ウチダスペクトラム株式会社 ゼロスタートから顧客を巻き込む新ビジネスモデルの実現へ
カスタマーサクセスチーム 倉橋 直樹様 柳瀬 裕様
本事例のポイント
①コロナをきっかけに新たな試みに着手
②パーソルビジネスプロセスデザインならではの「業務そのもの」への支援
③顧客だけでなく既存ベンダーも巻き込む軸となるモデルへ
背景・概要・課題
元々新規の顧客層開拓への課題感があったという同社。コロナの影響もあり、従来の対面式による営業手法を見直すため、主にSurfaceやソフトウェアライセンスの販売・導入支援を取り扱うカスタマーサクセスチームでは以前から検討していたMarketoの新規導入に踏み切った。 Marketo導入にあたり、そのサポートとして以前より業務委託実績のあったパーソルビジネスプロセスデザインをAdobe社から紹介され、導入支援サービスを利用。
導入後はMarketoを活用した売上の最大化を目標に、週次の定例会を通して継続的に施策の効果・振り返りや新たな戦略設計、実装の運用サイクルを回す伴走支援を活用いただいている。
Marketo導入に至るきっかけ
当社は元々Microsoftライセンスの販売がメインだったこともあり、その販売先としてエンタープライズ層が大半を占めているという事業構造になっています。現在の市場がレッドオーシャンということもあり、未着手であった中堅・中小の顧客層へのアプローチをどのように進めていくのかということを課題感として持っていました。
また、新型コロナウィルスの感染が拡大した頃からMicrosoftのTeamsの活用やテレワークを進めていくなど変化がある中で、それに伴い営業手法もこれまでと異なるものを取り入れなくてはいけないと感じていました。これまではお客様ごとに担当営業がつき、訪問して商談を進め注文をいただくスタイルがメインでしたが、今後は
・世の中の流れとしてお客様との関わり方が変わってくる
・中堅/中小の更に多くのお客様にリーチする為メールマーケティングを取り入れていく必要がある
と感じ、デジタルマーケティングに取り組み始めました。
またこのタイミングで社内でも、「営業が直接訪問をしなくてもお客様が検討から購入まで完結できるような仕組みづくりに積極的に取り組んでいった方が良いのでは」という声があがっていました。
これらを踏まえ、新たな試みとして、限られたリソースの中で新規の顧客層にも訴求できる仕組みや基盤づくりへの機運が高まったことがMarketo導入に至る大きなきっかけであったと思っています。
パーソルビジネスプロセスデザインに選定いただいた際のポイントや決め手を教えて下さい
元々「フィールドセールス中心の販売店だが新しい売り方を検討していく必要がある、そのためにMarketo導入はどうか」、という話は以前から既存ベンダーであるAdobe社からいただいていました。
パーソルビジネスプロセスデザインとは業務委託の実績があり、10年以上の付き合いの中でデジタルマーケティングに関する様々な提案をしてもらっていました。Marketo導入にあたり「導入サポートができる人材が必要」という話の中でパーソルビジネスプロセスデザインの担当者の名前があがり、今までの実績もあったことからパーソルビジネスプロセスデザインに依頼する運びになりました。
当初は社内にMarketoを扱う専任を設け内製化していく方針を計画しておりましたが、既存業務との兼任となってしまうことや、MA導入という初めての試みを知識がない中で進めるのは時間がかかること、運用の継続性や効率を鑑みた場合にアウトソーシングが良いのでは、という考えに変わり現在の運営体制に至りました。導入支援だけでなく今後の運用サポートもそのままお願いできるというところも、パーソルビジネスプロセスデザインにお願いしてよかった点です。
Marketo導入、運用ご支援後の変化
ご支援時はどのようにプロジェクトを進めていったのでしょうか
サービス導入当初は導入支援のみで考えていましたが、プロジェクトを進めていく上である程度の知識やスキルが要求されることが分かり、育成等のことも考えると社内リソースのみでは厳しいことから、パーソルビジネスプロセスデザインの担当者に相談したところ、様々な提案があり運用支援の依頼に発展しました。もし導入支援のみであれば実際の運用が厳しくなり止まってしまうことも考えられたので、ここで運用支援活用に踏み切ることができてよかったと思っています。
サービス導入後は当社側も各商材ごとに担当を立ててアイディア出しが出来るような体制に変更し、施策の検討から実施まで一貫してパーソルビジネスプロセスデザインに伴走してもらうことで社内の体制強化を図っています。Marketoからのメール配信施策によりメールを受け取ったお客様の行動は見えてきたのですが、その後次の購買行動に移してもらうための営業活動を担う役割は今後も必要となります。パーソルビジネスプロセスデザインからの追加の提案を受ける中で、そういった顧客接点を継続する営業活動をする上で組み合わせていく、別アプローチとしての企画やコンテンツ拡充を行い続けることは、当社のみでは難しいということがよくわかったので、伴走してもらうことで「継続する」部分をサポートしてもらう形を取っています。
Marketo導入後の成果は如何ですか?
