休眠顧客も含まれます。自社サービスに興味を持ってくれた過去があるため、新規の見込み客を育成するよりも、少ない手間で受注確度を高めることが可能です。
1-2.リードクオリフィケーションとは
リードクオリフィケーションとは、育成した見込み客の中から営業部門に引き渡す見込み客を選別するマーケティング施策です。デマンドジェネレーションでは、リードナーチャリングの次の最終段階にあたります。
リードクオリフィケーションでは、主にスコアリングという手法を用いて、見込み客の属性や行動をもとに点数をつけます。点数が一定の基準を超えた見込み客を抽出して、営業部門へ引き渡すといった流れです。
受注確度の高い見込み客を営業部門へ引き渡せれば、営業活動を効率化できます。営業担当は購買意欲の高い見込み客のみにアプローチすることとなり、受注までにかかる期間が短縮されて、営業担当の業務負担が軽減します。
2.オンラインでおこなうリードジェネレーションの手法
オンラインでおこなうリードジェネレーションの手法には、以下のようなものがあります。
- ・オンラインセミナー
- ・Web広告
- ・コンテンツマーケティング
2-1.オンラインセミナー
オンラインセミナーとは、その名の通り、オンライン上で開講するセミナーです。ウェビナーとも呼ばれています。
オンラインセミナーのメリット
・集客の幅が広がる
見込み客はセミナー会場に足を運ぶ必要がなく、移動時間や費用がかからないことから、全国からの集客を期待できます。
・開催費用を抑えられる
大きな会場をレンタルする必要がなく、会場費を抑えられます。また、スタッフの人件費や配布物の広告費も削減できます。
・見込み客の自社サービスへの理解度を高められる
あらかじめ録画した映像を再生するオンデマンド配信の場合、参加者は自分のタイミングで巻き戻せます。また、聞き逃すことが少なくなり、自社サービスへの理解が深まります。
オンラインセミナーのデメリット
・見込み客の集中力が持続しにくい
自宅といったプライベート空間から参加できることから、緊張感が少なく、見込み客が離脱しやすいです。
・見込み客の反応をリアルタイムで確認できない
参加者側のカメラはオフになっていることが一般的であり、参加者である見込み客の反応を確認することが難しいです。対策方法としては、チャット欄から興味を持ってもらえているか確認しましょう。
2-2.Web広告
Web広告とは、インターネット上に広告を出稿して、自社のWebサイトやランディングページへ誘導する手法です。リスティング広告やSNS広告など、さまざまな種類があります。
Web広告のメリット
・短期間で成果が出やすい
出稿するまでに時間がかからないため、出稿したいと思ってから効果を得るまでの期間を早めることができるとされています。
・運用中に得たデータで効果を測定できる
数値でどのような効果があったのか確認できるため、PDCAを回しながらマーケティング活動を改善できます。
・希望のターゲットに広告を表示できる
年齢や性別・居住地などのターゲットの条件を細かく設定できるため、届けたいターゲットのもとに広告を表示できます。
Web広告のデメリット
・費用対効果が合っているか定期的に確認する必要がある
広告費の上限を設定できるものの、実施するにあたって費用対効果が合っているか、定期的にチェックする必要があります。そのため、少し手間が掛かります。課金方式は、ユーザーが広告をクリックして報酬が発生する「クリック課金」や広告が1,000回表示されるごとに課金される「インプレッション課金」などがあります。
・運用には知識が必要となる
出稿先である広告媒体には特徴があるため、特徴を理解したうえでどこに出稿するか検討する必要があります。
2-3.コンテンツマーケティング
リードジェネレーションにおけるコンテンツマーケティングとは、見込み客にとって価値あるコンテンツを提供することで、新規の見込み客を獲得する手法です。
コンテンツマーケティングのメリット
・実行時にかかる費用が低く、挑戦しやすい
オウンドメディアで記事を公開する場合は、サーバー代やドメイン取得代などが実行時に掛かるものの、広告などほかの手法よりも費用を抑えることができます。
