BtoB営業のAI活用事例|営業組織のパフォーマンスを最大化!AIを活用したセールスイネーブルメント施策とは?

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日々ビジネス環境が目まぐるしく変化する現代において、営業生産性の向上は喫緊の課題であり、一人一人の営業スキルの底上げ・平準化することが強く求められています。
その中で、テクノロジーを活用していくことは、生産性の向上につながる第一歩と言えますが、営業組織が直面する課題に対し、効果的にAI/テクノロジーを活用した施策を行っている企業はまだまだ多くありません。

 

本記事では、現代の営業組織が直面している課題からAI/テクノロジーを活用した具体的なセールスイネーブルメントの導入方法、セールスイネーブルメント活用モデルとその効果についてご紹介します。
営業プロセスを進化させ、競争優位性を確保したい営業リーダーや、よりスマートな働き方を探している営業担当者は必見の内容となっています。

目次

  1. 1. 現代の営業組織に求められる変革
  2. 1-1. 日本における労働人口の推計
  3. 1-2. 営業領域における課題
  4. 2. 営業領域におけるAI・テクノロジー活用の現状
  5. 2-1. 営業/マーケティングDXの国内市場
  6. 2-2. ICT投資をする企業の業績傾向
  7. 2-3. 営業領域におけるAI/セールステック導入企業の課題
  8. 2-4. 効果的にAI/テクノロジーを活用するためには
  9. 3. AI/テクノロジーを活用したセールスイネーブルメントとは
  10. 3-1. セールスイネーブルメントとは?
  11. 3-2. セールスイネーブルメントのメリット
  12. 4. セールスイネーブルメントの6つの導入プロセスとは
  13. 4-1. 導入プロセス①目的設定・合意形成
  14. 4-2. 導入プロセス②顧客購買プロセスの理解
  15. 4-3. 導入プロセス③営業プロセスの整理
  16. 4-4. 導入プロセス④データアセスメント(営業成果との相関分析)
  17. 4-5. 導入プロセス⑤コンテンツ設計・トレーニング/運用設計
  18. 4-6. 導入プロセス⑥レビュー/改善サイクル
  19. 5. どのようにAI/テクノロジーを実装するのか?
  20. 5-1. セールスイネーブルメントにおける具体的なAI/テクノロジー実装モデル
  21. 5-2. 効果的な運用モデルとは?
  22. 6. 事例|商談音声データを活用した営業プロセス改善
  23. 7. サービス紹介:営業課題別AIツール導入・活用パッケージ
  24. 8. まとめ

1.現代の営業組織に求められる変革

日本における労働人口の推計

2065年には約半数になってしまう推計がでている日本の労働人口。 営業に関する労働人口も、2018年頃の約318万人から2022年には296万人と大幅に減少傾向にあり、歯止めがかからない状態になっています。 近年では、労働人口の減少により、企業は従来の方法での人員配置やタスクの処理に困難を抱えるようになりました。 その背景もあり、1人あたりの生産性を高める動きが重要視されており、自動化やAI技術の導入・活用が強く求められるようになりました。

営業領域における課題

テクノロジーの急成長グローバル化による市場競争優位性の激化技術革新による生産性の向上の必要性が日本企業内で叫ばれるようになり、営業組織は、市場変化の対応・競争力の強化、持続可能な事業成長、コスト削減・最適化など、様々な課題に対する対応を求められるようになりました。 これらの課題に対応するため、テクノロジーの活用と営業1人あたりの生産性向上が不可欠な状況になっています。

2.営業領域におけるAI・テクノロジー活用の現状

営業/マーケティングDXの国内市場

現在、日本国内における営業/マーケティングDXの市場は現在急速に成長を続け、2030年には4,500億円と、営業DXの市場は約10年で4倍と大幅に市場を拡大する見込みがあります。 その要因としては、AIやデータ分析技術の進化による技術革新や、データ駆動型の意思決定による営業/マーケティング効果の最大化、DXによる取り組みの可視化が可能となったことなどが組み合わさり、市場が急速に成長していると言えるでしょう。

