GA4を最大限活用!BigQuery連携で得られる3つのメリット

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これまでのGoogleアナリティクスでは、BigQueryへのデータエクスポートはGoogleアナリティクス360のみでの機能でしたが、GA4では無償版でもBigQueryへデータエクスポートが行えるようになりました。
GA4とBigQueryを連携させることにより、データの信頼性や精度が向上し、より詳細かつ正確な分析が可能になります。
本記事では、GA4とBigQueryを連携することで得られるメリットについて解説します。

目次

  1. 1. GA4では無償でBigQueryと連携できるようになった
  2. 1-1. 生データによる分析が可能になる
  3. 2. GA4にBigQueryを導入することのメリット
  4. 2-1. 柔軟なレポート作成が可能
  5. 2-2. API制限による影響を受けない
  6. 2-3. 外部BIツールでGA4に接続できるようになる
  7. 3. BigQueryの注意点
  8. 4. まとめ

 

1.GA4では無償でBigQueryと連携できるようになった

BigQueryは、Google Cloudが提供するクラウドサービスの一つで、大量のデータを高速かつスケーラブルに処理できるうえ、コストパフォーマンスにも優れたデータウェアハウスです。 これまでのGoogleアナリティクス(UA)は、有償版であるGoogleアナリティクス360でしかBigQueryに直接データをエクスポートできませんでしたが、GA4では無償版でもBigQueryに直接連携することが可能になりました。 この変更はユーザーにとってもGA4の活用シーンを大きく広げることに外なりませんが、Googleとしても「GA4の活用はBigQuery連携を前提としている」と考えられます。 GA4は優れたデータ収集ツールですが、より複雑な分析や高度なカスタマイズを行う場合、BigQueryのようなデータウェアハウスが必要になります。 BigQueryにGA4のデータをエクスポートすることで、より高度な分析が可能になります。

1-1.生データによる分析が可能になる

GoogleアナリティクスとBigQueryを連携させることにより、「生データ(ローデータ)」による分析が可能になります。 生データとは、Googleアナリティクスが集計する前のデータのことです。 Googleアナリティクスが集計するデータは、生データを成形したもので、しきい値やサンプリングによるデータ欠落が発生することがあります。 Googleアナリティクスのデータ集計生データを用いることでデータの正確性が向上し、より精度の高い分析が可能となります。 また、生データをBigQueryに保存することで、データの保管期間を延長することができます。 さらに、BigQueryは非常に高速に大量のデータを処理できるため、リアルタイム性が求められるビッグデータ分析にも最適です。これにより、より迅速かつ正確な分析が可能となります。

2.GA4にBigQueryを導入することのメリット

2-1.柔軟なレポート作成が可能

Googleアナリティクスのデータを可視化するもっとも簡単な手段は、同じくGoogle Cloudが提供するBIツール「Looker Studio」が挙げられます。 Looker Studioを初めとしたBIツールでGA4に接続するには、GA4コネクタを使用します。 GA4コネクタはGoogle Analytics Data API (GA4)を使用しますが、このAPIは開発段階のため、2023年2月時点で使用できるディメンション・指標には限りがあります。 実装されているディメンションの数は、GA4(探索)で162個ですが、GA4コネクタを使用した場合のLooker Studioでは85個、 指標の数はGA4(探索)で152個、Looker Studioで40個と、その差は歴然です。 また、GA4 APIにはセグメント機能も実装されていません。 GA4とLookerStudio比較これらの問題から、Looker Studioでは必要なデータを可視化することができない場合があります。 ですが、BigQueryなら生データをSQLで加工することでGA4 APIに存在しないディメンションやセグメントを使用したデータを再現できます。 Looker StudioからGA4と連携したBigQueryに接続すれば、Looker Studioでの分析の幅も広がります。

2-2.API制限による影響を受けない

2022年末頃、Google Analytics Data API (GA4)の割り当て上限設定がアナウンスされました。 Looker StudioやGoogleスプレッドシートでGA4に接続するにはAPIを使用するため、データ量の多いレポートの作成・閲覧といった作業においてAPIリクエストの上限超過が発生します。

GA4の割当上限設定

APIの上限に達すると、GA4が収集したデータが欠落することがあります。 しかし、BigQueryにデータを転送することで、API制限による影響を受けずにデータ収集を継続できます。 さらに、BigQueryはスケーラビリティが高く、膨大な量のデータを処理できるため、大規模なデータセットを扱う場合にも適しています。 GA4とBigQueryを連携させておけば、BigQueryに接続してデータが取得できるため、APIを使用する必要がなくなり、API制限による影響を受けません。

2-3.外部BIツールでGA4に接続できるようになる

23年4月現在、TableauやPower BIなどを始めとする外部BIツールにはGA4のネイティブコネクタが存在しないため、外部BIツールではGA4のデータ可視化を行うことができません。 GA4とBIツール一方で、BigQueryのネイティブコネクタは存在しているため、外部BIツールでもデータ可視化が可能です。 BIツールと接続することができれば、顧客データ等と紐づけた分析も可能となり、GA4のデータを用いた分析の幅が大きく広がることにつながります。 また、BigQueryは豊富なSQL構文を持つため、より高度なクエリ処理やデータ加工が可能です。 外部BIツールとBigQueryを連携させることで、より多くのデータを取り扱い、より高度な分析を実現することができます。

3.BigQueryの注意点

GA4無償版でも使えるようになったことで活用しやすくなったBigQueryですが、大量のデータを扱う際は注意が必要です。

3-1.データ使用料が高額になる場合がある

BigQueryはデータの使用量に応じて利用料金が発生するため、使用するデータ量を見極めないと高額な請求が発生する可能性があります。 オンデマンド制の場合、クエリは毎月1TBまで、ストレージは毎月10GBまで無料ですが、これを超えると従量課金となります。 毎月大量のデータを処理することがわかっている場合は定額制プランを選択するとよいでしょう。 BigQueryの利用には、必要なデータ量とストレージ容量を適切に設定し、クエリの最適化に努めることで、無駄なコストの発生を防ぐ必要があります。

3-2.ストリーミングデータは不正確な可能性がある

GA4からBigQueryへのデータエクスポートは、1日1回の「毎日」とイベント到着から数秒以内に行われる「ストリーミング」がありますが、「ストリーミング」でエクスポートされるデータは新規ユーザーの一部アトリビューションが含まれず、既存ユーザーのアトリビューションは処理完了までに24時間程度かかります。 このようにストリーミングデータには一部欠損があるなど正確なデータでない場合があります。 正確なデータを見たい場合にはストリーミングデータを利用されないことを推奨します。 また、ストリーミングエクスポートには1GBあたり0.05ドル(23年5月現在)の追加費用が発生することもあり、利用には注意が必要です。

4.まとめ

今回は、GA4とBigQueryを連携するメリットについてご紹介いたしました。 GA4は集計されたデータを提供するため、それだけでの分析には限界があります。 しかし、BigQueryは生データをSQLで加工することができるため、欠落したデータを再現したり、存在しないディメンションやセグメントを使用したデータの再現が可能になります。 様々な問題が解消されるだけでなく、分析の幅も大きく広がるため、BigQueryの導入はGA4活用のためのベストプラクティスであるといえます。 さらに、BigQueryはGoogle Cloudとのシームレスな連携が可能なため、Google Cloudの機械学習プラットフォームと連携して、ユーザーのウェブ行動に対する高度な予測モデルを構築することもできます。 これからGA4の分析を始める方は、ぜひBigQueryも同時に導入して、より高度な分析を実現しましょう。 >>データ分析・活用支援サービス    

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