業界研究

2023年10月16日

【事業部長に聞く】生産性向上プロフェッショナルが目指す世界 ~ビジネスエンジニアリング事業部~

こんにちは!パーソルプロセス&テクノロジー(以下 パーソルP&T)新卒採用グループです。今回は、パーソルP&Tで執行役員ビジネスエンジニアリング事業部(以下 BE事業部)の事業部長を務める小野陽一さんの取材記事をお届けします。

 

BE事業部の業務内容や強み、それに価値観や今後の展開など、パーソルP&Tのプロセスデザイン(PD)コースに応募しようと考えている方にとって役立つ内容となっています。

記事の最後には普段あまり公開されていない、約4,700名のBE事業部を率いる事業部長の日常やはたらき方についてもご紹介していますので、ぜひご覧ください!

新卒入社して生産性向上プロフェッショナルに、現在はパーソルP&Tの舵取り

-プロフィールをご紹介いただけますか。

 

秋田県出身で38歳になります。大学卒業後の2008年にパーソルグループの前身だったインテリジェンスに新卒入社しました。

 

就職活動をはじめた当初は、書籍の編集などメディア事業に興味があり内定もいただいたのですが、途中から少し違うかなと思い始めて方向転換しました。内定者向けに開催されたイベントで、自分がやりたいのは書籍の編集ではなく、サービスを作っていく仕事だと気づいたんです。

そこで就職活動を仕切り直し、上場直後で新規のサービスを次々に生み出していたインテリジェンス(現パーソル)にIT専門職として入社しました。

 

当時のインテリジェンスは、主力事業として人材紹介や人材派遣を行っていましたが、次の事業の柱としてITアウトソーシングにも力を入れていました。そのため、人材系の総合職とは別にIT専門職の入社ルートが用意されており、そちらで入社しました。現在パーソルP&Tが提供している事業に近い、ITアウトソーシングの職種ですね。

 

インテリジェンスは当時、業界トップを目指しタレントを起用して派手に広告展開するなど勢いのある会社で、同期や先輩も、みな起業家精神が旺盛でした。この会社なら新しい事業やサービスの立ち上げに携われるだろうとワクワクしたのを覚えています。

 

インテリジェンスに入社してからは4年間、現在パーソルP&Tが展開している「ビジネスエンジニアリング事業」「セールスマーケティング事業」「システムソリューション事業」に相当する事業領域においてお客様支援を中心に生産性向上プロフェッショナルとして業務を担当しました。

 

その後2012年から関西に転勤し、関西支社の立ち上げに携わりました。上記事業領域の関西版ともいえる組織を立ち上げたのち、2016年に東京へ戻りICTアウトソーシング事業のマネジャー、部長、統括部長などを経て2022年からBE事業部長、今年度からは執行役員も務めています。

 

 

-事業部長になって印象に残っている出来事を教えてください。

 

パーソルグループの約140社は、SBU(Strategic Business Unit)という7つの経営単位で構成されています。今年BPO SBUが新設され、パーソルP&Tとともにパーソルテンプスタッフのアウトソーシング事業やコールセンター事業を行うパーソルワークスデザイン人事系クラウドサービスを提供するラクラスなどが加わりました。

 

会社は違えどパーソルグループとして一緒に事業をしているという関係ですから、私はパーソルP&TからBE事業部の代表として参加し、全体を見ながら他社と戦略を模索しダイナミックに事業を動かしていく立場になりました。

 

執行役員になるまではパーソルP&Tのことを考えて経営していればよかったのですが、執行役員になってパーソルグループ全体を俯瞰する必要性が生まれ、ステークホルダーが一気に増えました。バランスを取りながら進めていくのは大変ですし、とても難しいがやりがいがあると実感しているところです。

 

 

 

高付加価値で差別化、今後はより多くの顧客にサービス提供するための取り組みも

 

-BE事業部の事業内容についてお話しいただけますか。

 

BE事業部はプロセスデザインコース(PD)という名前が示している通り、お客様の業務プロセスをお預かりして生産性を向上させる事業をしています。サービス内容はアウトソーシングですが、業務プロセスを司る力を最大の強みとしながら、脱炭素などのエネルギー関連の専門性とデジタル活用の専門性を持って、、様々な企業の間接部門や管理部門など、多くの企業が悩みを抱えている汎用性の高い領域の業務を対象としているのが特徴となっています。

 

私たちは企業の業務プロセスを整理しながら、よりよい状態に改善し、その組織の力を最大化できる力を持っているので、他社のアウトソーシングサービスよりもさらに高い付加価値を提供していることが特徴です。

 

いわゆるBPOとして決まったオペレーションを行う、業務プロセスの「実行」だけにとどまらず、「設計」や「改善」果ては「変革」まで対応できるノウハウを持ち合わせていることが、パーソルP&Tが提供する付加価値の源泉となっています。

