MENU

TALK 02

カスタマーサポートからカスタマーサクセスへ。Web FAQから顧客との接点を変革する。

Nota株式会社

代表取締役 CEO

パーソルプロセス&テクノロジー株式会社

ビジネスエンジニアリング事業部 統括部長

洛西 一周 様

小野 陽一

検索型FAQ「Helpfeel(ヘルプフィール)」を始め、チームのための新しい共有ノート「Scrapbox(スクラップボックス)」、シンプルなスクリーンショットサービス「Gyazo(ギャゾー)」など革新的なソリューションを生み出すNota株式会社。パーソルプロセス&テクノロジー(以下、パーソルP&T)との協業においては「すべてのカスタマーサポートはカスタマーサクセスであるべき」という共通理念のもと、「日本一コールを受け付けないコンタクトセンター」を業界標準にすることを目指しています。両社の出会いから現在の取り組み内容、そして今後のビジョンについて語りました。(以下、敬称略)

技術×専門性×ノウハウ×現場の声。互いの強みを活かし、顧客へ届ける。

小野 Notaさんとの協業は、もうほぼ直感で。初めてお会いした時すぐに「あ、これはすごい会社だ。一緒に面白いことをしたい」と思いましたね。

 

洛西 私も、小野さんと初めてお会いした時のことは鮮明に覚えています。「Helpfeel」の技術的な革新性についてお話させていただいたのですが、その可能性をすぐにご理解いただけて。「テクノロジーへの造詣が深く、本質を理解している人だ」と感じました。

 

小野 あと、洛西さんが本当に世の中のWeb FAQに対して怒りに近い感情をお持ちで。「あ、この人本気だ」と思いましたね(笑)。もちろんそれに加えて、Notaさんは他社にはない圧倒的な技術をお持ちでした。意図予測検索しかり候補表示速度しかり、現在のWebの限界値に近いものを提供していて驚きましたね。

 

洛西 お互いのビジョンにも共感できるところが多かったですよね。

 

小野 そうなんです。実はそこが一番大きくて。AIやテクノロジーで人の仕事を代替するのではなく、テクノロジーと人が協働していくことでより高い価値を生み出していくという思いの部分で、非常に深く共感できるところがありました。

 

洛西 ファーストコンタクトから協業に至るまで、小野さんの動きは本当にスピーディでしたね。お会いしたその日のうちに、具体的な予算折衝も含めた商談が進んだのは強烈な体験でした。

 

小野 見ている方向が同じだったので、安心感がありましたね。

 

洛西 それから、パーソルP&Tさんとは「日本一コールを受け付けないコンタクトセンター」を業界標準にしていくことを目指して、一緒にさまざまなことに取り組んでいます。御社はコンタクトセンター業務の受託サービスで国内屈指の実績とノウハウをお持ちなので、そこに弊社の「Helpfeel」が加わることで、「人手不足解消」「業務効率化」「顧客満足度向上」といったこれまでコンタクトセンター業界が抱えてきた課題を解決していくことができると確信しています。

 

小野 Notaさんは非常に高い技術力とWeb FAQに関する深い専門性をお持ちで、実際の利用データも有している。弊社はこれまでの実績から、実際のユーザーの生の声を多く知っている。それぞれの強みを互いに活かすことで、既存サービスのレベルアップはもちろん、まだ世の中にない新たなサービスや価値を生み出すこともできると思っています。

 

 

すべてのカスタマーサポートはカスタマーサクセスであるべき。

小野 「Helpfeel」の開発に至った背景について、簡単にお聞きしてもいいですか?

 

洛西 はい。コールセンターを対象とした調査によると、AIソリューションの導入を検討したことがある企業の約70%が、その理由として「人手不足対策のため顧客対応を自動化、あるいはオペレーター対応の生産性を上げたい」ことを挙げているというデータ(※1)があります。

 

小野 70%という数字はすごいですよね。弊社もアウトソーシング事業においてカスタマーサポートの業務を多く受託する中で、強みであるRPAを活かした自動化・生産性向上は非常に意識しているポイントです。

 

洛西 その一方で、同じ調査では顧客側について、問い合わせの電話をする前にWeb FAQを調べた人の割合も約70%を占めているという結果が出ています。つまり、顧客側としては「問題を自分で解決しよう」という意思を持っているのに、Web FAQが適切に役割を果たしていないということ。結果的に電話やメールで問い合わせざるを得ないケースが生まれているんです。

 

小野 となると、カスタマーサポートに求められるのは、答えのある疑問に答えることだけではなく、ユーザーの課題や悩みの背景まで聞きとり、提案し、意思決定を促すようなコミュニケーションになってくると。

