既存顧客リテンション営業のツボ ~3つの要素と4つの指標を大切にする~
自社の既存顧客を大切にするというのはどの企業においても認識をされている事と思います。今回は基本に立ち返り顧客リテンションが大切な理由を確認します。そして既存顧客リテンション活動において大切にしたい3つの要素と4つの指標を考察をしたいと思います。
目次
1.既存顧客リテンションが大切な理由
既存顧客の売上維持・向上は新規開拓と比較して、1/5のコストしか掛からないと言われています。正直1/5のコストがどのように算出をされたのか分かりませんが、新規顧客開拓はテレアポから営業活動を行われている企業が多いかと思います。
テレアポのアポイント率は2%~5%と一般的に言われており、100件電話をして2件~5件のアポイント件数となります。一方既存顧客であればメールもしくは電話1本でアポイントが取れる可能性が高いのでアポイントを獲得する工数、時間、電話料金を見ても圧倒的にコスト差がでてきますよね。
加えて新規顧客と既存顧客に対する営業の勝率は、すでに取引がある企業から購入する確率が高いのが一般的です。逆に既存顧客が解約をしたり、自社からの購入がなくなったという事象は売上を復活させる為に、改めて新規顧客開拓に多くのコストを支払わなければなりません。
売り手視点で恐縮なのですが企業の売上維持・向上を効率的に行う為には自社の売上に貢献する確立の高い顧客にアプローチするのは必然と言えます。
2.既存顧客リテンション活動は「利便性」「費用対効果」「安心感」を提供すること
BtoB、BtoCに限らず顧客はその商品を使用した時に便利になるのかといった「利便性」、その商品/ソリューションに支払った金額に対して価値を見出す事ができるのかといった「費用対効果」、そして、商品/ソリューションを安心して使えるか、提供している企業に対して信頼できるかといった「安心感」をいう視点で商品/ソリューションを見ています。
この3つの要素の一つでも欠けると顧客の解約の温度が高まっているとも言えます。 企業における既存顧客リテンション活動はこの3つの要素のバランスを保つ活動と言えます。
3.既存顧客を眺めてみることによって「何が言えるのか」を発見し、将来を予測する
どの企業においても自社の既存顧客リストが存在し、分析をされていると思います。 基本は顧客ごとにどんな商品/ソリューションを購入しているのか、売上はいくらなのかといったワンショットの姿を捉えます。 加えて前年度比の売上の増減や解約のトレンドといった動向も把握する必要があります。
この2つの軸によって自社の顧客において何が起こっているのかの発見することが既存顧客リテンションのファーストステップとなります。
その分析結果をもとに、顧客群をセグメントとターゲティングし、ターゲットとした顧客に対して自社の営業アプローチによって将来の売上がどのようになるのか計画立案を実施します。
売り手側の視点で申し訳ないのですが既存顧客リテンションの売上維持・向上を行う為に重視する指標は当たり前の事ですが「取引期間」、「購入金額」、「購入単価」と「購入回数」となります。
これらの指標の最大化が企業顧客リテンションの売上に対する活動のゴールとなってくるのです。
ぜひ一度、基本に立ち返り今回ご紹介した3つの要素と4つの指標を改めて確認し既存顧客への営業活動にお役立てください。