定量的なものとしては少ないながらも問い合わせから受注に至ったケースがあり、営業部門や販売委託先の売上に繋がっています。 完全に新規の試みなので既存との数値感比較は現状難しいところですが、アウトソース体制と伴走支援により、今までハードルが高かった新規事業に対するチームメンバーの心理的負荷は下がったと感じています。
パーソルビジネスプロセスデザインからはこれまで委託した別案件でも細かな提案を何度も出してもらっていて、それを採用している実績が信頼と安心感に繋がっていたので、アウトソーシングに対する抵抗感はありませんでした。専門家にいつでも相談が出来ることからひとりで新しいことに取り組むことよりも安心感があるため、社内からの前向きな意見や提案が増えてきました。新規事業を始めるにあたり、大きな心理的負荷がかからず運用が続けられているという点では工数の削減にも繋がっていると思っています。
現状の課題はございますか?
現在はMarketoを運用していく基盤や仕組みづくりが終わった段階のため期待している数値目標に対してはまだまだですが、仕組み自体が正しいものであれば効果もついてくるはずと考えているので、そのためには何が必要なのかをパーソルビジネスプロセスデザインと一緒に考えていきたいと思っています。
仮説の根拠として既存の社内データを入れて運用していますが、今後開拓していく顧客層に沿っているかどうかというとまだ不充分であり、もっとデータを増やしていく必要があると考えています。そのための日々の施策を今まさに回している段階ですが、これらの施策からまた新たな実績に繋げていけることを期待しています。
ご支援中に気づいた事・評価頂けているポイント
パーソルビジネスプロセスデザインとは週次の定例にて施策の効果確認やタスク確認、今後のスケジュールの打合せを行っております。定例以外にも適宜Teamsなどでやりとりし、スピード感を持ってご対応いただいていると思います。
今回は中小企業に対するアプローチという新規事業の確立にあたり、社歴の浅いメンバーを含めたチーム体制を当てはめていますが、パーソルビジネスプロセスデザインにツール面のスキルやマーケティングの知識を補って伴走してもらうことで爆発力のあるチームにできるのではないかと考えています。
パーソルビジネスプロセスデザインは単純にツールなどの機能に詳しいだけではなく、「業務」に詳しい会社という印象があります。導入に関する作業面だけではなく、社内に導入する際の体制や役割といった、実際に運用する現場を作っていく上で必要なことにも目を向けて業務にあたってもらっています。また、導入支援だけではなく、そこから運用面のコンサルやデジタルセールスなどデジタルマーケティングの幅広い領域を網羅しているので、既に当社の事情を熟知してくれている1社にそのまま様々な業務をご相談、依頼できるのはパーソルビジネスプロセスデザインならではの強みなのではないかと思っています。
今後の展望
今後の展望について教えてください。
今、このMarketo運用という新たな仕組みそのものに他の協業ベンダーからも「面白い」と興味を持ってもらえていて、Marketoを軸に新しいご提案をいただいたりと、いろいろな話が出来る様になったと感じています。
今後も魅力的なコンテンツを作り続けていくためには当社だけではなくベンダーの皆さんの協力が必須と考えていて、Marketoは一緒にやっていくための「マーケティングの武器」と捉えています。このプラットフォームを施策成果のエビデンスとしてだけでなく、顧客・ベンダーを含めた周囲とのコミュニケーションフックとして使い、どんどん周りを巻き込んで大きくしていけたらと思っています。この新しい取り組みが成功すれば、協業から「うちも乗りたい」とお声がかかることもあるかと思いますし、その動きにより協業のお客様が当社のお客様となることもあるかもしれません。今はそのコミュニケーションの土台ができ始めていると感じているので、この相乗効果をさらなる実績に繋げていきたいです。
例えばMarketoを軸に協業ベンダー同士で課題感を共有する場があっても面白いかなとも思っていますし、そこから競合がパートナーになるようなエコシステムが生まれる期待値もあります。総合的に課題が解消できて、新たなビジネスモデルが生まれ発展していく流れにも繋げられればと思っております。
今後のパーソルビジネスプロセスデザインに期待することがあれば教えてください。
この仕組みをエンドユーザーのお客様だけでなく、取引先や協業など色々な方に魅力的に見えるようなビジネスモデルにしていきたいと考えています。そのためには他社の成功事例や動向も交えた情報を共有いただいて、それを踏まえ当社だったらどうしたらよいのかカスタマイズし、判断軸をつくってもらえることを期待しています。
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