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RPAで新しい働き方を手に入れる――成長企業ドームの事例

株式会社ドーム 小谷 紗智子氏

RPAによって業務改善を実現すると、削減した時間でより創造的な仕事にチャレンジ出来るようになると言われます。

株式会社ドーム(以下:ドーム社)の導入事例・後編では、業務をRPAによって自動化し、創出した時間で新たな業務に取り組めるようになった事例についてご紹介いたします。前編に引き続き、デジタル企画部エンタープライズアーキテクトチームの若林 良徳氏と、同社ビジネスプランニング部オペレーションチームの小谷 紗智子氏のお二人にお話を伺いました。

ドーム社の導入事例前編はこちらをご覧ください。
>>【参考】成長企業でRPAを推進するには? ドーム社のRPA活用術

どんな業務をRPAで自動化するか

株式会社ドーム 小谷 紗智子氏

――前回、小谷さんは最初に選ばれた3人のロボット開発担当者のうちの一人と伺いましたが、実際にロボットを開発してみていかがでしたか。

小谷氏:正直なところ初めは大変そうだと思ったのですが、自動化によって自分が楽になるので、ある程度勉強しました。ロボットを開発出来るようになった今は、それ以前には戻れないと感じています。


――例えばどんな業務をRPAによって自動化されたのですか。

小谷氏:簡単・単純・頻度が高いことを基準に、自動化する業務を選んでいます。簡単な業務だと、すぐには目に見える効果が出にくいという理由で自動化を躊躇しがちです。しかし、簡単な業務を多く自動化することで効果が積み重なりますし、多くの業務を見直すことが出来ます。また、複雑な業務を自動化しようとすると、ロボットが止まるリスクが高まります。

現在、在庫管理の業務をロボットで自動化しているのですが、作業としては割と簡単だと思います。しかし、ロボットが代わりにやってくれるとなると、週1回行っていた作業を毎日行うことが可能となり、その分効果を積み重ねることが出来ています。

RPAで創出した時間でやりたかった仕事に取り組む

左:株式会社ドーム 小谷 紗智子氏
右:株式会社ドーム 若林 良徳氏

――RPAによって創出した時間で、どのようなことに取り組まれましたか。

小谷氏:以前からやりたいと思っていた店舗勤務を実現しました。当社では在宅勤務が選択出来るようになったので、2019年7月から家に近い店舗に週1回行って働いていました。会社に来るためには片道1時間から1時間半かかってしまうのですが、店舗は自転車で行けるくらいの距離だったので楽でしたね。

マーケティングはやはり現場に行かないと分からないことがあると思います。現場でお客様と接して、お客様のニーズに直接触れられるのは大きいです。これまでずっと社内業務でデータばかり見ていたので、店舗勤務はとても勉強になりました。


店舗勤務が実現出来たのはRPAを導入したおかげです。RPAを使うとルーチンワークが自動化出来るだけでなく、やりたかった仕事をする時間が持てることを社内に広めていきたいと思っています。

若林氏:小谷さんの例は社内でも大変反響がありました。店舗勤務で感じたことをしっかりとデータに落とし込むだけでなく、店舗のあるエリアの特徴も掴んでいたので、販売戦略として使える質の高いデータが集まったと思います。毎年年末にその年に活躍した社員に対して会社から表彰されるのですが、小谷さんは2019年の年末にRPAを活用した働き方が認められ社内で表彰されました。

RPA導入による働き方改革の成果

左:株式会社ドーム 小谷 紗智子氏
右:株式会社ドーム 若林 良徳氏

――RPAによって創出した時間で他のお仕事が出来るようになったこと以外に、小谷さんが感じていらっしゃる変化はありますか。

小谷氏:他の社員が働き方改革に対して以前より積極的になったと思います。私の例があるので、みなさん興味を持ってくださるようです。しかし、私一人だけでは会社全体が大きく変わるわけではないので、私のような働き方をする人がもっと増えることを期待しています。


前回お話しした、毎週1回定期的に集まる「RPAラボ」には、現在5,6人が参加しているのですが、全員女性です。出席しているのは私と同じように日頃の業務に悩みを抱えていたり、子どもがいて長時間労働できないが故に効率化をはかりたいと思っていたり、長い時間をかけて通勤することが出来ないため、RPAによって自分の業務を自動化したい人などです。

私はRPAによって以前からやりたかった店舗勤務の仕事をすることが出来ました。他の方にも私と同じようにやりたい仕事にチャレンジしたり、短縮した時間を自分の好きなことのために使って欲しいですね。

――社内に起こっている変化には、他にどんなものがありますか。

若林氏:RPAの導入によって、社員の意識が変わってきたと感じます。新しい業務が始まるとなった時のオペレーション確認の打ち合わせで「ここはロボットで出来る、ここは人がやらないといけない」といった発言が現場の社員から出るようになりました。業務そのものを見直せるようになったと思います。RPAでは自動化出来ない業務もあるので、この業務はもうやめてしまおうとか、違う方法でやろうといった意見が出てくるようになりました。

それから、業務改善ロボット開発はIT部門とRPA開発者とユーザー部門で連携しながら行っているのですが、そうすることで全てをRPAでロボット化するのではなく、システム改修で対応するか、RPAで対応するか、運用で対応するかといった話し合いができるようになりました。業務をIT部門に見てもらうと、ここをもっとこうした方が良いなどの意見が出てくるので、そのような第三者的なの意見を通して業務の見直しが出来るようになったということも大きいですね。

今後はより開発しやすい環境を整えたり、一部だけでなく全体の流れで業務を見て、効率化出来るようにしていきたいと思っています。

まとめ

RPAによる業務の自動化というと、時間をかけて複雑な業務を自動化するようなイメージがあるかもしれませんが、それだけではありません。今回の事例のように普段行っている業務の中から簡単なものを選んで短時間で自動化することを積み重ねた結果、現場が新たな仕事に取り組めるようになることもあります。

最初から大きな成果を出さなくてはならないと身構えずに、どうなることが現場にとってベストかを考えながら徐々にRPAを広めていくと、会社全体の働き方改革につながるような大きな成果を上げられるかもしれません。

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