Web広告とSNS広告の違いとは?効果的な使い分けを徹底解説

Web広告とSNS広告は、現代のデジタルマーケティングにおいて不可欠なツールです。
Web広告とSNS広告は、ユーザーの興味や行動に基づいて情報を発信できるため、効率よくターゲットにリーチできます。さらに、広告の効果をすぐに確認できるので、柔軟に戦略を変更できます。
デジタルマーケティングの世界では、どちらの広告形式も重要な役割を果たしていますが、それぞれの特徴を理解し、適切に活用することが求められます。
本記事では、Web広告とSNS広告の違いを中心に、両者のメリット・デメリット、効果的な使い分け方について解説します。
目次
- 1. Web広告とは
- 1-1. Web広告の種類
- 1-2. Web広告の特徴と強み
- 2. SNS広告とは
- 2-1. SNS広告の特徴と強み
- 3. Web広告とSNS広告の違い
- 3-1. ターゲティング
- 3-2. コンテンツ形式
- 3-3. エンゲージメント
- 4. Web広告とSNS広告の相乗効果
- 4-1. クロスチャネル戦略
- 5. まとめ
1. Web広告とは
Web広告とは、インターネット上で展開される広告手法の総称です。デジタルマーケティングの一環として、様々な形式と方法でターゲットユーザーにリーチする手段となります。
Web広告はその広範なリーチと高いターゲティング精度で注目されています。以降でWeb広告の特徴と強みについて解説します。
1-1. Web広告の種類
Web広告の代表的な種類として、ディスプレイ広告・検索広告・ネイティブ広告・リマーケティング広告があります。これらの多様なWeb広告を活用することで、広告主は効果的にターゲットにリーチし、マーケティング目標を達成することにつながります。
1-2. Web広告の特徴と強み
- ■高いコンバージョン率:
詳細なデータに基づく正確なターゲティングが可能です。Web広告はユーザーの検索履歴や閲覧履歴、地理的情報などを活用し、関心のあるユーザーに的確に広告を配信できます。Eコマースサイトではリターゲティング広告を利用して、過去にサイトを訪れたが購入しなかったユーザーに再度アプローチし、高い確率で購入に結びつけます。 - ■データ分析:
広告の表示回数やクリック率、コンバージョン率などをリアルタイムで分析し最適化できます。例えば、特定の商品ページの直帰率が高い場合、そのページのデザインやメッセージを変更して訪問者の滞在時間を延ばす改善策を実施します。方法としてはA/Bテストを行い、どの変更が最も効果的かを確認して最適なデザインに改良します。また、クリック率が低い広告に対しては、広告の文言や画像を再評価し、ターゲット層により魅力的に感じてもらえるように修正します。これにより、広告のパフォーマンスを継続的に改善することができます。
2. SNS広告とは
SNS広告とは、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)プラットフォーム上で配信される広告のことです。
SNS広告はユーザーの興味や行動、デモグラフィック情報などに基づいてターゲティングされ、高い精度で特定のユーザー層にリーチすることができます。
代表的な種類として、Facebook、InstagramやYouTube、X(旧:Twitter)広告があります。
これらのSNS広告を活用することで、広告主は効果的にターゲット層にアプローチし、ブランド認知度の向上やコンバージョンの増加を図ることができます。
2-1. SNS広告の特徴と強み
- ■高いエンゲージメント:
ユーザーが日常的に利用するフィードやストーリーに広告が自然に表示されるため、ユーザーが広告に対してコメントやシェア、リアクションをしやすくなります。Instagramのフィード広告やストーリー広告は、クリエイティブなデザイン性のある画像や動画・インタラクティブな要素を含むことで、高いエンゲージメントを獲得しています。例えば、鮮やかなビジュアルや動きのあるコンテンツ、ユーザーにクイズや投票を促す広告が多くの反応を引き出します。 - ■精緻なターゲティング:
ユーザーの年齢・性別・興味関心・行動データを活用し、広告を関心の高いユーザーに届けることができます。例えば、Facebookの広告プラットフォームは膨大なユーザーデータを保有しており、非常に細かいターゲティングが可能です。このため、広告のクリック率やコンバージョン率が向上します。
3. Web広告とSNS広告の違い
Web広告とSNS広告はそれぞれ異なるプラットフォームで展開されるため、特有の特徴と利点があります。
ここでは、それらの広告手法の主な違いについて詳しく見ていきます。
3-1. ターゲティング
Web広告とSNS広告のターゲティングには違いがあります。
Web広告は、検索エンジンや特定のWebサイトで、キーワードや訪問履歴に基づいて広告を表示します。Googleリスティング広告で「ランニングシューズ」と検索したユーザーに対して、関連する商品広告を表示します。また、特定のWebサイトを訪れた履歴を持つユーザーに対して、ディスプレイ広告が表示されることもあります。
一方、SNS広告はユーザーの興味関心や行動データ、フォロワー情報に基づいてターゲティングを行います。例としてFacebook広告では、ユーザーの年齢や性別・所在地・過去のフォローしたページや投稿内容など、詳細なデータを基に広告をカスタマイズできます。SNSは個人の趣味や関心を反映しやすく、精密なターゲティングが可能です。
