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6月30日 サービス

「ドローン×オルソ画像」と「災害ビックデータ」をかけ合わせた情報共有・利活用により、最適な災害対応の実現を目指す

~令和4年度消防防災科学技術研究推進制度を2年連続受託~

総合人材サービス・パーソルグループのパーソルプロセス&テクノロジー株式会社(東京都江東区、代表取締役社長:横道 浩一、以下「パーソルP&T」)は、消防防災分野におけるドローンの社会実装に向けた取り組みとして、総務省消防庁から令和4年度「消防防災科学技術研究推進制度*1」(以下「本制度」)を受託しました。昨年度に引き続き2年連続の受託となります。
今年度は、災害情報の活用・共有に向けて、災害対応ドローンソリューション「GEORIS(ジオリス)」と基盤的防災情報流通ネットワーク「SIP4D*2」を連携させた機能を開発することで、最適な災害対応の実現を目指します。
*1…消防庁にて、近年の自然災害の増加、少子高齢化、社会資本の老朽化等を踏まえ、消防防災分野における課題解決や重要施策推進に資するため、研究開発を推進する制度
*2…Shared Information Platform for Disaster Management

<背景>
近年、南海トラフ地震や首都直下地震など大規模災害の発生が危惧される中、現在の災害救助活動では、無線によるコミュニケーションや、紙の白地図へ情報を集約するなど、属人的かつアナログな手段が用いられていることが多くあります。総務省消防庁では「科学技術・イノベーション基本計画」に則り、ICT等を活用した新たな装備や情報システム等の開発・改良を進めています。

災害現場において複数拠点から断続的に上げられる活動進捗をデジタルに集約し、限られた人的リソースの中で活動効率を高めていくためには、ドローンとWeb-GIS*3といったICTの活用が不可欠です。
また、ドローンで撮影した画像データなど現場で収集した災害情報を有効に活用していくには、全国の自治体・消防組織にて活用ができるデータ形式に沿って展開することが求められています。
*3…インターネット上で利用可能なマッピングシステム(地理情報システム)

<概要>
パーソルP&Tでは、令和3年度から国立研究開発法人防災科学技術研究所(以下「防災科研」)と協業*4し、ドローンやWeb-GISを活用した災害対応ドローンソリューション「GEORIS」の研究・開発を行っています。
令和4年度は、開発を行っているWeb-GISと国で開発を行った基盤的防災情報流通ネットワークである「SIP4D」と連携する機能開発を進めていきます。そうすることにより、ドローンで撮影した画像データなど現場で取得した情報と「SIP4D」の行政・民間の関係機関が運用するシステムから連携された貴重な災害データを組み合わせることが可能です。また、Web-GISで取得したオルソ画像データを「SIP4D」に連接しているシステムへ提供していきます。
これらによって、災害時に、貴重な災害データを利活用するための情報の集約と共有が行えるソリューション開発に向けて取り組んでいきます。
*4…https://www.persol-pt.co.jp/news/2021/06/24/5112/

SIP4Dとは、的確な災害対応を行うために、府省庁、自治体、関係機関等が運用する災害関連情報システム間を連接し、情報を多対多で相互に共有して、統合的な利活用を実現する情報ネットワークシステムです。

<その他の取り組み>

■令和3年度の実施事項

主な取り組み 詳細
Web-GISの基礎機能開発 ・     災害現場がWeb-GISに求める機能要件を神戸市消防局、釜石大槌地区行政事務組合消防本部と作成

・     初動対応の事前情報、消防隊員による分析・判断時の材料、現場と本部間の情報共有手段となり、消防活動の補助となるシステム開発としてβ版が完成

研修プログラムの実施 ・     神戸市消防局にて、全12回(約36時間)の研修プログラムを実施。

・     研修プログラムの実施後、「令和3年度近畿府県合同防災訓練・緊急消防援助隊近畿ブロック合同訓練」において、神戸市消防局単独でドローンを活用した「オルソ画像」を作成し、組織として現場で安全にドローンを飛行

実証実験シナリオの作成 ・     神戸市消防局では「土砂災害における情報活用力の向上」、釜石大槌地区行政事務組合消防本部では「林野火災」を想定して実証実験シナリオを作成

・     災害時に取得した情報と平時のデータ比較し、消防隊員が分析・判断する際の判断材料として用いられるか検証

・     救助現場と消防本部間のコミュニケーションにおいて、集積した地理情報についてシステムを介して情報共有が可能であることを確認

 

■令和4年度の実施事項

主な取り組み 詳細
実証実験シナリオの実施、検証 ・「GEORIS」による研修を通じて得た運航スキルと科学的知識を活用することで、Web-GISに蓄積した情報の総合的な解釈及び判断と、それらを活用した現場活動の意思決定を実践

 

<今後の展望>
これらの取り組みを通じて、災害現場の課題解決に向け、取り組んでいきます。限られたリソースの中で情報収集・活用を効率化することで、災害時の判断の一助となれるよう、最適な災害対応の実現を目指します。

パーソルP&Tでは、テクノロジーを現場に届けていくことで企業や自治体の生産性における課題解決を促し、グループビジョンである「はたらいて、笑おう。」の実現を目指してまいります。

■GEORISについて
「GEORIS」は知識教育と災害対応に特化したツール(Web-GIS)を活用することで、安全かつ迅速な初期対応を支援する仕組みです。
知識教育では、ドローンで得られるデジタル情報の特性、情報の解釈のテクニック、自然災害のメカニズムなどの理解・習得を支援するもので、安全運航、空間情報科学、自然災害科学と、大きく分けて3つのカテゴリに知識を体系化しました。
こうした知識を体系的に学ぶことにより、災害現場での安全な運航体制の構築、情報共有の知識と手段の理解、災害時の確実性の高い状況把握、被害特性別の初動時の着眼点の理解といった災害現場でドローンを活用する際の有効性を高めます。そして、取得したデータを意思決定に役立てられる情報に整え、利活用することができる人材を育成します。
そこで得た知識を基に、Web-GISとドローンを組み合わせることで、自然災害における迅速な状況把握による的確な意思決定を支援してまいります。

■パーソルプロセス&テクノロジー株式会社について<https://www.persol-pt.co.jp/
パーソルプロセス&テクノロジー株式会社は、人・プロセスデザイン・テクノロジーの力で、人と組織の生産性を高めることを使命としています。
お客様の事業課題に応じたコンサルティングやシステム開発、アウトソーシングのほか、人とテクノロジーが共存できる社会を目指し、RPAやAIなどを駆使した最新のテクノロジーやサービスを提供してまいります。

パーソルグループは、「はたらいて、笑おう。」をグループビジョンに、人と組織にかかわる多様な事業を通じて、持続可能な社会の実現とSDGsの達成に貢献していきます。

本件に関する報道関係者の方からのお問い合わせ先
パーソルプロセス&テクノロジー株式会社 広報担当:恩地
TEL:03-6385-6866 FAX:03-6385-6671 MAIL: pr@persol.co.jp


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