コラム

COLUMN

スモールスタートで効果を出す!失敗しない「DX推進」の第一歩 ~受発注業務におけるRPA×OCRの実践方法と事例~

現在、多くの企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)に取り掛かっていますが、何から手を付けてよいかわからず思うように推進できないという企業は少なくありません。DX推進に成功している企業の多くは、スモールスタートで一部の業務の効率化・自動化を行い、一定の効果が出始めたら、他部署や業務へ広げていくという進め方を行っています。

本資料では短期間で効果の出やすい受発注業務を題材に、RPA×AI-OCRを用いた効率化・自動化の事例のご紹介をします。

ここから始めるDX戦略

最初にDXとは何を指すか、どのようなステップがあるのか、実際に日本でのDX推進状況はどうなのかご紹介します。

DXとは?

経済産業省はDXを下記の通りに定義しています。

※出所:経済産業省、「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)」

 

 DXの具体的なアクション

組織の成熟度に応じて、「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」「デジタルトランスフォーメーション」の3段階のアクションを推奨しています。

※出所:経済産業省 『DXレポート2(中間取りまとめ)』

 

DX推進状況

2020年12月時点で”DX推進が順調である”と回答した企業は全体の1割程度です。

推進が進まない要因の例

  • リードする部署が不在、不明瞭
  • 他部署との連携が実感できない
  • 経営層が関わらず課題が多い

上記の通り、DXに関する情報は経済産業省や様々なメディアから発信されています。しかし、企業の現状に目を向けるとDX推進が進んでいないケースは多くあります。DX推進が進まない要因は、DX推進の目的や旗振りが不明瞭、リソース不足などの問題が挙げられます。

後半では企業がスモールスタートでDX推進を開始しやすい事例として、短期間かつ低コストで高い削減効果を見込める受発注業務に着目してRPA×OCRを用いたフローの概観をご紹介をします。“RPA×OCRを用いた受発注業務の効率化”は、経済産業省の定める「DX推進のアクション」を参照してみると、「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」に該当します。効果的なDXの推進の一歩目に最適です。

RPA×AI-OCRを用いた受発注業務の概観と事例

従来の受発注業務では、書類の印刷・読み取り・システム入力は人間の手で行わなくてはならず、膨大な人件費と作業工数がかかっていました。ところが、この工程にRPAとAI-OCRを使用すれば受注書の印刷以降はAI-OCRで内容を読み込み、RPAでシステム入力することが可能です。

RPA:キーボードの操作の自動化を担うことで、普段パソコン上で行っている業務の代行が可能

OCR:紙やPDFファイルの文字情報を自動でデータ化することが可能

 

ここで実際にあった事例を2つご紹介します。

RPA×AI-OCR活用事例-受注書登録事例①

■業務概要

受注書をシステムへ入力する業務。担当者が不在の場合は業務が滞ることも多く、担当者に業務が集中するためミスも発生しやすいため、他の社員がダブルチェックを行っていた。

■業務プロセスとRPA導入範囲

 

RPA×AI-OCR活用事例-受注書登録事例②

■業務概要

取引先各社から送られてきた受注書情報を専用端末へ入力する業務。企業ごとに受注書が異なるため、ミスが発生しやすく業務が滞ることも多かった。

■業務プロセスとRPA導入範囲

 

■まとめ

「DX」という言葉がメジャーになってから時間は経過していますが、それでも「順調に推進ができている」と言い切れる企業は多くありません。リソース不足やコストの問題など推進を妨げる要因は多くあります。しかし、そのような中で受発注業務の自動化は少ないパワーで高い効果を発揮しやすく、まさにDX推進の一歩目としてふさわしい業務です。

パーソルプロセス&テクノロジーでは、RPAやOCRの導入支援はもちろん、業務把握やPoC、安定運用や他部門展開まで幅広くご支援します。DX推進に不明点や不安な点がありましたらぜひお問い合わせください。