強い新規開拓部隊を組成するための4つのポイント 第4回: 顧客プロファイリング

Marketing Sales

幅広い市場に対してアプローチしていくうえで、どのような顧客の課題を解決していくかを決めることも新規開拓活動においては重要な検討テーマです。今回は強い新規開拓部隊を組成するための4つのポイント、最後のポイントである顧客プロファイリング。理想の顧客像を特定するための仮説の立て方や効果的な情報収集の方法をご紹介します。

顧客プロファイリングの重要性

法人営業を行う多くの会社の場合、既存顧客の数より新規開拓の対象となる企業群の数が圧倒的に多いと考えられます。
もちろんその新規顧客群の開拓優先順位や注力度合いを一律に捉え市場を面で捉えるという営業も確かに存在しています。

しかしながら昨今、自社、競合企業ともに機能や提供価値が多様化し、きめ細かい顧客ニーズに対応できるようになっている状況で、自社のサービスやプロダクトがよりマッチする顧客というのを見出さず、闇雲に開拓活動を行うことは効率の面からみても得策とは言えません。

そのため新規開拓活動においては、顧客のプロファイリングをし、新規開拓の対象マーケットのなかで特に有望と思われる顧客層特長を探ることが重要であると言えます。

プロファイリングをために必要なこと

有効な顧客プロファイリングを実践するうえで、営業現場では以下の3つことを行う必要があります。

1.有望な顧客像(プロファイル)の定義

2.プロファイルを行ううえで必要な情報定義と情報蓄積

3.有望な顧客像(プロファイル)の見直し

3つについて具体的に説明します。

1. 有望な顧客像(プロファイル)の定義
手順としてはまず、自社のサービスやプロダクトがどのような課題を解決するものなのかを明らかにしていくことから検討していきます。そのなかで過去の自社のサービス/製品を導入いただいたお客様のうち導入効果の高かった複数のお客様の特徴を整理し共通項を洗い出していきます。

例えば業種、従業員規模、売上規模、エリア、拠点数、エンドユーザーの特徴(業種や企業規模等)の企業の基礎情報を中心に洗い出しにいきます。洗い出した結果、何故その共通項目を持っている企業群が同様の課題を持っているか(解決したいと思うか)のストーリー付けをしていきます。

2. プロファイルを行ううえで必要な情報定義と情報蓄積
上記のプロファイルの定義をしたうえで蓄積していく情報を定義していきます。
この際注意すべき点はカテゴライズ化されていること、比較ができることが必須と言えます。
新規開拓の特性上、最初は業種や従業員規模、売上規模、エリアなど、比較的入手しやすい基礎情報であることをお勧めします。顧客課題など、情報を蓄積していくなかで整理していく情報に監視は、蓄積する情報の文言を合わせるなどの蓄積方法も検討します。
定義づけが出来たら将来的に顧客プロファイルの精度を上げるため、顧客管理システムに定義された必要情報を入力しておく場所を用意します。
その際はカテゴリーごとに検索可能であり、抽出可能である状態にしておく必要があります。

3.有望な顧客像(プロファイル)の見直し
営業活動により顧客から得られる情報が増えてくるにつれ、プロファイルはより具体的に絞られたものになってきます。また、サービスやプロダクトのバージョンアップによって変わってくるケースもあります。
従いまして3ヶ月あるいは6ヶ月程度を目安に蓄積された顧客情報や、その期間に導入された顧客の声などを元にプロファイル自体、あるいはプロファイル項目のブラッシュアップが必要かどうかを見定めていきます。

顧客プロファイリングのまとめ

顧客の情報を上手に取扱い、顧客を増やしていくかという点については新規開拓を行う多くの営業現場において、営業課題の一つとして取り上げられていると思います。
まずは「自社が欲する顧客の情報は何か?」これを改めて考えてみること。
そして継続的に情報が蓄積され、活用され続けていくかのサイクルを作ることが、営業責任者の皆様方においては求められることだと考えます。
高い精度を求めてこのサイクルを作っていくことが目的ではありますが、短期業績に直接的に貢献しないケースもおおいので、なかなか着手に二の足を踏んでしまうこともあるかと思いますが、最初はシンプルでもよいのでブラッシュアップすることを前提として、新規開拓営業における顧客プロファイリングを実践していただけるとよいなと考えております。

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