優良顧客育成に必要なCRM戦略とRFM分析

Marketing
CRM RFM

2016年、CRM(Customer Relationship Management=顧客関係管理)に注目している企業が増加していると言われています。

注目の理由は、景気やビジネス環境の変化により、新規顧客を獲得することが以前より困難になっている為、既存顧客と長期的に良好な関係を作ることが、より効率的に利益をもたらすことができると考えられているからです。

当記事ではビジネス成長をサポートするCRMについて解説します。

■目次■

そもそもCRMとは?

CRMとは顧客満足度・顧客ロイヤルティの向上を目的とした、
顧客との長期的で良好な関係構築を目指すマネジメント手法のことです。
CRMにおいて、自社の利益に貢献してくれる優良顧客を見極め、利益貢献度の高い顧客や、
今後利益を多く生み出してくれるであろう顧客一人一人に合わせた
マーケティング活動をしていくことが重要とされています。

また優良顧客に対してだけではなく、非優良顧客を育成していくことも
CRMの重要な役割と言えます。

下記の図のように分析から効果検証まで行うことで、CRMに活かすことができます。

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CRM戦略における顧客分析

CRMにおいて「顧客を把握すること」つまり「顧客を知ること」が最重要課題とも言えます。
顧客把握のために利用される代表的な分析手法として
「RFM分析」「マーケットバスケット分析」「デシル分析」などがあります。

重要なことは一つの分析結果で答えを出すのではなく、
これらの分析から得られた結果を複合的に捉えて、立体的な答えや仮説を打ち出すことです。

RFM分析について

今回はCRMにおける分析手法の一例として「RFM分析」を紹介したいと思います。
「RFM分析」とは最新購入日、累計購入回数、累計購入金額を元に
優良顧客を見つける為の分析手法です。

顧客一人一人に対して、下記の観点から指標化します。

R(Recency最新購入日)⇒いつ購入をしたか?最近購入をしているか?など
F(Frequency累計購入回数)⇒どのくらいの頻度で購入をしているか?
M(Monetary累計購入金額)⇒いくらぐらい購入をしているか?

指標化した後、ランク付けを行います。
ランク付けの結果上位の顧客群は自社にとっての優良顧客だと判断することができます。

Recency Frequency Monetary
ランク1 1週間以内 30回以上 10万円以上
ランク2 2週間以内 20回以上 5万円以上
ランク3 1か月以内 10回以上 2万円以上
ランク4 3か月以内 5回以上 1万円以上
ランク5 3か月以上 5回未満 1万円以下

RFM分析の事例

下記の図をご覧ください。RFM分析の事例をご紹介します。

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ここではR(Recency:最新購入日)F(Frequency:累計購入回数)の2軸で
4つのセグメント(顧客層)に分類しています。

例えば、累計購入回数は多いが、最新購入日が遠いセグメントは、
「昔は頻繁に買ってくれていた」にも関わらず、「最近は買ってくれなくなった」と捉えることができ、
自社から離れていってしまった顧客セグメント(ここでは「離反顧客」と呼びます)と言えます。
離反顧客を優良顧客へ引き戻すためには、以前のように自社で買う習慣を取り戻してもらうための施策が必要になります。
新規顧客・休眠顧客においても同様に、それぞれのセグメントに適した施策が必要になります。

セグメント毎への施策を実施した結果、半年や1 年後に例えば「離反顧客から優良顧客へどれだけ移行したか」、
逆に「離反顧客が休眠顧客になってしまったのはどれくらいか」を再度分析することで施策の効果を検証することができます。

まとめ

優良顧客育成の為のCRMについて、顧客分析の一例として「RFM分析」分析を紹介しましたが、
実際には様々な分析手法を用いて、複数の分析結果を複合的に捉えた上で
「誰に何をどうやって伝えるか」を導き出していくことがよいでしょう。

そして施策を実行して満足するのではなく、その結果を定期的に検証し、
改善のためのアクションを起こすこと、つまりPDCAを回すことが最も重要なことと言えます。

分析から顧客を知り、その顧客一人一人に合わせた施策を考えることが、
顧客との長期的で良好な関係の構築、そして最終的には自社の利益に繋がると意識しておきましょう。

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