属人化しやすい営業事務領域の最適化とは~生産性向上編~
「業務が煩雑で属人化しており、人が入れ替わるたびに品質が低下してしまう」
「業務プロセスが整備されていないため、品質管理が統一されない」
営業事務の領域において、このようないわゆる”業務の属人化”に一度は直面したことがあるのではないでしょうか。
これらの課題に対する対策は、重要度は高いものの、緊急度が見えにくく、優先度が下がってしまいがちです。これらの課題や悩み対してしっかりと準備をしていくことが営業事務の組織運営において非常に重要なポイントになります。
そんな営業事務領域の属人化を防ぎ、人の入れ替えにも動じない営業組織を作り上げるためのマネジメント方法を、全2回にわたりご紹介します。
属人化しやすい営業事務領域の最適化
・属人化しやすい営業事務領域の最適化~属人化の解消編~
・属人化しやすい営業事務領域の最適化~生産性向上編~(今回はこちら!)
今回のブログでは、生産性向上をテーマに「役割・目標の明確化」にフォーカスをあて、ご紹介します。
目次
1.営業事務メンバーの生産性に関する悩みごと
平準化、体制の策定と運用が重要
上記で述べた“業務の属人化”において、まずはよくある問題 をあげてみます。
・業務プロセスが整備されない
・人の入れ替えのたびに品質が低下する
・いっこうに改善活動が進まない
ひとつでもあるある、と共感された方は多いのではないでしょうか。
専門スキルが求められる商材を取り扱う営業事務は、人によっては、自己学習や経験で専門スキルを高めていきますが、営業組織において、個々の自己成長を待っていたら、短期的な成果の創出が難しくなります。
また、特定の営業に頼った組織運営では、長期的なリスクも考えられます。
これらの対策は、組織の運営として、属人化を解消し続ける仕組みづくりを行うこと。
また、平準化、体制計画の策定と運用が重要になります。
※属人化を解消し続ける仕組みづくりはこちら。
2.ハイパフォーマーに頼らない主体的な営業組織とは
営業事務の生産性向上は「業務の平準化」と「役割の明確化・目標の定義」がカギ
本項では、ハイパフォーマーだけに頼らない主体的な組織作りについてご紹介します。
ハイパフォーマーだけに頼らない組織作りには、体制計画の策定と運用(役割の明確化と目標の定義)が重要です。
なぜ、役割の明確化と目標の定義が重要なのか
営業事務組織が拡大し、営業事務を増員したとしても、内部構造を変えない限りは業務効率が悪いままで、属人的な運営もなかなか改善されません。マネジメント側は役割や、個人に合った配置を考えていかにパフォーマンスを発揮しやすい組織を作るか、考える必要があります。
下表は、パーソルP&Tでご支援をさせていただいた営業事務組織の例です。
改善前は、部長がパートナー社員に指示を出したり、外勤社員は長く勤めているパートナー社員に、直接指示を出したりと、指揮系統が明確になっていないまま運営をしていました。
結果、内勤社員やパートナー社員はできることをやっている状態になり、営業事務領域の役割分担が不明瞭になっていました。
こちらの図は、上記課題にあたりバラバラに指示を出していた体制を改め、役割を明確化した表になります。
目標の定義
バラバラに指示を受けていた体制を改め、営業事務の要となるリーダーを介して業務指示を出す体制を策定しました。加えて、役割の明確化に合わせて、内勤の中でメンバーそれぞれに適した目標を定義しました。
内勤社員:工数削減
組織内の生産性向上をメインミッションとし、稼働率向上のための業務自動化など1業務あたりにかかる工数削減を目標としました。
<パートナー社員:SLA担保>
業務品質の担保をメインミッションとし、日々の業務のミス防止や新規配属者の育成施策等のSLA担保を目標としました。
3.まとめ
今回は、営業事務組織における「生産性向上編」についてご紹介しました。
・属人化しやすい営業事務領域の最適化~属人化解消編~
・属人化しやすい営業事務領域の最適化~生産性向上~
と全2回にわたり、ご紹介をしてきました。
営業事務領域において生産性の向上と自走化を実現するには、業務プロセスの可視化、役割に沿った目標管理の運用です。
記載するだけなら簡単な話ですが、これらをしっかりと作り、定着させ、運用していくことは非常に難しいことです。
パーソルプロセス&テクノロジーでは、20年間で培ってきたセールス領域における考え方や方法論を体系化した独自のフレームワーク「B-AEMS」を活用したセールスコンサルティングを行っております。そのほかインサイドセールス・フィールドセールス、SFA導入支援等も実施しております。
営業領域においてお悩みをお持ちの方は、些細なことでも構いませんので、ご相談をお待ちしております。
※本編に登場いたしました図はすべて「B-AEMS(ビーアムス)」より引用しております。