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【RPA推進 連載企画】第5回:業務分析ってどんな効果があるの?


RPAに関するさまざまなお役立ち情報をお届けするコラムの第5回目です。
RPA推進に携わっている方、社内でRPAを浸透させていきたい方は必見です。
前回の第4回目ではRPAのサポート体制と教育体制についてご紹介しました。

>>第4回:RPAユーザーのサポート体制と教育体制って?

第5回目となる今回は、業務分析とは何か、なぜ必要なのかについてRPA講師に教わっているようです。

<目次>

登場人物

業務分析でRPA化対象の選択と優先順位を決める

業務分析の方法

業務分析で属人化からの脱却へ

まとめ

登場人物


課長 

地方企業に勤める30代後半の男性。9月からRPA推進チームのリーダー。
これまでに複数のプロジェクトでPMの経験があるものの、RPAは初めてで名前を聞いたことがある程度の知識で不安に感じている。

講師 

パーソルプロセス&テクノロジーの研修講師。30代女性。分かりやすい解説が人気で講師歴は5年以上。
これまでに30社以上のRPA導入企業の研修に携わってきた。RPAに関する知識が豊富で、講義後個別にRPA導入や運用について相談されることも多い。


前回の打ち合わせでサポート体制の大切さと、教育の在り方について改めて理解した課長。
今回は業務分析について教えてもらいます。課長は業務分析については理解しているつもりですが、
RPA推進では違いがあるのか気になっているようです。

業務分析でRPA化対象の選択と優先順位を決める



 講師:さっそくですが、業務分析はご存知ですか?

 課長:もちろんだよ。業務改善のために業務の可視化をするということを今まで何度もしてきたからね。

 講師:課長は様々なプロジェクトでPMを経験されていますものね。

 講師:それでは改めて業務分析とは何なのかということから、RPA推進における業務分析についてお話させていただきますね。


まず、業務分析とは「業務の内容を細かく分け、客観的に把握できるようにすること」です。
例えば、お客様からメールで受け取ったファイルを社内システムに入力するという業務があったとします。
これを細かく分解すると

1.メーラーを起動する
2.お客様から送付されたメールを検索する
3.メールを開き、添付ファイルをダウンロードする    
…etc
といったように複数のアクションで構成されていることがわかります。



このように業務を細かく分解して誰が見ても処理の流れや判断基準がわかるようにすること、また、関係者を把握できるようにすることを業務分析と言います。

では次にRPA推進における業務分析で行うべき二つのことについて説明します。
まず一つ目は「RPA化できる業務なのか、できない業務なのかを判断すること」です。
RPAには自動化できる業務とできない業務があります。>>第1回:RPAの推進って何すればいいの?(前編)
業務分析で業務を細かく分解し、業務の中での判断ポイントについて明確化することで、
RPA化できる業務なのかできない業務なのかを判断します。

二つ目は「RPA化する業務の優先順位を判断すること」です。
RPA化する業務を選択する際はRPA化が可能かどうかだけで判断するのではなく、当初に設定した目的・目標の達成に近づくのかを考えたうえでの優先順位をつけることも必要です。優先順位をつけるためには対象業務のボリュームや影響範囲などを把握する必要があります。業務分析で業務量や業務発生頻度、業務関係者などを可視化することでRPA化する業務の優先順位を判断します。

このようにRPA推進における業務分析はRPAの効果を十分に発揮できるように、RPA化できる業務かできない業務かを判断するためと、RPA化する業務の優先順位を判断するために行います。


 課長:これまでRPAの導入効果を感じられるロボットと、そうでないロボットがあると感じていたけれど、業務分析が足りていなかったからなのか。

 講師:そうかもしれません。業務分析がしっかりできていないと、せっかくRPA化しても効果を感じることができずRPA自体への不信感にもつながってしまう可能性があります。そのため、ここはしっかり確認してもらいたいポイントですね。

 課長:そうだね、せっかく開発したロボットが利用されなくなるのは困るし、これから社内に広げていきたいというときにロボットの評判が悪いのも困るね。ロボットの開発前にしっかりと業務分析をするようにしていくよ。

 講師:ぜひそうしてみてください。では、業務分析の具体的な方法について一例ではありますが紹介させていただきますね。

業務分析の方法



業務分析ではまず業務プロセスの可視化を行います。
業務プロセスの可視化とは、業務を細かく分解して業務の流れや関係者などを誰でも理解できる形にすることです。
可視化する際には、RPA化対象業務の運用フローを作成します。前回お話した運用フローをイメージすると理解しやすいかもしれません。 >>第4回:RPAユーザーのサポート体制と教育体制って?
運用フローにはAs-IsフローとTo-Beフローの2種類があります。ここでは現状の業務プロセスの可視化をするためにAs-Isフローを作成します。

続いて、業務量の調査を行います。
業務量の調査とは、可視化した業務においてどのような作業がどれくらいの頻度でどれくらいの量が発生しているのかを調べることです。これは可視化した業務プロセスにおける「ムリ」「ムダ」「ムラ」を探すためと、RPA化対象業務の優先順位をつけるために行います。

次にあるべき姿を描いたTo-Beフローを作成します。To-BeフローはAs-Isフローから「ムリ」「ムダ」「ムラ」をなくし、業務をより良い形にするためのものです。ロボット開発をTo-Beフローを作成した後に行うと、業務における判断基準などが明確化することができます。そのためロボット開発時に改めて現場へ詳細を確認する作業が発生せずスムーズにロボットを開発することができます。


 課長:RPAが高い効果を発揮するためには、事前に業務を分解して期待する効果を明確にしておくことが大切だね。それに、To-Beフローは現場を巻き込んで作成することも大切そうだね。

 講師:その通りです。さらに、業務分析を行うことで組織(チーム)で効率的にRPA推進をすることもできます。こちらについて簡単に説明いたしますね。

業務分析で属人化からの脱却へ




業務分析を行うと、業務が細分化され業務の判断基準が明確化されます。また、業務の流れの可視化をすることにより、今までこの業務に関わったことがない人でも業務を行うことができるようになります。
また、業務を可視化したものなどRPA化するうえで必要な情報を組織(チーム)全体で共有することで、業務専任の開発/運用担当者をつけるのではなく、誰もが開発/運用担当者として関われることでRPA推進の属人化を防ぐことができます。


 課長:たしかに今開発されているロボットは一部の人しか触れない状態になっている気がするな。これも業務分析をしっかりやっていなくて開発・運用が属人化しているということだったんだね。早速、今回教えてもらったように業務分析をやってみるよ。

 講師:はい、ぜひやってみてください。それでは次回ですが、RPAの定着に必要なポイントの最後の一つである「効果測定」についてお話いたします。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
業務分析には業務を効率化すること、RPA化対象業務かどうかを判断することだけではなくRPA推進の属人化を防ぐためにもなりますね。残念ながらRPA化に至らなかった業務も業務が整理されたことで属人化からの脱却のきっかけになるのではないでしょうか。
次回はRPA推進の「定着フェーズ」における「効果測定」について詳しくお伝えしていきます。

次回もお楽しみに。

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