 

洛西 まさにおっしゃる通りです。もっと言えば、顧客がWeb FAQを訪れた時点で自己解決を促すことができれば、有人対応を要する問い合わせ件数を大幅に削減できる。顧客の負担が減るだけでなく、カスタマーサポート業務を劇的に効率化することができます。そこで開発したのが「Helpfeel」なんです。

 

小野 以前おっしゃっていた「すべてのカスタマーサポートはカスタマーサクセスであるべき」という考えに通じるわけですね。

 

洛西 そうなんです。サポートするのではなく、サクセスに寄与する。この考えのもと、「Helpfeel」は、独自のアルゴリズムによって「意図予測検索」という革新的な技術を確立しました。例えば、ユーザーが「故障」というキーワードで検索したとしても、商品を修理したいのか、返品したいのか、目的はさまざまです。従来のWeb FAQは質問に対して最適と思われる答えを予測して表示しますが、「Helpfeel」では検索キーワードに対して予測をかけます。つまり、ユーザーが何を質問したいのかを予測するんです。曖昧な表現、感覚的な表現、スペルミスなどにも対応し、かつ従来比で約1,000倍の高速対応を実現することで、FAQ検索ヒット率98%を実現しています。

 

小野 本当に画期的ですね。弊社の役割で言うと、「Helpfeel」の国内唯一(※2021年10月1日現在)のパートナーとして、販売・導入、そして「Helpfeel」とコンタクトセンターを掛け合わせた「デジタルコンタクトサービス」に取り組んでいます。導入支援のみならず、実際にカスタマーサポートの現場運営もしていますので、「Helpfeel」の導入によって現場にどのような価値を届けることができたのか、その結果現場はどう変わったのか、よりリアルな声でNotaさんにフィードバックすることができます。

 

洛西 私たちだけでは得ることのできない現場の生の声を、リアルタイムで共有いただけるのは本当にありがたいです。協業によって、お客さまにとってのCS(顧客満足度)だけでなくES(従業員満足度)の向上や、カスタマーサポートの退職率の減少といった部分にも、これまで以上にコミットできていると思います。

 

小野 実際、コールセンターやコンタクトセンターといった現場は、非常にストレスフルであるという印象をお持ちの方が多いと思います。特にBtoC領域では、クレームを含む顧客からの電話が引っ切り無しに鳴り響いているという状況も珍しくありません。そのため人材の流動が激しく、十分な研修を受ける前に現場に配属されるカスタマーサポート担当者も多いという課題があります。

 

洛西 そういった状況に対して、「Helpfeel」によってオペレーター自身も必要な情報をすぐに検索できれば、経験が浅くても不明点を自己解決してスムーズに対応できる。その結果、研修や応答時間の短期化はもちろん、「わからない」「先輩に聞けない」といったストレスを軽減して定着率を改善することもできます。このような現場への目線は、パーソルP&Tさんの力を借りて、これからも持ち続けたいですね。
※1:コールセンタージャパン編集部「コールセンター白書2020」

 

 

定量・定性どちらのデータも活用し、はたらく人に、現場に新たな価値を生み出していく。

小野 今後の課題として取り組むべきだと考えているのは、DXが進んだ先にある人のオペレーションの変革ですね。相手(顧客)の悩みを聞き、背中を押すということは人にしかできないことです。これが実現できてはじめて、カスタマーサポートからカスタマーサクセスへの変革が行われると考えています。

 

洛西 そうですね。先ほどもお話したように、顧客の多くは問い合わせを行う前にWeb FAQを訪問するので、デジタル上で顧客の行動を定量的な数値で把握することが可能です。そこにパーソルP&Tさんによる、人的なカスタマーサポートで得られた顧客やオペレーターの生の声といった定性的なデータを組み合わせれば、分析はさらに強固なものになります。それをサービスの改善に反映することでWeb FAQを売上にも貢献する存在へと昇華することができると信じています。

 

小野 「Helpfeel」に蓄積されたデータを活用し、質問される前に疑問を無くすアクティブサポートサービスや、ユーザー一人ひとりのニーズや課題に沿ったサービスを提供する。そしてその先では、全ての人が自分にあったサービスを体験できる世の中を目指していきたいと思っています。

 

取材日:2021年4月12日
※所属・役職は取材当時のものです。

デジタルコンタクトサービス

デジタルコンタクトサービス

ビジネスエンジニアリング事業部

FAQシステム×コンタクトセンター。
どんなユーザーの質問にも答えられるFAQシステムを組み合わせた新しいコンタクトセンターサービス。カスタマーサポートコストを能動的に削減します。

PAGETOP
PAGETOP