 

そしてそれを可能にするもう一つの特徴が、社員一人一人が提供できるデジタル力です。BE事業部の社員は毎年必ずデジタル研修を受けており、特殊な開発環境を必要としないプログラミングを学び、それを用いて業務を自動化したり、RPAを組んだりなど、社員全員が業界や企業を問わずに発揮できる汎用的なデジタルスキルを身につけています。だから、どんな顧客に対しても生産性向上させられるプロフェッショナルとしての支援が可能なんです。

 

 

-BE事業部の今後の展開について教えてください。

 

BE事業部は基本方針を「お客様からお預かりした業務を実行して成果を出すこと」「お客様からお預かりした組織を改善して最適化すること」と定義しています。そして、今後は私たちが培ったナレッジを、より広く社会に還元していきたいと考えています。

 

業務プロセスは、今後ますます重要性を増していきます。私たちの現在のビジネスモデルは、我々の社員が一人一人顧客企業に入り込み、寄り添う形でのご支援となります。

 

そこで、社会全体の業務プロセスの設計や改善のレベルを高めることに貢献するために、私たちが持っている業務プロセスのノウハウや改善に必要なメソッド、SaaSツールなどを提供していくことで、世の中全体に支援をお届けしたいと考えています。

 

BE事業部ではすでにSaaSのビジネスを構築する部署も存在し、実際に直面した業務の課題からサービスを生み出して、提供しています。

 

BE事業が提供するAUTOMETA

資料の整理と再活用を効率的に行うことができる。

 

https://www.persol-pt.co.jp/autometa/

 

 

業務プロセスの設計・運用・改善を通じ「仕事の進め方」変えていけるのがパーソルP&Tの強み

 

新卒の学生さん向けにBE事業部が提供している価値についてお話し下さい。

 

パーソルグループでは「はたらいて、笑おう。」のグループビジョンを掲げていますが、日本では仕事への熱意、仕事への没頭、仕事から得る活力を示す概念である「ワーク・エンゲージメント」はあまり高まっていません。「ワーク・エンゲージメント」を高めるためには、「はたらき方」と「仕事の進め方」を分けて考える必要があると考えています。

 

「はたらき方」は労働時間の上限設定や有給消化率、リモートワークなど環境面を中心に制度が整ってきました。そこでもう一軸、「仕事の進め方」を大きく変化させる必要があります。

 

私たちが提供しているのは、業務プロセスの設計や改善を通じて「仕事の進め方」を良くしていくという価値です。業務プロセスの改善は企業の成長にとって非常に重要です。

 

例えば、インターネット接続サービスは以前、回線速度が重視されていました。でも、今はどのサービスを使っても大きな違いはありません。

 

技術的な差分がなくなっていくと、企業は別の分野で差別化をする必要が生じます。ユーザーをどうサポートしていくか、どんな体験を生み出せるか、といった点で各社がこだわりを持って競争していきます。

 

すると、例えば顧客のサポートをどう効率化するか、問い合わせへの回答速度をどれだけ改良していくか、といった業務プロセスの改善が企業の競争力の源泉になってくるんです。

 

加えて、新しい業務プロセスの設計も大切です。新技術やさまざまな概念が登場しているためです。例えば脱炭素の問題がありますよね。企業は炭素排出量を開示しなければなりません。

 

しかし「開示しましょう」という決定はあっても、やり方が決まっていないため、「うちの会社はどうすればいいの?」「炭素排出量を算出できるの?」と多くの企業が困っています。社会実装する際には、日々の活動を業務プロセスに落とし込まなければ実装できないためです。

 

概念が変わったり新しい考え方が出てきたり、規制緩和が進む中でそれらを社会実装するための業務プロセスの構築をすべての企業が個別にできるわけではありません。私たちがやっているのは、そんな社会の変化に対するサービスなのです。

 

生産性向上プロフェッショナルとして業務プロセスに関してはどこよりも専門家ですから、社会実装に必要なプロセスを作っていくという意味で存在価値は大きい。多くのBPO事業者は決まったプロセスを運用するだけですが、パーソルP&Tでは設計もしますし、運用しながら改善までしていきます。

 

こうした点から「仕事の進め方」を変えていけるのが、我々の強みになっています。

 

 

-BE事業部のコンセプトワードである「プロセスアーツ」について説明して下さい。

 

今までお伝えした「仕事の進め方」を改良する力は、これまであまり世の中で定義されてきませんでした。

 

例えば営業というジャンルでは様々な手法が考えられ、技術ではエンジニアやデータサイエンティストなど職種まで定義が進んでいます。ただ、私たちが支援している間接業務やバックオフィス業務では、特に定義されてこなかったんです。

 