・コンテンツを資産として蓄積できる
一度作成したコンテンツは削除しない限り、資産として残り続けます。また、高品質のコンテンツを作成すると、半永久的に新規の見込み客の獲得効果を発揮します。
・顧客ロイヤリティを高められる
高品質なコンテンツの発信で顧客ロイヤリティを向上させられれば、知り合いに紹介してもらえる可能性が高まります。そうなることで、競合サービスに流れにくくなり、リピート購入率が向上します。
コンテンツマーケティングのデメリット
・継続的なコンテンツの発信が必要である
結果が出るまで時間を要するため、中長期的にコンテンツを作成・発信しなければなりません。また、更新頻度が低くても離れてしまうため、定期的な更新・発信が必要です。
・コンテンツ作成に手間と時間がかかる
発信するためには高品質かつ定期的にコンテンツを作成する必要があります。費用が掛かるものの外注はひとつの手です。
ちなみに、BtoBにおいては、見込み客は問題の解決策を求めていることが多くなっています。具体的な問題や解決策を説明した事例紹介のコンテンツは、興味を惹きやすいです。
3.オフラインでおこなうリードジェネレーションの手法
オフラインでおこなうリードジェネレーションの手法には、以下のようなものがあります。
・展示会
・テレアポ
・DM(ダイレクトメール)
3-1.展示会
他社が開催する展示会に出展するのも、リードジェネレーションの手法のひとつです。大規模な場合は来場者が数万人にも及びます。
展示会のメリット
・自社サービスに興味を持ちやすい人が来場する
展示会にはテーマが設定されており、自社サービスに興味を持ちやすい人が来場します。そのため、ある程度ターゲットを絞った状態で、見込み客を獲得することが可能です。
・来場者と対面で会話できる
自社ブースを訪れた来場者と直接会話できます。また、名刺を集められるだけではなく、その場で商談につながる可能性もあります。
展示会のデメリット
・出展費用が発生する
ブース代のほかに、スタッフの人件費や配布物の広告費・会場までの移動費などがかかるため、出展にかかる費用は高額になりやすいです。
・天候の影響を受ける
天候によっては、獲得できる見込み客数が大幅に少なくなります。また、会場の来場者数が減少するため、必然的に自社ブースに来る人も減少します。
3-2.テレアポ
テレアポとは、電話でアポイントを獲得する手法です。
テレアポのメリット
・一日に多くの見込み客にアプローチできる
移動時間がかからないため、効率的にアプローチできます。アプローチ数が増えれば、獲得できるアポイント数も増加します。
・実施コストが少ない
人件費と通信料・電話機器の購入代は発生するが、ほかの手法よりも初期費用を抑えて始められます。スクリプト作成ツールを使用する場合は、追加で利用料が発生します。
テレアポのデメリット
・営業担当にかかる精神的負担が大きい
非対面であるため、電話相手が電話を切るハードルが低いです。突然切られたり、暴言を吐かれたりすることで営業担当に大きな精神的負担が掛かることもあります。
・平均成功率が低い
平均成功率が低く、営業担当のモチベーションが下がりやすいです。取り扱うサービスによって異なるものの、BtoBの場合は約0.1~1%、BtoCの場合は約1~2%です。
3-3.DM(ダイレクトメール)
DM(ダイレクトメール)は、郵送やFAXでDMを送る手法です。
DMのメリット
・送った資料が見込み客の元に残る
見込み客がDMを捨てるまでは手元に残るため、時間が経ってから再度興味を持ってもらえる可能性があります。
・効果測定をおこなえる
DMにQRコードを設置すれば、効果測定ができます。また、開封率といったデータを把握できるため、改善点が見つかり、マーケティング活動に活かせられます。
DMのデメリット
・資料の印刷費や郵送料がかかる
郵送でDMを送る場合、送る人数分の資料の印刷費や郵送料が発生します。
・開封されない場合がある
デザインを工夫しないと開封前に捨てられる可能性がある。見込み客がつい読みたくなるようなデザインでなければならない。
