MAツールを導入するために〜活用時に失敗してしまう5つの理由とその対策〜

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MAツールを導入したものの、思っていたような効果が出ないとお悩みの方は少なくありません。せっかく導入したMAツールの活用が中途半端に終わってしまう原因には、目的を適切に設定できていなかったり、機能を使いこなせていなかったりと、さまざまなものが考えられます。
本記事では、MAツールの活用が中途半端で終わってしまう理由とその対策について解説します。

MAツールでできることや基本的な機能についてこちらで紹介しているのでぜひ参考にしてください。

目次

  • 1.MAツール活用に失敗してしまう5つの理由とその対策
  • 1-1.目的が定まっていない
  • 1-2.ツールの機能を十分に理解していない
  • 1-3.リードの投入数が少ない
  • 1-4.コンテンツが不足している
  • 1-5.効果的なシナリオを作成できていない
  • 2.MAツールの活用事例3選
  • 2-1.Chatwork株式会社
  • 2-2.三菱電機株式会社
  • 2-3.株式会社SmartHR
  • 3.まとめ
  • 1.MAツール活用に失敗してしまう5つの理由とその対策

    MAツールの活用に失敗してしまう原因としては、活用目的が定まっていないことや、ツールの機能を十分に理解していないことなどが挙げられます。また、リードやコンテンツ数の不足に加えて、効果的なシナリオを作成できていないなどの原因もあります。

    ここではMAツール活用に失敗してしまう5つの理由とその対策について詳しく解説してきます。

    1-1.目的が定まっていない

    活用目的が定まっていないと、目的を達成するための機能が不十分なMAツールを導入してしまい、活用に失敗する可能性が高まります。
    また、MAツール導入後、ターゲットが不明確なことにより、リードに対して不適切なタイミングで大量の情報を発信してしまうなど、ブランドの信頼性が低下してしまうことにも繋がりかねません。
    まずは「なぜ自社はMAツールを導入したいのか?」「MAツールでアプローチしたいターゲットリードの条件はどこなのか?」を明らかにすることが大切です。 MAツールの導入目的は、企業や組織によって異なります。パーソナライズドマーケティングを実現したい、ホットリードをすぐに特定できるようにしたい、施策評価に活用したいなど、具体性のある目的を定めることが大切です

    1-2.ツールの機能を十分に理解していない

    ツール側には必要な機能が備わっているにもかかわらず、運用側が機能を十分に理解していないために、効果を最大限に引き出せていない可能性もあります。他にも、分析結果の見方の理解が足りず、データの読み方を誤ってしまい、正しくない方向に戦略を進めてしまう可能性なども出てきてしまいます。
    前述の運用目的を達成するためには、どのような機能を使う必要があるのかを明らかにしたうえで、該当する機能の使い方を研究してみましょう。専門家やコンサルタントからアドバイスを受けたり、チームメンバー内でトレーニングすることも重要です。
    十分に機能を理解した後は、試行錯誤を繰り返し、小規模なキャンペーンを通じてツールの機能を試してみることも効果を引き出すための対策になります。

    1-3.リードの投入数が少ない

    スコアリング機能や効果測定・分析機能などの一部機能は、リードの投入数が少ないと、その分メリットも薄れてしまいます。有効なセグメントを作成しにくかったり、統計的な信頼性が低下してしまうため、正確な効果測定・分析が難しくなるためです。
    まずは十分な数のリードを獲得して、各機能を活用できる体制を整えましょう。 リードの投入数が少ないことで影響を受けるのは、リードナーチャリングやリードクオリフィケーションの工程が中心です。リードジェネレーションを手助けする、ランディングページ・フォーム作成機能などをうまく活用して、リードを集めることをおすすめします。
    また、少数のリードの場合は、特定のターゲットに焦点を当てた小規模なターゲティングを通じて効果的な戦略を見つけるとともに、新たなリードを獲得するための戦略を同時に検討することも大切です。

    1-4.コンテンツが不足している

    全体的なコンテンツ不足のために、MAツールを活用しきれない場合もよくあります。
    例えばオウンドメディアに掲載している記事が数十~数百記事ある状態なら、ページの回遊状況などを調べることにも大きな意味があるでしょう。しかし、そもそも投稿されている記事が数記事程度しかなければ、回遊できるコンテンツが少ないために、リードがどのコンテンツに関心を持っているのかを正確に調査することが難しくなります。
    MAツールの真価を引き出すためには、コンテンツを充実させることも重要です。既存コンテンツをターゲットセグメント別のコンテンツにアップデートしたり、異なるメディアやチャネルに適応させて再利用することで、コンテンツのバリエーションを増やすことができます。

