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バックヤード業務の自動化でCS向上とES向上へ

左:SOMPOコミュニケーションズ株式会社 菊地 厚人氏
中央:SOMPOコミュニケーションズ株式会社 河村 嘉氏
右:SOMPOコミュニケーションズ株式会社 三好 孝明氏

RPAが得意なのは、バックヤードの定型業務の自動化です。繰り返しが多く時間がかかる業務をRPAで自動化することで、人にしか出来ない業務に注力出来るようになります。

前編と後編に分けてご紹介するSOMPOコミュニケーションズ株式会社の事例では、顧客サービスに注力するために、コンタクトセンターのバックヤード業務をRPAで自動化しています。前編では、RPA導入のきっかけと推進方法、RPAで自動化している業務についてお伝えします。

お話は、SOMPOコミュニケーションズ株式会社 経営企画部 システムグループ長 課長 三好孝明氏、経営企画部 課長代理 河村嘉氏、経営企画部 システムグループ 菊地厚人氏に伺いました。

きっかけは「お客さまへの応対」に注力したい想いと「ゼロベース運動」

SOMPOコミュニケーションズ株式会社 三好 孝明氏

――RPAを導入しようと思われたきっかけについて教えてください。
三好氏:当社は損害保険ジャパン株式会社の子会社であり、コンタクトセンター専門会社です。具体的には事故に遭われたお客さまからの受付応対や、損保代理店のシステムヘルプデスク業務などに従事しています。そのバックヤード業務として膨大な量のデータ集計やレポーティング作業がありますが、それらの業務を極小化してお客さまへの応対に注力したいと考えていました。


そのような課題認識があった所に、SOMPOグループ全体で「ゼロベース運動」を推進することになったため、この運動をうまく当社の業務効率化につなげようと考えたのがきっかけです。「ゼロベース運動」とは、業種柄、事務処理が多い中で業務の本質的な必要性を問い、作業から脱却してお客さまへの対応や創造業務に専念することを目指す取り組みです。この一環として「RPAによる業務の自動化」も進めることとなり、UiPath社のツールをグループで活用することになりました。

当社としてコンタクトセンターのバックヤード業務はもちろんのこと、人事・総務などの間接部門でもデータ処理などで工数削減ができると見込みました。また、ESアンケートにおいてRPA活用の要望があったことも後押しし、いち早く全社的な導入を決めました。

トライアルのロボット開発と開発担当者研修を「パーソルのRPA」に依頼

SOMPOコミュニケーションズ株式会社 河村 嘉氏

――現在どのような体制でRPA導入を推進していますか。

河村氏:経営企画部を事務局とし、各部署に推進リーダーと開発担当者を選任しています。事務局が全体の統括と管理を行い、推進リーダーが各部署の端末、ライセンス、作成したロボットの管理、また開発担当者の育成と開発の進捗管理を行っています。開発担当者は現場担当者と業務フローを整理し、UiPathを使ってロボットを作成しています。現在推進リーダーが5名、開発担当者が9名と、事務局を入れて20人弱の体制でRPA導入を推進しています。


――どのようにしてRPA導入を推進したかについて教えてください。

河村氏:まずはシステム担当者が研修や会議を通じて、RPAについて社内に周知するところから始めました。次に各部署に「RPAで自動化が可能な業務」についてヒアリングを実施し、高い工数削減効果が期待できて汎用性があると見込んだ業務をトライアルで自動化しました。トライアル開発には「パーソルのRPA」にご協力いただき、実際に動かしてみたところ効果が確認できたので、全社展開に踏み切りました。

三好氏:SOMPOグループでRPAを推進し始めた2年程前に、当社も早々に社内でRPAを浸透させようとしたのですが、最初はなかなかうまくいきませんでした。そんな時に、グループ会社のセゾン自動車火災保険社がRPA導入に成功しているという話を聞き、そちらから「パーソルのRPA」を紹介してもらいましたね。

河村氏:「パーソルのRPA」にはトライアルでロボットを作成して頂いただけではなく、開発担当者の研修や、開発支援の定例サポートも行っていただきました。最初から社内の事務局で研修の講師をするのは難易度が高く、開発担当者が最初から自力で開発できるレベルに達することにも不安があったからです。「パーソルのRPA」サービスを活用し、しっかりと実践的な知識を定着させつつ、定例サポートを受けることで開発に着手しやすくする工夫を行いました。

バックヤード業務をRPAで自動化することがCS向上とES向上につながる

SOMPOコミュニケーションズ株式会社 菊地 厚人氏

――現在どういった業務をRPAで自動化していますか。

菊地氏:当社では主に事故受付と代理店のサポートという2つの事業を行っているのですが、現在それぞれの事業で業務を自動化しています。

事故受付は、損保ジャパンの保険に加入されているお客さまが、自動車事故や台風などの被害に遭われた際の受付応対をおこなっていますが、RPAで自動化しているのは、事故を受け付けたタイミングでお客さまに実施しているアンケート業務です。


アンケートの送信リストを作り、サーバーに上げてメール送信する業務なのですが、これまでは同じお客さまに何回も送ってしまうことがないように、何度もチェックをしていたため、1時間程度かかっていました。RPAの活用で業務時間が10分程に短縮され、ミスリスクもなくなったため、精神的な負担から解放されたとコンタクトセンターの現場担当者からも声があがっています。

代理店のサポートでは、損保ジャパンの専用システムのヘルプデスク業務をチャットボットや電話で行っています。代理店の方がシステムにログインする時にパスワードをロックしてしまうことがあり、それを解除する仕組みをRPAで構築しました。ロック解除作業はセキュリティ面からチェック項目が多く、3~4時間かかっていましたが、時間を大幅に削減することができました。

河村氏:常に忙しいコンタクトセンターの現場において、バックヤード業務をRPAの活用で極小化していくことで、より心の余裕を持ってお客さまの応対に注力できる環境になればと思います。実際に現場の担当者からは「RPAを導入したことで気持ちが楽になった」という声をいただきました。単純な工数削減だけではなく、ミスリスクや作業量への精神的負担が減ることで、CS向上のみならずES向上にもつながると実感しています。

まとめ

常に正確さが求められるような地道な作業は、現場に負荷をかけている可能性があります。そういった業務をRPAで自動化することで、顧客サポートなどの本来の業務に注力出来るようになるだけではなく、現場に余裕が生まれて業務の品質が向上するなどの副次的な効果が期待出来ます。

後編では、社内の開発担当者を育成する方法についてご紹介します。

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