4.リードジェネレーションを成功させるポイント
リードジェネレーションを成功させるポイントを3つ紹介します。
- ・MA(マーケティングオートメーション)ツールを活用する
- ・適切にターゲットを絞り込む
- ・KPIを設定して計測する
4-1.MA(マーケティングオートメーション)ツールを活用する
MA(マーケティングオートメーション)ツールとは、マーケティング活動を自動化できるツールです。MAツールに搭載されている機能を活用すれば、少ない労力で見込み客を獲得できます。
搭載されている機能の一つであるフォーム作成機能を活用すると、プログラミングの知識なしで簡単に申し込みフォームを作成できます。資料のダウンロード前に申し込みフォームへの入力を促せば、見込み客の情報はどんどん蓄積されるでしょう。
4-2.適切にターゲットを絞り込む
リードジェネレーションでむやみやたらに見込み客を獲得すればよいというわけでもありません。将来的に自社サービスを購入してくれる見込み度合いが低い人ばかり集めた場合、育成・選別の手間が増えてしまい、マーケティング活動の効率が下がってしまいます。
リードジェネレーションで見込み客の獲得を目指す際は、まずターゲットを絞り込むところから始めましょう。十分な数の見込み客の獲得が必要であるものの、量ばかりを追い求めるのではなく、質の高い見込み客を獲得することが重要なのです。
4-3.KPIを設定して計測する
KPIとは、「Key Performance Indicator」の略語であり、日本語では重要業績評価指標のことです。わかりやすく言うと、最終ゴールであるKGIを達成するために達成度合を計測する指標を意味しています。
リードジェネレーションをおこなう際にKPIを定義しておくと、達成状況を数値で把握できるようになります。どこまで達成できたか明確になるため、手遅れになる前に業務を見直すことが可能です。
リードジェネレーションで設定されるKPIには、以下のようなものがあります。
- ・コンバージョン数
- ・コンバージョン率
- ・フォーム遷移率
- ・フォーム完了率
5.リードジェネレーションの成功事例
リードジェネレーションに成功した事例として、当社パーソルビジネスプロセスデザインがサポートした企業様の事例を紹介します。
とあるクラウド型POSレジサービスを提供している企業様では、顧客獲得にかかる単価が高いうえに、なかなかアポイントを獲得できないという問題を抱えていました。そこで、パーソルビジネスプロセスデザインはアポイントを効率的に獲得することをご提案しました。提案内容は、以下の3つです。
- ・実績のある媒体へ集中
- ・広告用LPの作成
- ・インサイドセールスによるアポイントの獲得
その結果、顧客獲得にかかる単価は50%にまで減少して、アポイントの獲得率は1.5倍まで増加しました。
より詳しく事例について知りたいという方は、こちらをクリックする
6.まとめ
リードジェネレーションで多くの見込み客を獲得しておくと、その後のリードナーチャリングやリードクオリフィケーションで育成・選別する精度が高くなります。営業部門に受注確度の高い見込み客を引き渡せるため、営業担当の業務負担は軽減して、営業効率も改善します。
しかし、リードジェネレーションで量を重視するあまりにターゲットと異なる見込み客ばかり獲得すると、リードナーチャリングで多くの育成の手間がかかってしまいます。手間をかけても、受注確度が上がらないこともあります。
そのため、リードジェネレーションをおこなう際、量だけではなく、自社のターゲットに合った見込み客かどうかも重要となります。ぜひ本記事で紹介した成功するためのポイントも参考にして、リードジェネレーションを成功させてください。
ちなみに、パーソルビジネスプロセスデザインではインサイドセールスの導入・運用支援、MAツールの導入・運用支援をおこなっています。
・インサイドセールスを導入したい
・MAツールを活用して効率的に見込み客を獲得したい
・MAツールの使い方を知りたい
このようにお考えの方は、ぜひパーソルビジネスプロセスデザインにご相談ください。