既存顧客維持で売上が上がる!リテンション営業とは

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2020年の営業シーンでは、何といっても”非対面”への対応が喫緊の課題でした。

そんな中で、弊社パーソルプロセス&テクノロジー株式会社(以下パーソルP&T)も
「インサイドセールス」についてのご相談を多数いただいておりますが、
インサイドセールス立ち上げの他に、新型コロナウイルス感染拡大後の営業活動で、
弊社が注目の高まりを感じているのが“カスタマーサクセス”“リテンション営業”です。

この傾向は新規顧客開拓重視から既存顧客重視への戦略転換をはかる企業様が増加した結果と考えています。

近年、サブスクリプションモデルを中心として、耳にすることが多くなった
“カスタマーサクセス”というワードですが、代表的な活動例の1つとして
”リテンション活動“が含まれています。

今回のブログでは、カスタマーサクセス活動の一環である
「リテンション活動」についてフォーカスし、活動のポイントをご紹介します。

■目次■

 

1.リテンションとは

リテンションとは既存顧客との関係を維持するための活動を指し、既存顧客にアプローチをかけて、良好な関係を維持するための手法です。 繰り返しリピートする既存顧客と強い信頼関係を築くことで、企業の収益性と安定性を高められます。

リテンションが重要とされる理由

企業存続において限られた資源で効率よく売上を上げるために、
・「新規顧客を開拓すること」
・「既存顧客を大事にすること」
どちらに注力すべきなのかは多くの方が考えるテーマだと思います。

そんなテーマに対して、マーケティング業界や経営戦略の場面でよく引用されている法則が
1:5の法則/5:25の法則になります。
・1:5の法則:新規顧客を獲得するコストは、既存顧客を維持するコストの5倍かかる、という法則
・5:25の法則:顧客離れを5%改善すれば、利益が最低でも25%改善される、という法則 「新規顧客の獲得」と「既存顧客への注力」はどちらも重要ではありますが、
企業は既存顧客に注力をしなければ利益を得づらく、
コストばかりかかってしまう悪循環に陥ってしまうといわれています。

2.リテンション活動の具体策とポイント

ひとえにリテンション活動といっても、様々な取り組みが挙げられると思いますが、
本項では3つに絞ってご紹介します。

①顧客の危険信号を察知する

一度サービスや製品を導入した顧客であっても、
顧客が感じる製品価値の向上がなければ、離れていってしまうことを念頭に、
顧客の危険信号(サービスや製品に対する心境の変化)を察知できるような施策を予め策定し、
下図のような危険信号を察したらデータに基づいて行動することが重要になります。

対策例)

②個々の顧客に合った訴求ポイントの分析

まずは”顧客が望んでいるのは何か”を理解しましょう。
顧客が望んでいるのは、自社のサービスや製品の導入を通し、実現したい目的が達成された状態です。
顧客は製品の特徴や機能を使うために投資するのではなく、自らの事業目標達成のために購買行動をします。
そのため、購入後に迅速な価値発揮がなければ顧客の心証は損なわれてしまいます。 また、顧客を成功に導くためには大きく下記の3つを理解する必要があるといわれています。
(1)顧客はどうやって成功を測っているか
(2)その指標から判断して顧客は成功しているか
(3)成功への過程で、顧客はどんな期待をしているか

<顧客の成功指標を理解できたら、次は何をすべきか。>
顧客の成功指標を理解出来たなら、次に行うべきは定期的なビジネスレビューです。
対話の上で目標を定量化し、QBR(4半期ビジネスレビュー)で進捗を確認する事で
顧客と同じビジョンを持ち、
指標に対する進捗を互いに認識しておくことで、
道のりが明確になり、顧客と課題意識を共有する事が出来ます。

③ロイヤルカスタマーを醸成

続いて、ロイヤルカスタマーの醸成についてです。
本題に行く前に、まずは“ロイヤルティ”について解説します。

<ロイヤルティとは>
企業や商品に対して信頼や愛着を持つことを指し
ロイヤルティを持った顧客、すなわちロイヤルカスタマーの獲得が近年のビジネスモデルにおいて重要視されてきています。
また、ロイヤルティの構築に個人間の関係は不要といわれており、
ロイヤルティを感じるかどうかは個人的感情では無く、
製品に対する評価から想起されることが正しいロイヤルカスタマーの状態です。

<ロイヤルカスタマーを獲得するための活動例>
|絶えずカスタマーヘルスを把握・管理する
カスタマーヘルスとは、製品定着率や、カスタマーサポートへの問い合わせ回数など、
数値的に顧客の満足度を測る指標のことを指します。
製品や個々の顧客によって測定項目は異なりますが、健康な状態(数値)を定義し、
常にその数値変化を追う事が重要とされています。

カスタマーヘルス判定要素の例 カスタマーヘルスの把握・管理は活動の根幹にあたるといわれており、
ヘルススコアを高いレベルで維持(リテンション)する事で、
契約更新やアップセルの可能性が上昇し、結果的に成功へ繋げることができます。
そのため、カスタマーヘルスの悪化は緊急性の高い事態であり、
対応が遅れるほど損失(チャーンや顧客価値低下)は大きくなります。
悪化の兆候を見逃さないよう絶えずヘルススコアの把握に努める必要があります。

|オンボーディング活動
「オン・ボーディング(on-boarding)」とは、
元々は「船や飛行機に乗っている」という意味の「on-board」から派生した言葉です。
船や飛行機に新しく乗り込んできたクルーや乗客に対して、必要なサポートを行い、
慣れてもらうプロセスのことを指します。
そこから転じて、自社の顧客に対してサービスの機能や使い方を理解してもらい、
導入を支援、成果創出までサポートすることもオンボーディングといわれています。
継続的な活用を促し、サービスから得られる体験の満足度を高めていくのに非常に効果を発揮するプロセスです。

・オンボーディング活動例
上述しているカスタマーヘルススコアに応じたターゲティングを設定し、打ち手を策定します。

まとめ

今回は、「リテンション活動」についてご紹介いたしました。
これらの活動を通じて、顧客にサービスや製品の価値を体験してもらい、継続利用してもらうことが重要になります。
パーソルP&Tでは、20年間で培ってきたセールス領域における考え方や方法論を体系化した
独自のフレームワーク「B-AEMS」を活用したセールスコンサルティングを行っております。

そのほかインサイドセールス・フィールドセールス、SFA導入支援等も実施しております。
営業領域においてお悩みをお持ちの方は、些細なことでも構いませんので、ご相談をお待ちしております。

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