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RPA導入を成功へと導く最初に行うべき4つのステップ

RPAを導入したいと思った時、最初にするべきことは何でしょう。自動化したい業務の洗い出し、RPAツールの選定、効果のテスト。これらを順を追って進めることで、スムーズに効率よくRPAを導入することができます。この記事ではRPAの導入を成功させるために最初に行うべきことを、4つのステップに分けてご紹介します。 

1.自動化する業務の洗い出しと選定

自動化する業務の洗い出し

ヒアリング

RPAの導入はトップダウンで始まることが多く、プロジェクトの担当者はまずどの業務がどの部署で行われているかを把握しなければなりません。自動化できそうな業務が行われている部署を把握したら、業務内容について細かくヒアリングします。ここで得られた情報は、RPA導入の効果をROI(Return On Investment)で算出する際にも利用できます。

アンケート

ヒアリングを紙やWebによるアンケートで行うのもよいでしょう。忙しくてあまり時間の取れない部署や、Webによるアンケート形式に慣れている場合はこの方法がおすすめです。

ワークショップ

導入を検討している部署の社員を集めて「現在業務で抱えている課題」というテーマでワークショップをしてみましょう。イベント形式で行うと率直な意見が出やすくなります。課題を明確にできるだけでなく、部署の中で誰が自動化する業務に精通しているかを把握することができます。実際に業務を行っている社員と顔を合わせて話をすることで、業務の詳細について理解できます。

自動化する業務の選定

洗い出しができたら自動化する業務の選定を行います。まず、

  • 時間がかかっている
  • 単純で繰り返しが多い
  • 量が多く、人手がいる
  • 頻度が多い
  • ルール変更が少ない

ことを基準に絞り込みを行います。絞り込めたら、その業務を担当している社員に直接ヒアリングを行い、詳細についてさらに確認し、最終的に決定します。ポイントは、最初から複雑で時間のかかる業務を自動化しようとすると、なかなか動くロボットが作れずRPA導入の気運が下がることにつながりますので、短い時間で終わるが頻度の多い業務など成果の出しやすい業務から選定すると良いでしょう。 

2.RPAツールの選択

1.で選定した業務を自社で自動化するのに最適なツールを選択します。
検討しているRPAツールの特徴を項目ごとにピックアップし、自社の現状や要望やリソースと照らし合わせながら検証します。

業務の種類と量

ある部署の一部の業務だけを自動化したいのか、全社的に多くの業務を自動化したいのかによって選ぶツールが変わってきます。会社として目指すべき方向を意識しながらツール選定を進めましょう。

ITスキル

社内にプログラミングに詳しい人がいるか、そうでないかによっても選ぶツールが変わって来ます。使う人のスキルをよく確認しておくことが大切です。

時間

効果を出すまでにスピードが求められるのか、慎重に検討しながら進める必要があるかによっても選択するツールが変わってきます。

コスト

どのくらいの予算が取れるかによっても選択肢が変わってきます。ライセンス料や社内でRPA開発する場合の学習費用、外注を考えている場合の外注コストにはさまざまな料金体系があるので、予算に応じて自社に合ったものを選択することができます。

3.スモールスタートを切る

RPAはERPのように全社的な規模ではなく、個人のPC1台から自動化を始めることが可能です。最初に小さい規模で試してみて徐々に大きく広げていくことができるのです。多くのRPAツールにはフリートライアルがあります。その期間中に試しに使ってみて、どんなことができるのか、どんな成果が出せるのかを検証してみましょう。
自動化したい業務のある部署で実際にRPAツールを使ってもらい、ハンズオンを行います。実際にロボットを作ってみることで足りない機能はないか、自動化しづらい箇所があるかを見極めることができます。また、可視化できていなかった業務フローを発見することや、現場の人のRPAツールに対する反応を確かめられ、開発・運用の適性を見ることができます。最初に小さく初めて多くの成功体験を積み重ねることが、プロジェクトの最終的な成功へとつながります。

4.効果を検証する

スモールスタート後にRPAツールの導入によってどのくらいの効果があったかを検証します。効果はROIの数値を用いて報告するのが一般的です。ROIを算出するためには日頃行っている作業にどのくらいの時間がかかっているかを算出しておく必要があります。

ROIの算出方法

ROI=RPAにおける人件費の削減額÷RPA導入にかかる費用(RPAのソフトウェアのライセンス代+RPA導入にかかる費用+RPAを運用する社員の人件費)

まとめ

RPAを導入する際に大切な4つのステップについてご紹介しました。これらを順を追って進めることが、その後の本格導入を成功させることにつながります。早く結果を出さなければと焦らず、自動化に関わる人たちと丁寧にコミュニケーションを取りながらひとつひとつの作業を着実に行うようにしましょう。

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