    1-5.効果的なシナリオを作成できていない

    効果的なシナリオを作成できていないと、リードの反応が改善せず、「MAツールの導入に失敗した」と感じるケースが多いようです。MAツールでさまざまなシナリオを作成してもリードからの反応が伸び悩む場合は、シナリオの品質を再確認してみましょう。メールを配信するタイミングや、適切な配信回数などを再調整することで、状況が改善する可能性が高まります。
    また、初めはシンプルなシナリオを設計し、状況に応じてシナリオを細分化していくこと、シナリオの妥当性をA/Bテストを活用してブラッシュアップしていくことで、PDCAサイクルを効率的に回すこともおすすめです。

    2.MAツールの活用事例3選

    MAツールの活用方法に悩んだときは、いくつかの事例を参考にしてみるのもおすすめです。
    ここでは、Chatwork株式会社、三菱電機株式会社、株式会社SmartHRの3つのMAツール活用事例を紹介します。

    2-1.Chatwork株式会社

    自社開発のビジネスチャット「Chatwork」を企業に展開しているChatwork株式会社では、MAツールを導入していましたが、KPI管理が各部門で分断されており、意思疎通ができていないこと、ユーザーのターゲティングができておらず、リードに対して一律のアプローチしかできていないことに課題を抱えていました。
    そこで、セールス・マーケティングの各部門でのKPIの共通化と、PLGとSLGをミックスしたビジネスモデルを構築しました。 MAツール活用後は、データを統合したCDPからデータを抽出し、スプレッドシートで一覧表示することで、KPIをリアルタイムに管理できるようにしました。
    また、属性に基づくセールス、マーケティングが求めるコンテンツを量産することで、Adobe Marketo Engageで適切なターゲティングが可能になり、受注数は、年度初めと比べて5倍以上に拡大しました。

    参考:フリープランユーザーの有料化促進に向けたアプローチにおいてMAを活用し、受注数が5倍以上に|Adobe Experience Cloud

    2-2.三菱電機株式会社

    重電システム、通信機器や電子デバイスなどの製造・販売を事業目的としている三菱電機株式会社では、多様な事業を連携させて応えることができずにいたこと、デジタルマーケティングに関する取り組みの遅れを課題に感じていました。
    そこで、顧客起点のソリューションサイト、それを支えるマーケティングツール・社内向けのコミュニティサイトの立ち上げといったサイト構築と共に、営業プロセスのパイプライン構築を目指しました。 パイプラインを構築させ、ソリューションサイトを起点にしたマーケティング活動を開始後、Adobe Marketo Engageのエンゲージメントキャンペーンでメールを出し分けることで、開封率30.2%・クリック率15.2%を達成しました。
    また、資料ダウンロード用フォームの新設・誘導施策の追加により、新規顧客は25倍の月間100件に増加させることに成功しました。

    参考:出遅れたB2BマーケティングをMAで挽回。 新規顧客から問い合わせが25倍に|Adobe Experience Cloud

    2-3.株式会社SmartHR

    企業向けに人事・労務クラウドサービスを提供している株式会社SmartHRでは、新規獲得リードから成約に至らなかった顧客のフォローに課題を抱えていました。 そこで、ナーチャリングチームの陣容を大幅に拡大し、既存リードの再活性化を目指しました。
    マーケティング施策の再構築として、SFAなどのデータを取り込み、顧客を状態によって3つのグループに分類することで、細分化した施策が可能になりました。また、リードのwebアクティビティを観測し、タイミング良くインサイドセールスが架電することで、有効リードを100件以上上乗せすることに成功し、その後の商談率も1.5倍になりました。

    参考:既存リードの再活性化に向け 属人化しないナーチャリングチームを構築|Adobe Experience Cloud

    3.まとめ

    今回は、「MAツールの活用に失敗してしまう原因と対策」についてご紹介しました。

    MAツールの導入を中途半端に終わらせないためには、導入前に自社の導入目的を明確に設定したうえで、導入プロセスを詳細に計画し、自社に必要な機能を十分に理解して運用する必要があります。 中にはリードの投入不足や、シナリオ設定が適切ではないことなどが効果を上げられない原因になっている場合もあります。一つひとつ原因をチェックして、根本的な改善を目指していきましょう。

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