 

ICT投資をする企業の業績傾向

ICTの導入により、営業やマーケティングなどの業務プロセスを効率化することが可能になります。自動化やデジタル化により、時間と手間の削減が可能となることで、営業戦略や施策などコア業務に注力することが出来るようになるなど、「守り」のICT投資をすることで売上/営業利益の拡大につながります。 また、パーソナライズされたコミュニケーションや新たな顧客顧客の獲得による顧客満足度の向上、データ分析による営業戦略の改善と最適化など「攻め」のICT投資を通じて、売上と営業利益の向上に貢献します。効果的なICT投資は、競争環境において企業の成長と持続可能な利益の創出に寄与する重要な要素となります。

営業領域におけるAI/セールステック導入企業の課題

テクノロジーなどの技術革新により、現在、セールステック市場は大きな盛り上がりを見せ、多様なセールステック/AIツールの登場で選択肢が溢れています。 しかし、多くの企業が導入・活用に向けて動き出しているものの、成果に繋げられていない現状があります。

効果的にAI/テクノロジーを活用するためには

導入/運用/維持に関わる計画を立て、戦略・プロセスとツールが一致しているかを確認していく観点が重要です。 また、組織的観点で、ツールを使うにあたっての必要なスキルや知識を持つ人材の獲得・育成なども行っていく必要があります。 ビジネスニーズと目標と合わないツール使うことにより、逆に生産性が下がってしまったり、業務効率が落ちてしまうこともあります。 このような視点を持ち適切な施策を回すことで、営業生産性を最大化させ、運用を最適化させ効率化の成果につながります。

AI/テクノロジーを活用したセールスイネーブルメントとは

セールスイネーブルメントとは?

セールスイネーブルメントとは、一般的には営業組織のパフォーマンスを向上させるために、必要な情報やリソースを提供する施策のことを指します。 弊社では、データに基づく効率的かつ効果的な営業組織づくりの仕組み作りによる成果を輩出し続ける営業人材の育成を「セールスイネーブルメント」と捉え、インプット・プロセス・アウトプットを営業成果起点に向けて一気通貫でPDCAサイクルを回していく施策が重要であると考えます。

セールスイネーブルメントのメリット

AIを活用したセールスイネーブルメントの施策には、広範な利点があります。

主な効果の一例を挙げると、

早期育成:営業スタッフの教育と育成を早期化し、営業活動の質を早期に引き上げます。
CVR向上:データ分析により、最適なターゲットと通信戦略を特定することで、クリック率やコンバージョン率を増加させます。
単価向上:各クライアントの分析により、より高価格な商品やサービスを適切に提供し、売上単価を向上させます。

これらのメリットを利用したセールスイネーブルメント施策によって、営業組織全体のパフォーマンスが最大化、着実に結果が出るようになると考えます。

セールスイネーブルメントの6つの導入プロセスとは

本章では、セールスイネーブルメントの導入プロセスを具体的に解説していきます。

セールスイネーブルメントの導入は、企業の営業成績向上を見込む一方で、成功への道は複雑で周到なプランニングが必要です。それは、多様な利害関係者の一致と、顧客の購入過程の深い理解、臨機応変のデータの分析と活用、そして継続的な評価と改善のサイクルを必要とします。

導入プロセス①目的設定・合意形成

最初のステップである目的設定・合意形成では、具体的な目的とテーマ、対象領域を明確に定義し、全関係者の合意を形成します。一貫した理解と目標設定は、プロジェクトの成功に不可欠です。このステップでは、マトリクス図を参考にすることで、目的間の齟齬を排除し、網羅的かつ明確な目的設定が可能になります。この合意形成は後々のプロセスでの誤解を防ぎ、一貫した方向性を保つ重要なステップとなります。

導入プロセス②顧客購買プロセスの理解

顧客購買プロセスの理解では、顧客の意思決定を通し、その過程を明らかにします。購買プロセスを正確に把握し、それに基づいたプロセス移行の条件を明確に定義することで、顧客の行動をより的確に予測し営業活動を効率化することが可能となります。