産業の大半を支える間接業務やバックオフィス業務の人々の業務プロセスやスキルは、まだ十分に整理されているとは言えません。ここに価値をもたらすためのスキルや考え方を定義したのが、私たちのサービスコンセプトでもある「プロセスアーツ」です。

 

アウトソーシングは、定型的な業務の推進のイメージを持たれがちですが、「プロセスアーツ」を浸透させることで、アウトソーシングの本来的な価値を、業務プロセスを改善するためのノウハウや実行力へと変えていくことができると考えています。これは、アウトソーシング事業の社会的地位の向上にもつながる考え方だと思っています。

 

また、業務プロセスは世の中で多くの人々が支えて、”普通”に取り組んでいる日々の仕事です。そのため、私たちの「プロセスアーツ」は、「自分では目指せない高度すぎる特定の専門性」ではなく、「誰にでも手の届く汎用性の高い専門性」であることが必要だと考えています。その先導者として、私たちが生産性向上プロフェッショナルとして認知される存在でありたいですね。

 

アウトソーシング業界とパーソルP&Tについて紹介している記事では、プロセスアーツについても説明していますので、合わせてご覧ください。

 

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アウトソーシング業界とパーソルP&T ~業界解説からはたらくメリット、特徴まで解説~

 

 

 

最後に事業部長の「はたらき方」と「生活」について教えてください

 

普段のはたらき方を教えてください。

 

最近は週に2日くらい、自宅でリモートワークをしています。子どもが4歳とまだ小さく、私も妻も実家とは距離が離れているので、子どもや妻の具合が悪かったり、プライベートの予定がある時などに利用できるリモートワークはとても助かっています。

 

子どもが生まれた社員には男性でも育児休暇を積極的に取得してほしいですね。私は1ヶ月間取得しましたが、もっと取ればよかったと後悔しているので今はみんなに「半年くらい取ろう」と言っています(笑)。

 

 

-社内での過ごし方を教えてください。

 

予定の大半は社内会議か、商談やパートナー様とお会いするなど社外の方との面会です。勉強も大切ですから、なるべくたくさんの方とお会いするようにしていますし、視察に行ったりすることもありますね。

 

国内・海外への出張もあります。関西支社を担当しているほか、BE事業部は札幌、仙台、大阪にもありますから、月に1~3回程度ですが国内出張は定期的に行っています。

 

海外出張もあります。我々の顧客は国内ですが、各国の製品やサービスも上手く使いながら支援していくことも多く、そのために海外企業を訪問して視察したりパートナー企業への協力を依頼したりなどで出張することがあります。ちなみに、別の事業部長は先日アメリカへ行っていました(笑)

 

 

-休日休暇の過ごし方を教えてください。

 

土日のどちらかは子どもと二人ででかけるようにしています。最初は妻の休日という意味合いからでしたが、すっかり定着しました。

 

もう1日は妻も含めて家族3人で出かけることが多いです。新型コロナで3年間引きこもっていましたから、子どもが気の毒なのでなるべく遊びに行くようにしています。今年の夏は実家のある秋田に長めに帰りました。

 

 

-趣味はありますか。

 

アニメとゲームかな。インドア派なんで(笑)。でも、最近は時間もあまり取れないので、趣味=育児になっています。

 

カードゲームが好きなので、子どもがもう少し大きくなったらポケモンカードで世界大会を目指そうと思っています(笑)。

 

 

-社内コミュニケーションとしての懇親会に参加する機会はありますか。

 

パーソルP&Tは社員同士の仲が良いので、社内の懇親会も多く私も参加するようにしています。先日は社内交流イベントの「アルコミュ」が3年ぶりに開催され、100名近い社員が参加していました。

 

 

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社内交流イベント「アルコミュ」 3年ぶりの開催に100名近くの社員が参加!

 

ちょうど来週に現場の社員たちとの懇親会があります。オフコミュニケーションでざっくばらんに話して、想いや課題を伝えてもらったりする機会は大切だと思っています。平均年齢が33歳くらいと歳も近いですから、休日も役職に関係なく社員たちとバーベキューなどのレジャーに出かけたりすることもあります。

 

 

-学生さんに向けたメッセージをお願いします。

 

業務プロセスはこれからもさまざまな付加価値を生み出していきますし、いろいろな事柄の社会実装において重要性を帯びていきます。業務プロセスを学ぶのは社会的な価値の高まりを考えても貴重な経験になるでしょう。

 

BE事業部は生産性向上プロフェッショナルとして業務プロセスの専門家集団ですし、我々は事業の価値をさらに高めるためプロセスアーツを定義しました。また、業務プロセスをひたすら研究する「プロセスアナリティクス部」も作り、業務のビッグデータ化と解析も開始しています。

 

世の中を変えていくチャレンジのひとつだと考えていますので、学生の皆さんに興味を持っていただけたらうれしいですね。