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開催レポート:人材育成のカギを握る「越境」をオンラインで体感 vol.2 〜越境を知り、疑似体験してみよう!~

本記事は、2022年11月2日(水)に行われたオンラインセミナー「人材育成のカギを握る「越境」をオンラインで体感 vol.2〜越境を知り、疑似体験してみよう!~」の開催レポートです。

<セミナー内容>

【1】越境体験プログラムのご紹介
・越境学習についておさらい
・越境体験プログラムで出来ること
    パーソルプロセス&テクノロジー株式会社
    ワークスイッチ事業部 越境促進アドバイザー
    宮崎 将

【2】オンライン越境体験
テーマ:『自分の興味・関心にトライ』
ゲスト:見知らぬ仕事を見に行く「仕事旅行社」
    株式会社仕事旅行社 代表 田中 翼氏
    新規事業でつながる機会を提供「Spready」
    Spready株式会社 Co-Founder 取締役 大澤 裕美氏

みなさん、越境体験をご存じですか?
越境体験とは、普段の業務とは異なるテーマや新しい機会に触れることで新たな気づきや学びを得ることです。そして、そこで得られた気づきを本業に還元していきます。

近年、越境学習に対しての認識が 「個人の学び」から「組織の人材育成」 に変わりつつありますが、越境未経験者は依然多く、 組織がポジティブに後押しすることも、越境者を活用することも出来ていないのが現状です。

そこで、本セミナーでは『自分の興味・関心にトライ』をテーマにして、ゲストに越境を疑似体験する機会を提供するサービスをご紹介いただきました。

越境のポイント

ただ越境して終わりだと、「楽しかった」で終わってしまうことも…。より学びを得て次に活かすためには、可視化・言語化することにこだわることがポイントです。

・自らに問いかける
「あなたは越境先に何を持ち込みますか?」
「あなたは越境先から何を持ち帰りますか?」
・言語化する
・他者に共有する

問いかけ、内省することで知の移動が起き、学びが加速します。

本日は越境のはじめの一歩にぴったりな「仕事旅行」「Spready」の企業向け研修の内容を少しご紹介いただきました。

見知らぬ仕事を見に行く「仕事旅行」

まずは田中 翼さんに「仕事旅行の自由研修」についてお話いただきました。

彼らが考える人事課題は3つあります。
・社員にキャリア(仕事)の軸がない
・会社以外のつながりがない(視野が狭い)
・受け身での研修参加が目立つ

そんな課題を解決するために提案したいのが、社員の興味に沿った複数の仕事への越境です。仕事旅行では花屋や左官、本屋など普段は体験できないような仕事を体験することができます。自分のスキルを活かせるものではなく、あえて興味のある仕事に越境することで得られる効果は3つあります。

①仕事軸が見つかる
②視野が広がる
③積極的な学び

まったく異なる業種だとしても、通じていることは必ずあります。
利用者からは、「自分の仕事軸を見直すきっかけにつながった」「仕事の視野が広がった」など、新たな発見が得られたという声が聞かれます。

今回は企業向けの研修として、短期の越境学習サービスをご用意いただきました。
越境先に悩んだ際に相談できるコンシェルジュもいるとのことで、力強いですね。

新規事業でつながる機会を提供「Spready」

続いて大澤 裕美さんに「Spreadyで新規事業体験できる越境研修」についてお話いただきました。Spreadyは新規事業を考えている企業担当者に自身の体験を共有することや、アイディア出しを一緒に行うことを通してイノベーションを起こすことに貢献できるサービスです。

今回はそんなサービス特性を活かし、3つの研修をご用意いただきました。

1.キャリアデザイン自律型人材育成(越境研修ライト)

2.キャリアデザイン自律型人材育成(越境研修スタンダード)

3.イノベーション人材育成(越境研修イノベーター)

他社の新規事業に参加することで貢献、刺激、学びが得られ、自社の新規事業を題材に価値創造体験に参加することで一連の事業開発体験、事業創造力、仮説検証力が得られます。

また、「プロテア」と組み合わせることで内省・価値創出のそれぞれのサイクルを回し、アウトプットの量と質を高めていきます。

他社の新規事業に関わる経験ができるのはとても貴重ですね。

クロストーク

モデレータの宮崎を交えて、ゲストのお二人と越境やプログラムの内容についてクロストークを行いました。

テーマ①(越境観点で見て):キャリア資産に対しどんな項目が変化しそう/変化しにくそう?

参考:キャリア資産項目

田中さん:プログラムは最大3日なので、生産性資産にあるようなスキルの向上まではいかないかもしれません。一方で活力資産や変身資産、とくに自己納得感やアイデンティティ、パーパスは変化があると考えています。外の環境を見ることで自分の環境について気づくことはたくさんあると思いますよ。

宮崎  :隣の芝生は青いと言いますもんね。青いのかどうか確かめに行っているイメージですね。

大澤さん:短期的・長期的な視点があると思います。

テーマ②(参加者からの質問):越境は目から鱗のような体験ができるのでしょうか?慎重派で、なかなか踏み出せません。

田中さん:必ずしもそのような体験ができるとは言えません。ただ、大事なのは体験を振り返り、見つめ直すことです。

大澤さん:インプットの方が目から鱗な体験は多いかもしれないですね。本からインプットし、体験でアウトプットするという組み合わせからさまざまな資産が得られるのかなと私は考えています。

テーマ③最後にメッセージをお願いします!

大澤さん:「行く」ことに抵抗がある方はまずはオンラインで30分ほど体験してみることから始めませんか?最初の一歩を小さく踏み出してみてほしいなと思います。

田中さん:キャリア軸という観点が特徴なので、何のために働いているんだろうと思っている方や、なんとなーく毎日を過ごしている方に来てほしいなと思います。


まず小さな一歩からはじめ、面白かったらもっと時間をかけてもいい。逆に言うと、少し違うなと思ったら方法を変えてもいいし、やめてもいいということです。悩んでいるなら、興味のあるものから小さな一歩を踏み出したいと思えるお話でした!