【前編】パーソルダイバース株式会社｜kintoneで社員定着支援システムを自社開発！伴走型で構築からその後の活用までワンストップ支援した事例

パーソルダイバース株式会社は「障がい者雇用を成功させる。そして、その先へ。」をミッションとして掲げ、障がい者雇用に関わる有料職業紹介事業・コンサルティング、
就労移行支援、事務アウトソーシング、食品の製造および販売、農業及び農産物の販売、繭・生糸及び絹糸の加工並びにその製品・加工品の開発及び販売などの事業活動を展開している。

本事例のポイント

1. 1. ①総合人材サービスを提供するパーソルグループだからこそ実現できた“障がい者雇用”における
       各種データの可視化
      
   2. ②サイボウズ社の業務改善プラットフォーム「kintone（キントーン）」※1で開発
      
   3. ③システム観点、現場運用観点の両軸の視点を併せ持ったコンサルタントによる伴走型支援
       システムの構築・開発だけに留まらず、その後の活用までワンストップでご支援した事例
      

パーソルダイバース株式会社は、2022年8月に障がいのある社員の職場定着率 95%以上※2のノウハウによる定着支援システム「bloom（ブルーム）」（以下、bloom）を開発し、自社運用を開始した。

本事例は、前編・後編の二部構成で、障がいのある社員の安定就業を実現させるため、定着支援業務の標準化、障がい者雇用における各種データの可視化を実現したbloomの自社開発、運用開始までにいたる取組みを紹介する。

前編では、パーソルダイバースの障がい者雇用におけるミッション・現場で抱えていた課題・ツール/ベンダー選定の決め手までを紹介。
後編では、前編の内容を踏まえ実際にどのようにシステム構築を進めていったのか、導入後の変化、今後の展望について紹介。
後編はこちら。
※1）kintone（キントーン）https://kintone.cybozu.co.jp/
※2）2021年4月1日～2022年4月1日に在籍した各種障がい者手帳を持つ社員の職場定着率

背景・課題

障がいのある方の雇用創出、安定就業・長期雇用をミッションに掲げているパーソルダイバース。

今回、bloomを導入したエンプロイメント・イノベーション本部では、組織全体で社員が安定して長期継続就業ができるよう定着支援を行っており、ラインマネジメントである各配属先上長にて、各社員への障がい、特性に対する配慮、業務の細分化やマニュアルの整備等、生産性向上を実現する役割を担っている。

bloom開発を推進していた人財開発グループ 定着支援チームでは、そうしたラインマネジメントが適切に運営・保持できるよう、入社直後や不調を呈した障がいのある社員との個人面談、その結果に応じた配属先上長との連携、各種健康支援や定着支援の体制化等の施策・検討に取り組んでいる。

障がいのある社員の職場定着率95％という実績を出していたパーソルダイバースで、なぜこのような取組みを始めたのか。

導入前に起きていた課題

・複雑なアクセス権制御
社員の健康状態や面談結果は、要配慮個人情報として厳重な管理を必要とし、本人の情報を閲覧できる範囲は厳密に定められている。このような細やかなデータへのアクセス権の制御を、これまでは全て手動で行っていたが、近年の社員数の増加に伴い、閲覧権限制御作業の負荷を軽減できないかと考えていた。ただ、世間のパッケージ製品では実現が難しいことが予想され、独自システム構築をするにもコストがかかりすぎるため行き詰まっていた。

・社員の面談データの蓄積と活用
定性情報(テキスト項目)を蓄積するだけの面談記録メモという位置づけのAccessDBはあったが、定量的な傾向分析、組織横断的な状況把握が難しく、定着支援のノウハウ化に活用することができていなかった。安定就業を実現できている中で、ノウハウ蓄積・活用ができない状況は非常にもったいないと感じていた。

・拠点毎に異なる面談実施状況の見える化
データ蓄積の課題から、社員面談の実施状況が見えないために、面談実施をするようにマネジメント層に声掛けをしても訴求力がなく、社員の状況に関する意見交換もしにくい状態であった。

このような課題がある中で、パーソルダイバースでは、まずは”データ管理・活用・業務標準化の地盤づくり”を掲げ、自社開発による社員定着支援システム（bloom）導入の取組みを開始した。

”データ管理・活用・業務効率化の地盤づくり”を第一ステップに

システムの導入、ましてや自社開発となると、様々な要件を組み込みがちだが、パーソルダイバースでは、始めに“データ管理・活用・業務標準化の地盤づくり“を第一歩として作り上げることを目標とした。

kintoneで開発しようと思ったきっかけ

bloomの開発方針が定まり、プラットフォームを決めていくなかで、なぜサイボウズ社の業務改善プラットフォーム“kintone”を採用したのか。

パーソルダイバースではシステム選定に際して、下記基準を重要視していた。
–権限制御（役職、組織体制に基づき、業務に不要なものは閲覧できない仕様が可能）
–保守性（導入後もPDCAで改善していく見込みだったため、メンテナンス難易度が低く、内製で改修が可能）
–操作性（1,000人以上のユーザーがいること、IT知見がない人でも簡単に操作できる）
–日本語対応（設定画面、ヘルプサイトなどが日本語であること）
–ランニングコスト（利用ユーザー増大に耐えられるかの観点）

いくつかのツールと比較していく中で、kintoneは標準機能がシンプルであること。最初から複雑な機能が備えられているツールもあるが、高機能なツールを導入してしまうと、本来やりたいことから脱線してしまう可能性もあるため、まずはシンプルであることが評価のポイントとなった。シンプルとはいえ、要件によっては標準機能とプラグイン機能を掛け合わせて、実現することができるという点も大きなポイントだった。

また、複雑な閲覧権限制御も実現できるカスタマイズ性、ユーザーが操作しやすい画面、日本製であることからサポート面でも安心感があり、パーソルダイバースではkintoneを採用した。

パーソルプロセス＆テクノロジー（以下、パーソルP&T）を選んでいただいたきっかけ

続いて、パーソルP&Tを選んでいただいた決め手はなんだったのか。
外部ベンダー選定においては、「実現力」と「サポート力」を重視していた。

その中でもパーソルP&Tは、
・パーソルグループ内かつkintone製品パートナーでもあることの心強さ
・kintone標準機能にプラグインを掛け合わせた提案をしてくれる知見・実現力の高さ
・デモ環境で実現イメージを可視化し、kintoneで実現できそうだと思わせてくれた
・提案に対するQA対応が丁寧で質問しやすい雰囲気をつくってくれた

これらから、パーソルP&Tなら選定時に重視していた「実現力」「サポート力」に関しても問題ないだろうと思い、bloom構築の支援を依頼した。

後編に続く

後編では、実際にどのようにシステム構築を進めていったのか、システム導入後の変化、bloomの今後の展望について紹介。後編を読む。

kintoneに関する導入・構築・定着支援のご相談はパーソルプロセス＆テクノロジーまでご相談ください

当社は、サイボウズ株式会社のWebデータベース型のクラウドサービス「kintone」のオフィシャルパートナーとして、kintoneの導入支援から開発・構築、定着支援までクライアント様と伴走型でご支援をさせていただきます。

顧客の課題に寄り添い、お客様のあるべき姿や叶えたい環境を実現する為に、一つ一つの要件やご要望に対して、丁寧にご支援することでクライアントビジネスの成功に寄与してまいります。