MA×インサイドセールス連携で47件の商談獲得! デジタル施策を活用した”営業を介さないサービス提供”までの道のり|パーソルエクセルHRパートナーズ株式会社
リクルートメント本部ソリューション企画部
瀧田 和人様
菊田 典子様
本事例のポイント
・MA×インサイドセールス施策、SFA改修をパーソルビジネスプロセスデザインでワンストップ支援
→営業活動における前後の工程状況をシームレスに共有・対応できた。
→MAとインサイドセールスを連携することで、相互の情報をスムーズに連携し、
クライアント側の負荷軽減につながった。
お客様の「wants(欲しいもの)」はわかるが「needs(なりたい姿)」がわからなかった。声なき声を拾うことが必要だと感じていた
リクルートメント本部ソリューション企画部の瀧田氏は、「これまで、派遣や人材紹介など顧客の“wants(欲しいもの)”に対する手法の提案をしていた。しかし、“こうなりたい”、“こんなことがしたい”などのいわゆる潜在的なニーズに関しては、顧客の表面的な課題から深掘ることができず、困りごとの本質や、中長期目線での潜在ニーズの掘り起こしや把握ができていなかった。」と語る。
これらの課題解決のために、見込み顧客の動向や購買意欲などデータをもとに可視化。“営業を介さず、お客様にサービスをお届けする”ことを目指すべく、マーケティングオートメーションツール(以下MA)を活用した施策に取り組んだ。
また、MAでコンテンツ配信後は、インサイドセールス部隊が顧客とのコミュニケーションを積み重ね、データを蓄積し、顧客を深く理解して、セールスを展開するといった体制を確立している。
早期のIS機能立ち上げと“セールス”と“システム”両面の視点を持ったコンサルティング
パーソルビジネスプロセスデザインを選んでいただいた決め手はなんだったのか。
「MA活動は兼ねてより実施していたが、SFAとして活用しているkintoneとの連携やフィールドセールスへの効率的な連携が出来ていなかった。そんな中、セールスとシステム両面の視点を持っているパーソルビジネスプロセスデザインに関与してもらうことによって、MAの状況も考慮したkintoneの改修ができることがメリットとして考えられた。
また、社内でインサイドセールス組織を立ち上げようと検討したものの、時間と人工が足りず困っていたということもあり、他社での実績が豊富なインサイドセールス機能も依頼することで、ノウハウ・時間がない中で垂直立ち上げすることが出来ました。」
総じて、昨今の環境変化が激しい状況下で、新しい営業スタイルの検証をすることが短期間で実施できたと感じています。と語る。
アポ取りだけじゃない、顧客のインサイトを拾うため
では、実際の活動はどのように行われているのか。
「役割分担としては、MAツールの運用管理、スコア分析はパーソルビジネスプロセスデザインに依頼しており、パーソルエクセルHRパートナーズでは、MAから得た情報をもとに、全体の企画や配信コンテンツの内容を自前で作成しています。コンテンツ配信後は、MA配信結果から、誰にどのお客様にコールしてもらうかを設計し、インサイドセールスにて架電を行っています。」
また、瀧田氏は続けて、「上述で記載をしているように単純なアポ獲得ではなく、“顧客の内なる声”を拾うためのアクションができていなかったという課題もあったので、白井さん(パーソルビジネスプロセスデザイン社員)のような顧客に丁寧に接してくれる方が“インサイドセールス”として専業でついてくれることによって、表面化していないような潜在課題を掘り起こし、インサイドセールス活動で得た定性的な情報をマーケティング施策に繋げることができていると感じています。」と語る。
通常、MA運用部隊とインサイドセールス部隊は分断している会社が多いが、その部分をパーソルビジネスプロセスデザインがワンストップ支援することで、MAの定量的な情報とインサイドセールスの顧客とのコミュニケーションの中で得ることができる定性情報をスピーディーに連携し、シームレスに回すことによって、より質の高いレベルでのコンテンツ制作ができており、顧客への機会損失の防止にも貢献しているという。
ユーザーの入力負荷が重くなっていたSFA
パーソルエクセルHRパートナーズでは、SFAとしてkintoneを活用していた。
「元々他ベンダーが構築したものを内製で改修を繰り返しており、入力項目の重複やアプリ間のデータが連動していないなど、ユーザー側の不満が溜まっていた。また、MAのデータと営業の活動情報を個々のツールで保持している状況だったため、情報を一元管理したかった。」と瀧田氏は語る。
続けて、「パーソルビジネスプロセスデザインには要件定義から支援してもらい、重複項目のクレンジング、MA情報との連携やインサイドセールス活動記録のアプリ追加など、“ユーザーの負の解消”と“機能追加”を行うことができた。作業は基本的にはパーソルビジネスプロセスデザインに任せていたが、マスタ作成やデータクレンジングなど時には私もサポートに入り、チーム全体で作り上げた結果、大変良いツールが出来たと思う。」と語る。
MAの状況を考慮したSFA改修を行うことで、MA情報やIS活動時の記録など担当顧客の情報が一括で閲覧できるようになり、営業社員の利便性も向上したという。
MAを活用するまでは目にすることがなかったキーワードが見えるようになった
MAを活用することで、属性別(部署、役職、事業内容)の課題の傾向値を捉えることができるようになった。顧客のリアクションがリアルタイムで追えるようになったことで、社員のモチベーション管理など、デジタルマーケティング施策に取り組むまでは見えてこなかった顧客の潜在ニーズに関わるキーワードが拾えるようになった。と瀧田氏は語る。
フィールドセールスを介さず、MA×インサイドセールスだけでの年間商談数は47件、うち6件の成約
「フィールドセールス担当を介さず、MAとインサイドセールス部隊だけで創出した商談数は年間47件で、うち6件は成約をいただいている。」(菊田氏)
「MA×IS取り組み初年度にして、これだけの商談数、成約をいただけたということはデジタルマーケティング施策に注力した甲斐があった。」(瀧田氏)
また、瀧田氏によると、これまでの営業活動では取引が無かった顧客との商談や難易度が高い商材の案件を獲得することができるなどの効果も見られたという。これもMAを活用し、量的な可視化ができるようになったこと、インサイドセールス活動の定性的な情報をフィードバックすることで顧客の課題の傾向値が捉えることができ、先回りした情報提供が実を結んでいる証拠だろう。
今後の展望
「今回のMA×インサイドセールス施策で、人材派遣の会社と思われていたイメージから、人材以外のソリューション提供もできる会社なんだという認知のPRができた。」(菊田氏)
「しかし、パーソルエクセルHRパートナーズのMA×インサイドセールス施策は20年度に発足した新しい取り組みであることから、まだまだ会社全体への効果性の訴求、これらの取り組みが有効な施策であるという社内浸透施策については今後仕組みをつくっていかなければならない。」(瀧田氏)
社内への浸透含め、より一層の顧客満足度向上を目指し、パーソルエクセルHRパートナーズとパーソルビジネスプロセスデザインの取り組みは続く。
※オンライン取材時の様子
企業情報
※パーソルエクセルHRパートナーズ株式会社ホームページ(https://persol-hrpartners.co.jp/)