導入プロセス③営業プロセスの整理

営業プロセスの整理では、顧客の購買プロセスを理解したうえで、どのプロセスで何を使用するのかを整理・可視化します。知識(ナレッジ)、スキル、プロセス/システムの観点からナレッジを洗い出し、整理することで、何が必要とされ、何が不足しているのかを明確にします。

※例)営業ナレッジ整理に必要なスキルセット

導入プロセス④データアセスメント(営業成果との相関分析)

データアセスメントでは、営業の成果に影響を与える様々なデータを収集し分析しますデータおよびテクノロジーを軸にすることで、ハイパフォーマーの「勝ちパターン」を可視化・分析することが可能となります。

導入プロセス⑤コンテンツ設計・トレーニング/運用設計

コンテンツ設計・トレーニング/運用設計では、”勝ちパターン”を明確に理解した上で、その情報をコンテンツに落とし込みます。合わせて、適切なトレーニングプログラムを設計し、日々の営業活動に必要な仕組みを構築し整備します。

※例)コンテンツ作成&トレーニングのための運用設計

導入プロセス⑥レビュー/改善サイクル

定期的に結果を評価し、改善を行うことがプロセスにおいて重要です。成果指標を起点として、施策/コンテンツのレビュー・改善をサイクル(習慣)化します。パフォーマー一人一人の最適なアクションのためのスキルセットを行い、その結果として営業成果を出すための行動に作用しているかを正しく評価し改善を行うことで、営業成果・生産性を底上げするセールスイネーブルメントの取り組みと言えます。

どのようにAI/テクノロジーを実装するのか?

セールスイネーブルメントにおける具体的なAI/テクノロジー実装モデル

セールスイネーブルメントを行うにあたり、既存のセールスコンテンツと組み合わせて、正しくAI/テクノロジーを実装・活用することで、冒頭に上げたような効果を得ることができます。

効果的な運用モデルとは?

SFA/CRMに格納している活動データ・実績データや、商談解析ツールなどで得られる商談データなど、様々なデータのクロス分析/解析や自動連携を通して生産性と売上向上、組織のスキル最大化、業務工数の削減を実現する自社の”勝ちパターン”を創出します。 その”勝ちパターン”を踏まえた営業プロセス設計を実施し、営業活動に落とし込んでいくことがAI/テクノロジー活用の運用モデルとなります。

事例|商談音声データを活用した営業プロセス改善

活動結果×商談音声データの分析で「勝ちパターン」を定義し業務実装/改善した事例をご紹介します。

営業活動のブラックボックス化や、成功要因の特定が出来ず営業全体の再現性がないクライアントの課題に対し、 商談に特化した解析技術(音声認識、声のトーン、抑揚変化、視線解析、表情判定等)を用いてご要望に合わせた独自のAI商談スコアリング指標をご提示しました。 結果、商談の勝ちパターンの分析・定義し業務改善に繋げることが可能になりました。

サービス紹介:営業課題別AIツール導入・活用パッケージ

AI活用が必須となる状況の中で、パーソルプロセス&テクノロジーでは企業の課題別に最適なAI/セールステックの導入支援を実施いたします。

詳しくはコチラ:営業課題別 AIツール導入・活用パッケージ資料のご紹介

▼主な支援内容

・課題を軸とした最適な解決策具体的な成果を提案

・営業コンサルタントが設計から定着まで支援

・最先端のAIやセールステック選定/導入支援

まとめ

AIを活用したセールスイネーブルメントの導入は、現代の営業組織に求められる変革です。効率的な営業活動や優れた顧客体験、正確な予測と洞察を実現するために、AI/テクノロジーを活用しませんか。さまざまな実装モデルや運用モデルを考慮し、営業課題に応じたAIツールを適切に導入することが重要です。営業組織のパフォーマンス最大化に向けて、ぜひ皆さまの組織でもセールスイネーブルメントを取り入れてみてはいかがでしょうか。

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