3-2. コンテンツ形式
Web広告とSNS広告は、提供されるコンテンツの形式にも違いがあります。
Web広告は静的なバナー広告やテキスト広告が多く、Googleのディスプレイ広告やYahoo! JAPANのリスティング広告などがあります。特定のキーワード検索やサイト訪問履歴に基づいて表示され、リターゲティング広告も一般的です。
一方、SNS広告は動的でインタラクティブな要素が多いです。Instagramのストーリー広告では短い動画や画像スライドを利用し、Facebookでは動画広告で製品の使い方を視覚的に伝えます。SnapchatのAR広告やTikTokの短編動画広告も、ユーザーにエンターテイメント性を提供しながら関心を引きます。
3-3. エンゲージメント
Web広告とSNS広告にはエンゲージメントの違いがあります。
SNS広告について、例えばInstagramのフィード広告ではユーザーのタイムラインに自然に表示されるため、広告が他の投稿と同様に感じられ、クリック率やエンゲージメント率が高い傾向にあります。ファッションブランドが新作コレクションを紹介する広告では、モデルが着用した画像や動画が表示され、ユーザーが興味を持ちやすくなります。
一方Web広告においては、ユーザーは既に興味やニーズを持って検索しています。広告をクリックすることで直接的に購入や問い合わせに繋がりやすく、高いコンバージョン率を持つことがあります。例えばGoogleの検索連動型広告では、「引っ越し業者 おすすめ」と検索したユーザーが検索結果に表示された広告をクリックして見積もり依頼をする場合があります。
4. Web広告とSNS広告の相乗効果
Web広告とSNS広告を組み合わせて利用することで、それぞれの強みを掛け合わせ、より高い広告効果を実現することができます。
以下に、その効果的な使い方と成功事例を紹介します。
4-1. クロスチャネル戦略
クロスチャネル戦略とは、複数の広告チャネルを統合して利用し、ユーザーに一貫したメッセージを届ける手法です。クロスチャネル戦略では、集客からコンバージョンまでのカスタマージャーニーを設計し、各段階で適切な広告チャネルを利用します。
例えば、Web広告で認知度を高めながらSNS広告でエンゲージメントを促進し、最終的にWeb広告でコンバージョンを狙うという流れになります。ここではクロスチャネル戦略の成功例として、BtoBマーケティングとEコマースでの事例を紹介します。
4-1-1. B2Bマーケティングでの成功事例
あるITソリューション企業は、新規クライアント獲得に難航していました。そのため、中堅企業や大企業の意思決定者へのリーチを目的に、リスティング広告とLinkedIn広告を選びました。
リスティング広告は検索ユーザーが既に興味を持っているため、効率的にリードを集めることができます。また、LinkedIn広告はビジネス利用者が多く、意思決定者に直接アプローチできます。
まず、リスティング広告で初期リードを収集しました。その後、初期リードに対してLinkedIn広告を使い、追加の広告を表示して詳細情報を提供しました。
このクロスチャネル戦略により、ターゲット企業の意思決定者に効果的にアプローチができ、コンバージョン率が45%向上しました。さらに、この戦略の導入によって月間新規クライアント数が20%増加しました。
4-1-2. Eコマースでの統合広告戦略
あるファッションEコマース企業は、新商品の認知度向上と販売数増加に課題を持っていました。解決策として、SNS広告とリターゲティング広告を組み合わせた戦略を採用しました。
まず、InstagramとFacebookでリール動画やカルーセル広告を使用しました。
リール動画では、モデルが新商品を着用して動く様子を紹介し、商品の魅力や着心地を伝えました。カルーセル広告では、複数の画像を横にスクロールできる形式で、新商品の異なる角度からの写真や、色やスタイルのバリエーションを掲載しました。これにより、商品に対するユーザーの関心を引きました。
その後、サイト訪問後に購入しなかったユーザーに対してリターゲティング広告を表示し、再度商品を購入する機会を提供しました。
この戦略により、サイト訪問者数は50%増加し、売上も30%増加しました。また、キャンペーンのROIも25%向上する成果を出しています。
5. まとめ
Web広告とSNS広告の違い、それぞれの効果的な使い方、そして相乗効果について詳しく解説してきました。
Web広告とSNS広告には、それぞれ異なる特性と利点があります。Web広告は広範なリーチと高いコンバージョン率を持ち、SEOと連携させることで効果を最大化できます。一方、SNS広告は高いエンゲージメントと精緻なターゲティングが可能で、インフルエンサーやユーザー生成コンテンツを活用することでさらなる効果が期待できます。
今後のトレンドとして、AIを活用したパーソナライズ広告や、プライバシーフレンドリーな広告運用の必要性が高まります。Web広告とSNS広告を適切に組み合わせ、最新のマーケティングトレンドを取り入れることで、最大の広告効果を実現できるでしょう。
パーソルビジネスプロセスデザインでもWeb広告、SNS広告運用を行っています。媒体の特徴を熟知したプロフェッショナルがWeb広告、SNS広告でビジネス課題を解決できるようサポートいたします。採用広告やBtoB・BtoC案件など様々な運用実績がございますので、お気軽にお問い合わせください。